毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

6人いれば6通りの読書法☆☆☆

週刊東洋経済2008年6月21日号は特集「最強の読書術」。今をときめく勝間和代さん、本田直之さん、齋藤孝先生ら6名の読書家が自分の読書法を紹介している。これが個性豊かで面白い。ページの表と裏で正反対のことを勧めていたりする。つまり、万人に向く方法も、これさえやれば間違いなしの方法もないんだな、ということが改めて実感できた。結局、いろいろやってみて自分にとってやりやすい方法に絞り、改良していくのが一番ということだろう。

個人的には本田さんの「レバレッジメモ」形式が一番いいように思うので、詳しくその方法が紹介されていて、本田さんのメモも写真が載っていてありがたかった(詳細は下のメモにあります)。
私もブログの読書日記は自分のメモ代わりにしているが、書いただけではやはり忘れてしまう。ファイルにして印刷するという手間をかけてみようと思った。また、チェックしたことすべてを入力するのではなく、改めてふるいにかけるという作業をされているのだ、とわかって安心した。私は図書館で借りて読むことが多い*1ので書き込みできず、気になるところはとにかく付せんを貼りまくるのだが、読書日記を書く時に結局やめるところが必ず出てくる。それが気になっていたのだが、2段階選抜と思えばいいのだ。

本当に読み方はいろいろあるなあと思った。ちなみに、勝間さんの読書術は「線も何も引かずすべて頭に入れてしまう」というやり方で、今回紹介されている6人の中で一番向き不向きのある方法だろうと感じた。私には向かないのではと思う。
各人の本の選び方やよく利用する書店なども紹介されているので参考になる。

以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

レバレッジメモ

まず、読みながら線を引く。範囲が広い場合は四角く囲む。中でも重要だと思ったところは☆印をつけ、ページの角を折る。さらに本当に役立つと思ったところは2重に折っておく(ページにすき間ができてすぐ探せるため)。読みながら思いついたことを、余白や白紙のページにそのつどメモしておくとよい。
これをまとめてパソコンに入力していく。この時に、本当に必要なものを取捨選択して絞り込む。このメモを印刷して持ち歩き、すきま時間に読んで記憶に定着させる。

勝間和代さんの本の選び方

読む本のジャンルは、あまり限定しない方がいい。本を買う時には、著者やタイトルがあらかじめ決まっている目的買いと、書店で偶然目についた本を購入するぶらぶら買いがあるが、読んでよかったと思える方に出合う確率は、断然後者の方が高い。
書店でいうと、私は中規模書店の方が好きだ。大規模書店だとビジネス書のコーナーをチェックするだけで時間切れとなり、とても他のジャンルまではカバーできない。しかし中規模書店であれば、長くても1時間くらいで見て回ることができる。そして手に取って「これは面白そうだ」と感じたら、ジャンルにこだわらずにどんど買っていくようにしている。

佐藤優さん(外務事務官・休職中)の3段階の読み方

■熟読(1冊を3回読む)

  • 通読(1回目)

シャープペンシル、消しゴム、ノートを用意し、読みながら重要と思う部分に線を引き、不明な部分には「?」をつける。「なるほど」と感じた部分に波線を引き、特に重要と感じた部分はページの端を折るか付せんを貼っておく。シャープペンシルを使うのは、不要な書き込みをあとで消すことができるからだ。

  • 抜き書き

通読で線を引いた部分から、改めて重要だと思う箇所を線で囲み、そこをノートに書き写す。特にジャンル分けはせず、1冊のノートに時系列順に書き込んでいく。抜き書きの目的は記憶に定着させることだ。

  • 通読(2回目)

再び通読する。改めて通読することで、最初の通読でわからなかった部分もほとんど理解できるようになる。
■超速読(5分程度で内容を概観する)――読むべき本を絞り込む
※読むべきでない本とは

  • 言葉の定義があいまい・論理構成が崩れている
  • 約束事、事実関係が多い(自分の知識が足りないと理解に苦労するため)

シャープペンシルと付せんを用意する。序文の1ページ目と目次を読んだら、以後はひたすらページをめくる。文字は読まず、とにかくページ全体を見る。気になる語句が出たらシャープペンシルで丸をつけ、付せんを貼る。そして結論部の一番最後のページを読んで本全体の印象をつかむ。
■速読(30分で本全体を理解する)
やはりシャープペンシルと付せんを用意。今度はページ全体を見るのでなく、文字をできるだけ早く目で追う。重要な箇所に同じく線を引き、ページ上には付せんを貼る。
線を引いた部分はノートに書き写し、そこに簡単なコメントを書き込む。これは読了後、線を引いた部分に何が書いてあったかを忘れないための補強作業だ。この一連の作業で記憶への定着は著しく向上する。

佐藤優さんの本の選び方(本の出来を見極める)

真ん中のページを読むこと。はじめの部分は読者を引き込む工夫がされている。最終部分も筆者が最もいいたい箇所なので、丁寧に書かれている。しかし真ん中の部分は手を抜いている場合が多い。この部分をあえて読むことで、その本の出来がわかる。

  • 政治・経済や歴史分野の基礎知識は高校レベルの学習参考書を活用するとよい
  • 基礎知識を身につける際、最新の学説を無理に追う必要はない。最新学説が学会で市民権を得るには10年ほどかかるため、入門書に反映されることは少ないが、自分の専門分野でなければそれでかまわない。
三輪裕範さん(伊藤忠商事調査情報部長)の本の選び方
  • まず目次とまえがき・あとがきをある程度読み、著者の略歴にも目を通す。その上でパラパラと本文を読んでみる。ここで自分と文章との相性を見極める。
  • 著者の経歴をチェックする。ジャーナリストは内部暴露的で議論に深みがないことが多いのでもとの新聞・雑誌を読めば事足りる。学者・評論家はインプットをせずに焼き直しで書いているケースが多いので注意。逆に60歳を過ぎて意欲的に執筆活動を続ける学者の本はインプットを行っているため買いだ。
三輪裕範さんの本の読み方

読書は「著者との対話」である。読みながら「この意見には賛成だ」「ここはちょっとと違うんじゃないか」など、自分の意見を顕在化させることに意味がある。そのつど感じたことを「異議あり!」「賛成!」などと余白に書き込んでいく。また、重要だと思った箇所には線を引き、そこに書かれている内容を必要最小限のキーワードにして余白に書いておく。こうしておくと、あとから読み返した時に、何が書かれているのかすぐにわかるからだ。
読後は、ノートに大事な部分を抄録する。自分の手を使って書くことで記憶の定着率が上がる。ノートに記録したあとは、これを常時見返す。すると、思わぬところで結びついたり、反発したりする。この発見が刺激となって、新しいアイデアがひらめくことが多い。
以前は読んでも読みっぱなしだったが、記録をつけ始めてからは、こうした化学反応がしばしば起きるようになった。

*1:これは本当はNG。みなさん自腹を切れ、これは投資だと力説されています…