毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「仕組み」と「やる気」でスピードアップ☆☆☆

スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術

スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術

読みやすく、とても実用的な本だ。日本人が書いているというのも大きい。海外から導入したものはどうしても日本人の感覚ややり方とフィットしないところが出てきて、自分で微調整しなければならないことも多い。おそらく、この本の著者たちはそういうジャンルの本は読み尽くして、さまざまな方法やものも試されていると思う。その上で書かれた本なので、大事なエッセンスだけがぎゅっと詰まっている感じだ。わからないことはわかっている人に聞け、というがそれを叶えてくれるような本。効率を上げることについて書かれた本、やる気に関する本はたくさんあるが、両方から同時にアプローチしているのもかゆいところに手が届く理由だと思う。
仕組みには当然さまざまなツールが紹介されている。こういうものは時代と共にどんどん変わるので、今年の1月に出たこの本は新鮮な今のうちに読んでおいた方がいいと思う。もちろんGTDについても出てくるのでヒントになる。
いろいろと影響を受け、さっそくSlim Timerに登録して今このブログを書き上げるのにかかる時間を計測しているし、メルマガの送り先もウェブメールにすべて変更した。ただし、オンライン上でタスク管理をするRemember the milkcheckpadのやや進化したもの)は使いこなせれば役に立ちそうだが、リマインダーの設定めーるなど今はまだ英語で使う人向けのようなので、しばらくはcheackpadでやって行くことにした。
共著者のひとり、大橋さんは手帳ブログを書いた人でもある。私の感覚に近いのかもしれない。このブログもその本からヒントをもらったことがいくつかある。ただ、私のライフハックはまだスタートラインに立ったばかり、これから大橋さんのように極めて行けるといいと思う。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

作業時間は分単位で見積もる

ひとつの作業に対する見積もり時間が1時間を超えるような場合、その目算は大きく外れる可能性が高くなる。1時間以上かかるような作業がある場合は、寄り小さな作業に分解してそれぞれについて5〜30分程度の幅で時間を割り当てるとよい。これによって次のようなメリットがある。
・やるべきことが明確になる
・達成感が何度も味わえる
・進捗状況が明確にわかる
・あとどれくらいの時間で終わるかがわかる
どんなに大きな仕事でも、自分にとって“身近な時間サイズ”に小分けすることで、現実的な時間の見積もりが可能になる。

日頃から「ちょっとしたリスト」を更新する

ちょっとしたリスト例

  • 銀行の口座番号とクレジットカード番号
  • 各種手続きに必要な番号
  • チェックリスト(旅行の持ち物リストやジムに行くときに持っていくものリスト、あるいは新たな習慣を根付かせるためのリスト)
  • 贈り物(相手に応じて欲しがっている物やそれが売っている場所も併記)
  • いつか買いたい物
  • いつかやりたいこと
  • よく使う消耗品の商品番号(ヒゲ剃りの替え刃、掃除機の紙パック、プリンタのトナーなど)
  • ちょっとしたコツ(各種機器の操作方法、アプリケーションのショートカットなど)

こうしたリストがさっと手帳から取り出せる人と、見つけ出すのに半日をかけ、ついに見つけ出せない人とでは、やはり活動や仕事の処理能力に差がついてしまう。

1日を複数のセクションに分ける

そもそも1日という時間は一度に把握するには手に余るサイズ。残り時間が少ない方が時間認識の精度がシャープになり、時間を持て余して油断をしてしまうことが少なくなる。
たとえば、次のように3時間ごとに3つのセクションに分けてみる。
・9:00〜12:00(3時間)
・12:00〜15:00(2時間)※昼休みを除く
・15:00〜18:00(3時間)
こうすることで、8時間というまとまった大きな時間ではなく、3時間というある程度見通しのつけやすい単位で時間を把握することができる。

