「すぐやる人」になれる本―「先のばし」「計画倒れ」がなくなる最強の行動革命 成功する人は「気持ちの準備」がうまい! (成美文庫)
- 作者: 吉田たかよし
- 出版社/メーカー: 成美堂出版
- 発売日: 2006/08/01
- メディア: 文庫
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著者の経歴がすごい。NHKアナウンサー、衆議院議員の第一秘書を経て現在は医師。本もたくさん書いているし深キョンのドラマにも出たそうだ(見てないけど)。さらにキャスターになる夢を叶えるため、その第一歩として今は文化放送に自分の冠番組を持っているとか。どうやったらこんなことができるのか、それだけでも本が読みたくなりますよね。
その答は単純といえば単純なのだが、理屈ではなく本能で動けるようにすること。「自己実現」「夢を叶える」というと、ついつい意志の力とか根性論になってしまいがちだが、著者はそれでは人は動けないという。人を動かすのは欲望の力。なので、食べるように勉強したり、彼女と会うときのように仕事ができれば無理をしないで自分を動かせるようになるそうだ。多くのミュージシャンがギターを手にしたきっかけは本当は「モテたいから」だった、というのを思い出した。
さらに、さすがは第一秘書の経験から実にわかりやすく納得できるたとえが出てくる。目標は公約ではなくマニフェストとして決めるとか(マニフェストは期限があり、さらにどれだけ達成できたか検証する)、自分の時間をどこに投資するのか、最も効果的と思う分野を選びそれ以外は思い切って捨てること、などなど。私は欲張りでやりたいことはついつい全部抱え込んでしまっていたが、「決意とは何をやらないかを決めること」という言葉を読んでやっとひとつに絞る決心がついた。
「この本を読んだだけで人生が変わる」というようなタイプの本ではないし、この手の本をたくさん読んでいる人ならあまり目新しいことは書いていない。でも、ちょっとしたヒントになること、やってみようかなと思えることをなるほどと納得できる言葉で書いてあるのでとても説得力がある。簡単に読める本なので思い立ったらどうぞ。