毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

崖っぷちを越えられるかどうか☆☆☆

トップアスリートの決断力 (アスキー新書 034)

トップアスリートの決断力 (アスキー新書 034)

雑誌『週刊アスキー』の連載をまとめたもので、24人のアスリートへのインタビューが納められている。著者は新聞社勤務を経たフリーライターで、スポーツに関する著作も多い。

週刊誌の記事なのでひとりの分量はそれほど多くない。しかし、非常にクールな目で相手を見つめデータを冷静に分析しつつ、女性らしい(と言えば語弊があるかもしれないが)細やかさと暖かさも感じる文章で一気に読んだ。こういう記事はインタビュアーで質が大きく変わるが、この人の文章は安心して読めると思った。


24人の顔ぶれは非常にバラエティに富んでいる。プロ野球の選手はもちろんよくわかるが、オリンピック種目の選手などはほとんど知らない人もいた。しかし、そこに共通するのは超一流の、成功を手に入れている人でも挫折や危機は何度もあったんだ、というシンプルなこと。誰にでも試練はある。それをどう越えるかで一流かそうでないかが決まるのだ。そして必ず、乗り越えたことでその人は成長し、より強くなっている。

24人の、それぞれの崖っぷちへの取り組みが素晴らしい。著者が言うように、実はバカではスポーツはできない。とっさに判断できるかどうか、その積み重ねで得られたインテリジェンスはトップアスリートから学べることがたくさんあるのだ。

次に大きな壁にぶつかった時、逃げずに立ち向かうヒントをくれる本だと思う。