- 作者: 西村克己
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2007/05
- メディア: 単行本
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たとえば私は現在チームワークの必要な仕事ではないし、プロジェクトや企画書も必要ないのでそういうところは全部スキップ。でも、当たり前だけどできてないことにたくさん気づけたし、初めて知った方法もいくつかあった。自分が今やっている方法がどの程度効果的なのか、新たに取り入れるべきことは何なのか、棚卸しして考えてみるのにいい本だと思う。ひとつのメソッドは2−3ページと読みやすいのでお勧めです。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
あせらず読める字を書く
- 汚くてもいいから読める字を書く
- 書き直しが不要な字を書く
10分以内で済むことは即やる。20分以内で済むことはその日のうちにやる。
仕事の手持ち在庫が7つを超えると落ち着かなくなる
一度に同時処理できる人間の記憶力の限界は7つ前後。これを「マジックナンバーセブン・プラスマイナス」という(プラスマイナスは個人差があるため)。
対策としてまずできることは、やるべき仕事を忘れないようにメモすること。もうひとつは、仕事の手持ち在庫が7つを超えないようにどんどん仕事を片付けていくこと。そのために、すぐできることはすぐ片付けるのがおすすめ。
ムダ・ムラ・ムリをなくす(ダラリの法則)。
- やり直しのムダ/調整のムダ/チェックのムダ/待つムダ/探すムダ/手間をかけるムダetc.
- 仕事のやり方のムラ/忙しさのムラ/気分のムラ/成果のムラetc.
- ムリな計画/ムリな納期/体にムリをする/ムリな価格設定etc.
仕事のやり方を工夫するために5%のゆとりを持つ
ゆとりがあれば自分の仕事を創意工夫でき、ますますゆとりが生まれる。わずか5%のゆとりが10%のゆとりを生み出す。
仕事に着手する前にアウトプットをイメージする
たとえば報告書を作成する場合、大まかなページ数を先に決める。これでどの程度深い分析が必要なのかが決められる。
目次を先に考えておくと必要な項目を効果的に情報収集することができる。また、目次別に大まかなページ数を割り当てることで、どれくらいの詳細まで分析や提案事項をまとめればよいかの目安になる。限られた時間から、やり過ぎを最小化しやり残しをゼロにすることができる。アウトプットリストを作ることはゴールを明確化するためにとても便利な方法。
何時までに何を終わらせるかを決意する
この時、アウトプット基準で考えることが重要。何時までに何を完成させるかスケジュールを決める。スケジュール表をアウトプットリストと考えてもよい。
かけた時間ではなく、アウトプットにつながる時間を増やそう
たくさん汗をかけば結果はうまくいかなくても自分はできることはやったと思うが依頼者からの満足は得られない。汗の量は自己満足の量、アウトプットの量は顧客満足の量。依頼者は汗の量ではなく、アウトプットの量で評価する。したがって、少ないインプット時間で多くのアウトプットが得られれば効果的。
疲れた頭で考えるな
午前中は頭がすっきりした状態なので、頭をフル活用する仕事に向いている。企画、計画、方針決定、考える仕事など。また、午前中は頭の回転が速いので、短時間で仕事をこなすことが可能。ちょっとした細かい仕事をどんどん片付けていくのも一案。
午後はさまざまな情報が頭の中に蓄積して、考える領域が次第に狭くなる。複雑なことを考える力が低下するので、体力を使う仕事に向いている。交渉、会議、チーム作業、オペレーションなど。
疲れた頭で考えるとネガティブな発想に陥りがち。複雑なこと、深刻なことは午前中の明るい時に考えることが賢明。
自分の標準時間を持つ
標準時間とは「ある作業を行うために標準的にかかるであろう作業時間」のこと。自分なりの標準時間を持てばタイムマネジメントの達人になれる。自分自身の標準時間を参考に仕事リストの見積もり時間を予測するのだ。予測した時間で仕事が完了するよう仕事のやり方を創意工夫するので、さらに標準時間が進化していく。
標準時間はアウトプット基準で己の実力を測る尺度である。
ゼロベース志向
いくら努力しても成果が出ないとき、絶望の壁にぶつかり行き詰まったときにはゼロベース志向がお勧め。今までのやり方や常識を一度捨て、頭の中を真っ白な状態にして、そもそも何をすべきか、何が問題なのかを自問自答する。今までの狭い視野に惑わされずに自分が感じたこと、直観などを素直に受け入れてみる。必要なものと不必要なものを区別して、ゼロから組み立て直す。
まとめ資料の作成は資料を先に読み込んでから
報告書や資料のまとめをする時にバラバラの資料をながめながらパソコンに向かって作成するのは効率が悪い。パソコンに向かう前にまとめに必要な資料を読み込んで、必要な情報部分にマーカーを引いておく。さらにこれからまとめる報告書の目次を先に作る。そして、どこの目次項目にどの資料を参考にするかをあらかじめ決めておく。また、資料を検索しやすいように該当するページに付箋紙を貼っておけば探す手間が最小化できる。
GABAの働き
怒りを沈静化させるのはGABAの働きである。怒ると怒りを抑えるために額の奥辺りからGABAが分秘します。ただし、20秒たたないと効果がないので、怒りを感じたら20秒以上ガマンすること。早まった行動を抑制することができる。
成功体験が次の活力へつながる
成功体験をすると達成感がわく。達成感を感じるのはβエンドルフィンが分泌された状態だ。人間はβエンドルフィンの分泌する瞬間が忘れられなくなる。成功体験で達成感を味わった人はまた成功体験をしたいと考えるようになる。人間の努力の源泉は成功体験にあるのだ。
小さくてもいいから成功体験を積み上げることが、やる気を起こさせるために重要である。小刻みに目標を区分けすることで大きな目標を達成することが容易になる。一歩一歩小さな目標を達成しながら着実に階段をのぼっていくことで、やる気を持続させながら大目標に近づいていくことができる。