- 作者: 清水久三子
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2007/11/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「本を書いてる人って経営コンサルタントが多いなあ」
確かにそうだ。神田昌典さんも勝間和代さんもそうだし、このところ読んでいる本の著者はみんなほとんど経営コンサルタントだった。
じゃあなんで経営コンサルタントは本が書けるのか?そもそも経営コンサルタントってどんな仕事?と思っていたところに読んだのがこの本。なるほどなあ、と思った。
コンサルティングとは、「専門的な分野について、相談に乗ったり指導すること」という意味で、経営コンサルタントとは、企業の経営に関するトータルコンサルティングを行う職業のこと。具体的には、経営改善を依頼した企業や団体の経営実態を調査・診断し、具体的な改善方法をアドバイスする。(ジョブ・ゲッター.com「職業図鑑」より引用)
つまり、顧客はさまざまな業種・形態で、まったく未知のものであっても短期間にその業界の知識・スキルを身につけてアドバスしなければならないということだ。指導するからには当然細かいところまでわかっていなければならないだろう。「最速で稼げるレベル」を要求されるのなら、効率よく勉強し、しかも確実にアウトプット(=人に教える)できるノウハウがあるはず。なるほど、だから経営コンサルタントは本が書けるのか。
著者の清水久三子さんは長年コンサルタントのトレーナーとして活躍してきた方で、コンサルタントを育てるキャリアで蓄積したノウハウから「いかに学んだことを稼ぎに繋がるレベルに高めるか」をさまざまな側面から教えてくれる本だ。
学生時代の勉強と社会人になってからの勉強の違いは何か、目指すところはどこなのか、稼げるレベルとそうでないレベルはどこが違うのか、実に明快だ。さらに学んでいく上でのさまざまなヒントも教えてくれる。おまけに私が勝間さんの本でもうひとつしっくり来なかった「フレーム思考」を身につけるにはどうすればいいかも書いてあった。社会人すべてに役に立つ本だと思う。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
学びを稼ぎに変える4つのステップ
- 「概念の理解」――基本知識を「知っている」
- 「具体の理解」――経験として「やったことがある」
- 「体系の理解」――プロとして「できる」
- 「本質の理解」――第三者に「教えられる」
ステップ3までできてはじめて「バリュー」が生まれる
挫折するポイントは?
学びが失敗する典型的なパターンは「『概念の理解』でつまづく」か「『具体の理解』でやめてしまう」のいずれかです。前者は「勉強に挫折する」、後者は「理解・習得したけれど、仕事の役に立たなかった」という状態です。
「具体の理解」で学びをやめてしまうと、「やったことがある」という経験で終わってしまいます。もうひとがんばりして「体系の理解」に進むことによって、「バリューを生む」「稼ぎを生む」レベルに到達できるのです。
星と星を繋げて星座にする
「夜空の星ひとつひとつは、独立したただの星でしかない。しかし、星と星をつなげれば、星座になる。キャリアと仕事の関係も同じだ。ひとつひとつの仕事には、何の関係性もないように見えるが、それらをうまくつないでいけばキャリアという星座を作ることができる」(著者の先輩の言葉)
3色ポストイット(黄色・青・赤)の使い分け
サーチ読みで拾い上げたキーワードは、あとで参照できるようにポストイットに書き込んで該当ページに貼っていきます。この時、最初からポストイットにキーワードを書き込まないことが、インプットのスピードを上げるコツです。
ですからキーワードを見つけたら、まずはマーカーを引くなりサラッと余白にメモを書くなりして、ポストイットだけ貼っておきましょう。そしてサーチ読みが終わってから、そのページだけを読み返し、大事なキーワードだけをポストイットに書き込むのです。
- 黄色は重要なキーワード用。サーチ読みで拾い上げたキーワードを書き込みます。
- 青はデータベース用。よくまとまっている表や、なるほどと思うチャートの該当箇所に貼り付けます。別に覚える必要はないが、あとで必要なときに参照できるようにするデータベースとしてのインデックスです。
- 赤はその他・備考として使っています。