毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

経験者の言葉の重み☆☆☆

夢をかなえる勉強法

夢をかなえる勉強法

以前書いた「夢をかなえる時間術」の姉妹本。「時間術」の方が続編のようだ。
著者の伊藤さんは司法試験合格法を教える「伊藤塾」主催者だ。もちろんご自身も司法試験にパスした元弁護士である。自分の夢をかなえるには志ある弁護士をたくさん世に送り出すこと、と弁護士をやめて塾を作られたそうだ。なので、書いてあることがとても実践的だし、ご自分が司法試験に挑戦した時の経験がいろいろ書いてあって役に立つ。1日3時間半しか寝ていなかったエピソードを始め、とことんまで自分を追い込んで勉強した経験から来る言葉はとても重みがある。もちろん司法試験に向けて書かれたものなので、すべてがどんな人にでも合う内容ではないが、根底にあるものはすべての資格試験や受験、語学のマスターなどにでも使える共通のエッセンスだと思う。

たとえば「試験に出るのは2種類の問題しかない」という話。試験で遭遇するのは「自分が知っている問題」と「知らない問題」の2種類だけなのだそうだ。従来の勉強法は「知っている問題を増やす=知らない問題を減らす」方法。しかし、いくら勉強してもすべてを知っている問題にするのは不可能だ。じゃあどうするか。知らない問題に対処する方法も決めておくのだそうだ。それは危機管理法にも通じる。たくさん過去問を勉強しておけばある程度パターンが読める。そのパターンごとに未知の問題が出てきた時にどう対処するか自分なりにマニュアルを作っておくのだそうだ。もちろん、傾向を分析してマニュアル化できるだけの勉強が必要だが、知らない問題をなくす方向で勉強していると知らない問題が出た時にパニックになる。知らない問題に対処する方法があるのとないのでは大きく変わってくるのだそうだ。

私が一番印象に残ったのは「もうダメだと思ってからどれだけがんばれるか」という話。生きていくのに必要な力、それが「根っこの忍耐力」なのだそうだ。勉強は「その忍耐力のトレーニング」になる。もうこれ以上できない、と思ってからあと1問解く、あと1ページ読んでみる。それが夢が実現できるかどうかの分かれ道になるそうだ。この本を読んでから、勉強する時に忍耐力を心がけるようになった。

それは世界陸上・女子マラソンで見た土佐選手の走りに通じると思う。それほど陸上好きでもない私がたまたま女子マラソンだけ見ていたのだが、土佐の粘りには驚いた。先頭集団からずるずると後退して行って「もうダメだな」と思ったのだが、それからまた3位に上がったのだ。3位争いをしていた中国の選手が土佐の迫力に負けて戦意喪失した、とある解説者が言っていた。北京の切符をここで手に入れたい、という必死の思いがそうさせたのだと思うが、やはりもうダメだと思ってからどれだけがんばれるかで夢がかなうか決まるのだと思った。土佐選手の姿とこの話がオーバーラップしてとても印象に残った。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

目次をコピーする

全体像をつかむ勉強法のひとつとしておすすめしたいのが、目次をコピーするやり方だ。
マップがわりに使うのである。本を読みながら、ときどきコピーした目次を見て、自分が今どこを読んでいるのか、全体の中の位置づけを確認する。
いちいちページを戻って目次を見ていたのでは効率が悪いではないか。それに思考が中断される。コピーした目次を目の前に置き、常に全体を意識しながら読むことに意味があるのだ。

テキストはコピーする

塾生には、まずテキストをすべてコピーすることをすすめている。授業中、できるだけメモをとる。この時、いきなりテキストに書き込むとあとで使えなくなるので、コピーの方にメモを取るのだ。
そして復習する時、そのメモから重要なことを取捨選択して、本体のテキストに書き込み、きれいに整理していく。要するにサブノートを作るのである。
この時、疑問点は必ずメモしておく。疑問に思ったことはそのつどそこに「?」印を書いておく。そしてその疑問は必ずあとで解決する。
メモを取るポイントは具体例をメモすること。具体例は聞き流してしまうことが多いが、具体例こそが抽象的な事柄を理解する手がかりになる。抽象的な話や原理、原則はたいてい本に書いてある。それを先生なりにアレンジして、具体的に話してくれているところに講義の価値がある。

効果の上がる予習・復習法

予習の目的は疑問を発見すること。まったく新しい経験に対して、それは何か、どういうことか、どうすればいいのか、理解をするために講義を聞くのだ。予習していかなければ、どの部分がわからないかもわからないではないか。
復習は学んだことを整理し、知識を自分のものにするために必要なのだ。特に講義が終わったあとの5分間は復習のゴールデンタイムである。まだ記憶が新しいので、知識が脳に定着しやすい。
私の塾では講義が終わっても、半分くらいの人は残って復習している。ノートを整理したり、テキストを見直したり、ポイントをカードに書き写して、帰りの電車で覚える素材をその場で作っている人もいる。
講義が終わってからたったの5分か10分。しかしこれを毎日積み重ねると、かなりの差がつく。

ひと言で言えないのはわかっていない証拠

わかっていないからくどくどと説明してしまう。ものごとの本質はとてもシンプルなのだ。
私は頭の中でいつも「一言で言うと?」「要するに」ということを意識するようになった。これは本質をつかむ上でひじょうに重要なことだった。
本を読むときも段落ごとに「要するに何なんだ」と自分でまとめながら読んでみる。答案を書くときも「要するにここで何を言いたいのだ」とひと言で言えるようにする。
毎回、「要するに」と自分に問うことで、勉強力は確実についていく。

3つの質問

私は、「この人はすごい」と思う人に会ったときは、この3つの質問をぶつけることがある。
「あなたの人生の目標は何でしょう?それはなぜですか?そのために何をしていらっしゃいますか?」
この3つに真正面からピシッと答えられるのはカッコいい人だ。私はこの3つの問いを自分に発しつづけている。