![]() | マインドマップ(R)for kids勉強が楽しくなるノート術 神田 昌典 ダイヤモンド社 2006-11-17 価格 ¥ 1,680 by G-Tools |
ご存じ「マインドマップ」。今では知的生産術に欠かせないツールになっているし、フォト・リーディング習得にセットで必要な技術でもある。
実は今のようにブームが来る前に一度トニー・ブザンの本を読んだことがあるが使いこなせず、フォト・リーディングの本を読んだあとも必要に迫られて再チャレンジしたがどういいのかわからず続かなかった。苦手意識が残り、私には向かない方法なのだと思っていた。
そんな時に見つけたのが子ども向けにマインドマップの作り方を教えるこの本。苦手を克服するには初心者向けよりさらにやさしく書かれた子ども向けを読むのがセオリーなので、とりあえず図書館で予約し、待つこと約半年。ようやく順番が回ってきた。
読んでみた感想はとにかくわかりやすい。タイトルが「ノート術」なだけあって科目ごとのマインドマップの作り方の実例や練習問題、さらに応用としてアイデアをまとめる方法やプランを立てる時、手紙や文章を書く時の作り方なども豊富に紹介されている。オールカラーなので見やすいし、とても具体的なので「なるほど、こうやって描くのか」と初めて納得できたような気がする。
特に役に立ったのは「歴史のノートの取り方」。教科書のような文章がまず載っていて(関ヶ原の戦い/ペリーの来航)、次のページにそれをまとめたマインドマップが載っている。「マインドマップ=自分の頭の中をそのまま描いたもの」なので、正解はなく1人1人違ってOKなのだが、具体的に文章がマインドマップ化されていると、こうやってまとめればノートになるのかとか、暗記しやすいだろうなというのが実感できた。同様に全ページフルカラーのこの本で初めて絵を描いた方がいい理由や色を変える意味がわかった。脳がとても受け取りやすく、楽なのだ。
授業を聞きながらマインドマップを作るのは私にはむずかしそうだが、書き殴ったノートを元にマインドマップにまとめることならできそうだ。結果的にそれが記憶として定着させる作業にもなるだろう。ちょっとやる気が出てきた。
もうひとつ、「アイデアをまとめる」という手法も役に立ちそうだと感じたので、実際に今困っている「レポートの形式」を決めるのにマインドマップを使ってみた。まだ途中だが、上手くスッキリまとまりそうだ。
それと、この本を読んで思ったのは、やはりこれはひとつの技術なので練習する必要があるのでは、ということだ。理論としてわかっても、繰り返し作ってみなければ使いこなせないと思う。私は今まで練習せずに使えない、使えないと思っていたような気がする。とにかく地道に作り続けるのが一番だろう。
私のようにマインドマップをかじってみたがよくわからない、効果が実感できないという方にお勧め。もちろん子どもさんには素晴らしい本だと思う。きちんと身につければ勉強だけでなく、いろんな面で生きて行きやすくなりそう。