作業記録から反省してみる

休むことなく正確無比な制度で動き続ける機械と違って、私たち生身の人間にはコンディションの善し悪しというものがあります。調子のよい日もあればよくない日もあるわけです。また、1日の中でも調子がよい時間帯とよくない時間帯という“波”もあります。
自分の波を知ることで、調子のよくないときに難しい仕事をしたり、逆に調子のよいときを書類整理などの作業で過ごしてしまうといったロスを防ぐことができます。すなわち、1日のスケジュールを立てる際に、“波”を意識するようにするのです。
「私は夜型なので、朝は調子が悪い」「午後はどうしても眠くなる」など、時間帯ごとの自分の調子の善し悪しは経験的に何となくわかっている、ということもあるとは思いますが、間隔と現実との間にはズレがあることが少なくありませんので、作業記録から読み取るようにするのが確実でしょう。その際、時間帯と作業内容の組み合わせを見るのに加えて、作業の流れにも注意を払うと意外な発見が得られます。とくに、仕事をスムーズに進めることができた1日と、思うように進められなかった1日とで、作業の種類と並び順にどのような違いがあるかに注目します。
たとえば、同じ時間帯に同じ作業を行った場合でも、ある日はうまく行ったのに、別の日はうまく行かなかったということがあったとします。こうなると、「時間帯に関係なく調子のよくない日は全般的によくないのだ」という結論に急ぎたくなりますが、少し視野を広げて、それぞれの日について直後にどのような作業を行っているかを確認してみましょう。

午前中に、たまっていたルーチンタスク処理に明け暮れてしまったため、集中を要する仕事が午後にずれ込んだ。頭を使わなくても済むタスクは午後以降に回した方がよい。

           ↓

午前中に、集中すべき仕事を終えていたので、午後は余裕を持ってメール対応ができた。

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午後一番にミーティングの予定が入っていたので、夕方までに仕上げる必要のあるタスクを午前中に終わらせた。締切があればスピードアップが期待できる。

           ↓

午前中に欲張ってタスクを入れ過ぎたため、多すぎてやりきれなかった。「やりきれなかった」というショックが午後に波及。午前中に過度な期待は禁物。

この振り返りを日々の習慣として続けていくことで、自分の変化を垣間見ることができるようになります。自分にとって最適な時間管理術を編み出すことができるでしょう。
※著者の佐々木さんはご自分が午後型であることを認識し、仕事も1時からしかしないスタイルを貫くことで成果を上げている。ある方法がすべての人にとって優れた方法になるとは限らない。重要なのは自分のクセや傾向を掴むこと。そのためには作業記録を取ってみるのが一番。

「雨の日にしかできないリスト」を作っておく

雨の日は暗く、憂鬱になりがちだが、「いつもと違う」という状況には必ず1つや2つ「いつもと違うことができる」という可能性があるもの。そこで、「雨の日にしかできないことリスト」をあらかじめ作っておくとよい。
出かけようと思っていた週末に雨に降られてしまったら、ずっと先送りしていた部屋の掃除に取りかかる絶好のチャンスになるし、普段手のつけられない蔵書の整理やたまっている書類整理をすることもできる。
こういった、特に締切はないものの、いつはやりたいと思っているタスクを日頃からリストアップしておくことで、「今日は雨だなあ、憂鬱だなあ」とぼやく代わりに「よし、今日はあれをやろう」という前向きに気持ちに切り替えることができる。
「雨の日」以外にも、身の回りにはさまざまな“雨の日”というイレギュラー要素がひそんでいる。多くの人が、急に振り出した“雨”を前にして初めて「さぁ、どうしよう」と考え込んだり、予定変更を余儀なくされるところを、普段から対策を立てておくことで、迷う時間をかけることなく、すぐにしかるべき行動を起こすことができる。本当の強さとは、例外状況に対応できる力である。

仕事のスピードを増すためには?

人間は繰り返し訓練・練習することで「作業ロボット」を自分に備えることができる(例・自転車に乗る)。また、下位のロボットを組み合わせることで何か特定の活動を行うための上位のロボットを作り、活用している(例・日本語を操るロボット+指を使うロボット→タッチタイピングロボット)。
厄介なのはこのロボットが成熟しすぎてしまうと、活動内容に飽きること。また、初めのうちはロボットを成熟させること自体、非常に面倒くさく感じること。初めての運転や、初めてのタッチタイピングや、名前も知らない人の小説を初めて読むときに、ロボットを組み上げる心理的消耗感は実感できるだろう。
だから私たちは、ある程度着実にこなすことができて(ロボットがないわけではない)、しかも慣れすぎてはいないこと(ロボットができすぎているわけでもない)に取り組みたがる傾向があるのだ。仕事のスピードを増すためには、その自然な真理にあえて抵抗を試みること。すなわち、まったく新しいことに取り組んでみるか、ないしは飽き飽きするようなことのスピードと質を、いっそう高めようと目論んでみるかである。