毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「ニュー・リッチ」という考え方☆☆☆

490385311Xなぜ、週4時間働くだけでお金持ちになれるのか?
Timothy Ferriss 田中 じゅん
青志社 2007-09-21
価格 ¥ 1,470

by G-Tools

以前紹介したメルマガ1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』で紹介されていた本。「楽をして稼ごう」という雰囲気が気になったということで評価は★2と低かったのだが、「どんな考え方・システムで週4時間でビジネスが回るのか」に興味があって読んでみた。

著者は会社勤めののち起業したが、1日12時間以上働く生活に嫌気がさして海外へ逃避。その後、仕事のスタイルを見直して無駄を切り捨てた結果、現在では週4時間働くだけで月に500万稼いでいるという。

この本で著者が提唱しているのは「今までのお金持ちの定義はもう古い、時間と場所を自由に使えるニューリッチになろう」ということ。何十年後の退職金のためにやりたいことをすべて犠牲にして休みなしに働くのと、やりたいことができるだけの収入と自由を同時に得られるのとどっちがいいか?ということだ。本田健さんの「幸せな小金持ち」と考え方が近いかもしれない。

週4時間でどうやってビジネスを運営できるかは、徹底的な無駄の排除と最重要なことに集中すること、さらに可能な限りのアウトソーシングだった。その辺りのことは詳細まで書かれているし、自分が関わらずにお金を生むビジネスをいかに作り上げるかについてもくわしく紹介されている。

だからといってすべての人に退職して起業を勧めているわけではなく、この本のかなりの部分は「企業で働きながらいかに自由な時間を獲得するか」に割かれているので、効率よく仕事をして成果を上げたい人にも役に立つと思う。なかなか刺激的な内容なので、読んだ後に仕事や人生に対する考え方がちょっと変わるかもしれない。

個人的にはいかに手間がかからず利益を生む仕事に集中するか(顧客の絞り込み)、いかに無駄を切り捨てるか、「働き者」と「できる奴」は違う、などが面白かった。特に、誰をターゲットに仕事をするのかという考え方はこれから本格的に仕事を始める私には参考になった。

ただ、ひとつ気になったのはAmazonでの評価。「訳が正確ではない」という書評が複数あった。抄訳という評価もあり、原著の内容がそのまま翻訳されているわけではなさそうだ。原著もアマゾンで購入可能なので、英語の勉強も兼ねて読んでみるか検討中。

以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

少ない仕事量は「サボり」ではない

意味のない仕事は少なくしよう。これは怠けることでは決してない。なぜなら、より重要なことに集中できるようになるからだ。

いいストレスと悪いストレス

悪いストレスは、弱気になり、自信を失う原因になるもの。悪意に満ちた批判、パワーハラスメントなどはこの例だ。
一方、いいストレスとは、お手本となる人物を見て自分の限界を打ち破るように励まされること、ぜい肉をとるトレーニング、行動範囲を広げようとする冒険、などのことだ。健康的なものであり、成長に必要な刺激である。

すべての批判を避けようとすると失敗する

避ける必要があるのは悪意に満ちた批判だけだ。同様に、いいストレスのないところに進歩はない。いいストレスを生活に取り入れることができれば、求めるものも早く手に入る。悪いストレスといいストレスを分別することがコツなのだ。

「効率よく仕事する」よりも「仕事量を減らす」
  1. どうでもいいことはどうでもいいことでしかない。それをどんなにうまくやってのけても、重要でないことに変わりはない
  2. 時間がたくさんかかる仕事が、重要というわけではない

つまり、なにをやるかは、いかにやるかより、はるかに重要なのだ。効率よくこなすことも重要ではあるが、適切な対象に適用しないかぎり意味がない。

本物のお金持ちになるためには、1日8時間労働など必要ない
  1. 仕事を重要なことに制限すると、仕事時間が短くなる(80/20の法則)
  2. 仕事時間を短くすると、仕事が重要なことに制限される(パーキンソンの法則

2つの法則を一緒に使うのが、一番よい解決策だ。つまり、売り上げに貢献する大切な仕事を見極め、それを明確かつ非常に短い納期を設けたスケジュールに載せるのだ。

「これが今日できるただひとつのことだとしても、今日1日に満足できるか」を自問する

やることリストなしに、オフィスに行ってパソコンの前に座ってはいけない。たいして重要でもないメールを読んで、無駄な時間を過ごしてしまうことになるからだ。明日のやることリストは、遅くとも今日の夕方までに作ろう。
(中略)
1日にやるべき重要なことは、2つまでに限定しよう。

多様な選択肢を持っている人間が、より強い力を持つ

これが世のルールだ。