- 作者: 西島悦
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2007/11/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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著者の西島悦さんは資生堂の美容部員からスタートし、今では資生堂所属のヘアメイクアップアーティストをされている。そのキャリアの中で生み出したのが「ゴールデンバランス」。美人に見えるバランスのことで、誰でもこのバランスに顔を近づけることできれいになれるのだという。
本の最後には切り離して使うメジャーがついていて、顔のいろいろな長さを測り、それをもとに本を読むとどこをどうすればきれいになれるかわかるようになっている。
それなりに美容オタクの私、いろいろなメイク法を試したことがある。しかし、ここまでひとりひとり違うやり方をするメイク法は初めて聞いた。もちろん、プロのメイクさんは自然にモデルさんの顔かたちに合わせて変えているんだと思うが、こんなにハッキリ公式化してあるものはたぶんないんじゃないだろうか。
たとえば唇。鼻の下からの長さや上唇の山の位置なんて意識したことがなかった。しかし、これもちょっと変えるだけで見た目が大きく変わるのだ。すぐできる口紅の塗り方とチークの入れ方を変えただけでも私の長めの顔がずいぶんバランスよくなった。なかなか即効性がありそうだ。
よく考えれば、顔が丸い人は縦の線を強調すればいいし、私のように顔が長い人は横の線を強調すればバランスが取れる。簡単なことだ。でも、すべてのパーツを全体のバランスに合わせて変える発想は今までなかったと思う。どちらかといえば「美人の眉の形はこれ、それをそのまま取り入れよう」という方向だった気がする。
もうひとつの特徴はやるべきことが明快でシンプル。たとえばアイシャドーの塗り方だが、バランスをよくするために塗るのはここまで、と明示してくれる本は初めてだと思う。目指すゴールがハッキリしているからシンプルになるのだろう。数値化されているのもわかりやすい。
著者によれば「テクニックよりもバランスが大切」だそうだ。メイクテクニックがあまりなくても、目指すバランスがハッキリしていれば結果が出しやすいと思う。どこをどうすればきれいになるのかわからない、と思っている人にはお勧め。