- 作者: 鈴木敏恵
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2008/03/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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私は「ポートフォリオ」という名前は知らなかったが*1、モデルさんが自分の(作品としての)写真やコレクションに出た時の様子をまとめたアルバムを持ち歩き、オーディションの時などに見せているあんな感じのものかなと思った。自分の「今まで」や「これから」、好きなものや傾向もわかるので齋藤孝さんの「偏愛マップ」と自分がなりたいものをイメージして作る「宝地図」を合わせたものという印象。
これ1冊あれば自分がわかってもらいやすい。しかも、将来どうなりたいかというビジョンが明確になり、それを人に上手く伝えられるようになる。私が使えるかも、と感じたのは「これを作って見せることでプレゼンが上手くできるようになる」というところ。さらに、慣れてきたら見せたい人(=アピールしたい相手)に合わせて中身を自由に入れ替えられるのも「クリアファイル」を使うメリットなのだそうだ。
また、「夢をかなえるプロジェクト」という使い方も載っている。ビジョンとゴール、さらに途中の小さな目標マイルストーンを決めて宣言してしまう。さらに、そのための資料などもファイルし、日誌などの記録もそこに入れていく。具体例として語学留学を実現したファイルやダイエットファイルなどが出てくるが、個人的には日々の記録をいちいちクリアファイルに入れるのは面倒じゃないのかな?と感じた。ただ、調べたいろいろなものは散逸してしまいやすいので、決めたひとつのファイルに入れておけばなくなることもないし、しょっちゅう見直せていいかもしれない。
どう使うかというよりも、作る過程で自分を見つめ直すことができ、気づかなかった自分を発見できるというところが教育の一環として取り入れられているのだろう。
ファイルを買ってくるだけなら簡単なので、ちょっと試してみようかという気になった。私の場合自分をどうアピールし、プレゼンしていくかがこれからの仕事に不可欠になるのでいい機会かもしれない。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
「はい、できます!」と言ってしまう
夢をかなえるためのコツは、「はい、できます!」と勇気をもって言ってしまうことです。そう言ってしまえば「やる覚悟」がわきます。(中略)誰だって「1回目は、はじめて」です。これまでにやったことがないからといって「しない」という選択をしたら、そこからは何も始まりません、夢に近づけません。
人は可能性に満ち満ちています。新しいこと、今までにやったことがないことをやってみましょう!夢は「はじめて」に挑戦するあなたの味方です。
プレゼンはビジュアルで相手の心にうったえる
(前略)相手に与えるインパクトが、成功のカギを握っていることがわかります。
相手がいるときには、相手のことに思いをめぐらせる。そして、相手のフック(興味)に自分をひっかけることが大切です。そのために、ファイルのビジュアル(見た目)にも心を配りましょう。きれいで見やすいのは当たり前。そこから、どうやったら興味を持ってもらえるのかが勝負どころであり、あなたのセンスの見せどころです。
夢ファイルを「再構築」するときの心得3か条
- 簡単、明瞭――シンプルでわかりやすいこと
- オリジナリティ――分析や考察がきちんと入り、借りものではない自分の観点やコンセプトがあること
- 信頼性、普遍性――理論や推論へとつながるような「たしかさ」があること
再構築とは、たとえば、40ページのものを10ページにするということではありません。40ページ全体を見て、ひとつのテーマやコンセプトをもとに重要な要素だけを抜き出し、組み立て直すことです。
その結果できたものは、自分の夢や願いを誰かに伝えたいときに役立ちます。
再構築する際のファイル作りのポイント
- ファイルに、直感的に面白いと感じさせる“何か”がある
- 見やすく、伝えたいことが胸にストンと落ちる
- きちんとテーマを押さえている
- 全体のデザイン、素材感、サイズ、色がいい
- レイアウトがいい
- コンセプトが一貫している
- 作成者の考え方、または生き方が見える
- 作成者の「分析」「判断」「感想」などが盛り込まれている
- ストーリー性がある。シーンの展開がいい
- 一生懸命やったことが伝わる
- ていねいさと大胆さの両面がある
- オリジナリティがある
- 社会との関連を押さえている
- 時代性がある。時流に乗っている。先見性がある
夢をかなえるシンプルな法則「自分の心を動かし、周りの心を動かす」
(前略)しかし、夢は1人ではかないません。自分を動かし、さらに「周りを動かす」こと、「周りに動いてもらう」ことが必要です。自分と周りが知恵を出し合い、触発し合い、一緒にやることで夢に近づいていくのです。
(中略)
それでは、他人の心を動かすにはどうしたらいいのでしょう。前提として、自分で自分の心をしっかりと動かせていることが必要です。まずは自分の心を動かす。他人の心を動かすのはそれからです。自分の心が動いていないのに、相手の心を動かすことはできません。
その上で、自分を的確に伝え、相手に自分というものをわかってもらうこと。自分を伝え、自分の思いや夢を伝えること。夢ファイルは、そこで大いに役立ちます。
誕生日を「人生のマイルストーン」にしよう
成長する人とは、「自己評価」のできる人です。
自己評価とは、さらに成長するために、自分の仕事の成果、そのプロセスの全体を見て(俯瞰して)、大切なポイントや自分の変化を見出すことです。客観的に、自分で自分のやったことや成果を見ながら、いいところや価値のある箇所を発見していくことは、自分に前向きな意欲を持たせ、さらなる成長につながります。
自分を客観視するために、夢ファイルは役立ちます。これまでの人生を振り返って、今の自分の立ち位置を客観的に見ることができるからです。
たとえば1年に1度「自分の人生を眺める日」を決めてはどうでしょうか。もう1人の自分がじっくりと自分の人生を振り返る日をつくるのです。
誕生日には、毎年、夢ファイルを最初から全部眺めながら、自分の人生について客観的に考えます。私はどこから来て、どこへ行こうとしているのか。日々の行いはこれでよいのか。静かな場所でゆっくりと思いをめぐらせましょう。