毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

負けない心を作る☆☆

4894512971 「1日30秒」でできる 新しい自分の作り方
田中ウルヴェ京
フォレスト出版 2008-04-05
価格 ¥ 1,470

by G-Tools

以前ビジネスブックマラソンで紹介されていた本。一流アスリートのメンタルトレーニングについて書かれた本を読むことが最近多いが、この本もそのひとつ。
著者の田中ウルヴェ京さんはソウルオリンピックのシンクロ銅メダリスト。引退後アメリカでコーピングというメンタルトレーニングを学び、現在は多くの選手のメンタルトレーニングを指導している人だ。「コーピング」という言葉を初めて聞いたので興味がわいて読んでみた。
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コーピングというのはcope(対処する)の進行形で、ストレスに対処するためのスキルだそうだ。感情をコントロールする方法はいろいろあり、言葉、心理調整術、身体を使ったコーピングについて具体的に教えてくれる。

読んで感じたのは方法としては今までにもどこかで聞いたようなことが多い*1が、理論的になぜそれがいいのかきちんと説明してあるので納得できる。結果が出れば何でもいいよ、という人には必要ないかもしれないが、なぜそれがいいのか理解した方がやる気になる人にはいいと思う。
個人的には「体から心を鍛えるコーピング」が役に立ちそうだと思った。ふだんから体の中心軸がぶれないようにするとか、背筋を伸ばして朝食をとることで胃袋がきちんと食事を受け止められるイメージをするなど、やはり身体と心はつながっているんだなと思った。最後に出てきた「能動的な生活をする」というのは、そのまま原田隆史先生の生活指導だった。やはりきちんとした生活は、自分を元気に能動的にしてくれるのだろう。原田先生の本にも出てくるセルフトークについても詳しく説明されているので、一緒に読めてよかった。

とてもわかりやすく書いてあり、読みやすいので自分を変えてみたいけど何からやればいいかわからない、という状況の人に特にお勧めです。

以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

「心の4つのサイクル」のコントロール

最も効果的な4つのサイクル(刺激→評価→感情←→身体)をコントロールする方法は、2段階目の「評価」で、いかに自分の習慣化されてきた考え方を根本から変えてしまうかです。評価とは「あらゆる刺激をどのように認識するかを決める部分」のこと。「自分の心の中にある思考フィルター」とも言える。
自分を変えるために有効なことは「評価」を変えること。「評価を変えるコーピング」を使えば、緊張や、さまざまや心理的不安を激減させることができる。

コントロール≠抑制

感情のコントロールは「感情の抑制」ではありません。時々コントロールを「抑制」と理解する人がいますが、正確には「調整」なのです。
コーピングの中で大事なのが「自分で調整しているかどうか」です。コーピングスキルを学んで、自分のビクビクしたり、ドキドキしたりする感情が起きる「その理由がわかっている」ことが大事なのです。それが「コーピングで感情をコントロールする」という意味です。

心の調整テクニック・クリップ法

クリップ100個を用意し、左ポケットに入れる。マイナス思考に陥ったら左ポケットのクリップを右ポケットに移す。家に帰ったらクリップを取り出し、移動したクリップの数=どれだけマイナス思考になったかを確認する。これを習慣化し、記録していくことで自分のマイナス思考に気づき変化させることができる。

心の調整テクニック・ストレスの引き算思考法

この方法も究極のプラス思考のひとつ。嫌なことがあったら引き算で考える。「人生の中でイヤなことの総量はすでに決まっていて、そのイヤなことが実際に自分の身に起きた時は、人生のイヤな出来事総量が減った」と考える思考法。

心の調整テクニック・朝日を浴びて光合成を感じる

顔をぐーっと上げて空を見る。喉をぐーっと開く。両腕を広げて、足を肩幅に開く。肺にきれいな酸素を取り入れながら太陽を浴びる。太陽を浴びることで体内時計をリセットでき、プラス思考に持って行ける。

心の調整テクニック・一瞬で心を変える「輪ゴム」テクニック

輪ゴムを片方の手首にはめる。悲観的なことや、考えてもしかたのない、悶々とした状態になった時に自分の手首に輪ゴムで「パチン!」と痛みを与える。「痛い!」と感じると同時に、「この痛みをきっかけに無意味な悶々はストップする!」という思考を習慣にさせてしまう。パチンの合図で、すべてのイヤなイメージを消し去る。

身体から心を鍛えるコーピング・中心軸直しトレーニン

お風呂上がりに全身を鏡で見て、頭を糸で天上へ引っ張られているイメージで背筋を伸ばし、両足に均等に体重を乗せて立つ。この時、背筋、頭、方、両手が均等になっているかなど全身の歪みをチェックし、バランスをとる。かかとを上げてつま先立ちの伸びをして5秒キープ。この時、足の指10本に均等に重心を載せ、頭が引っ張られていると意識する。この後、頭の位置はそのままのつもりでそっとかかとを床につける。身長が5センチ伸びたつもりになるとよい。これを毎日30秒練習して常に意識する習慣をつける。

*1:他人をほめまくる、自分で自分をほめるためにはなまるメモを作る、寝る前に「ありがとう」と感謝するなど