毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

自分を成長させる教科書☆☆☆

4837956777「自分の壁」を破るいちばん簡単な方法
――人生が一変する5つの「黄金ルール」

スーザン&ラリー・ターケル 藤原 和博 訳
三笠書房 2007-07
価格 ¥ 1,365

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この本も、以前メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」で紹介されていたもの。翻訳者について触れられていなかったので、手にとって初めて杉並区の和田中学校前校長で、元リクルートの和田和博さんが訳されていると知った。

読んでなるほどね、と思った。この本を中学生の時に読んで5つのルールが身につけば、素晴らしい一生が送れるに違いない。
かといって、この本が10代に向けて書かれたものというわけではない。なぜなら、仕事に対する取り組み方の章があるからだ。もちろん社会人が読んでもすぐ役に立つことなのだが、まず基本を身につけるための教科書のような本だと感じた。これを手元に置いてしっかり実践し、習慣化したらさらに高度な方法を取り入れていくとよさそう。
ついむずしそうなこと、すぐに結果が出そうなものに飛びつきたくなるが、こういう基本的なことが身についていなければなかなか成果は上がらない。アスリートにとっての筋トレとか、素振りのようなものだと思う。


私がもっとも印象的だったのは「はじめに」で紹介されている飛行機の例。紙の上で1度の角度になるように2本の直線を書こうとしても、ほとんど開いていないので書くのはむずかしい。しかし、飛行機が目指す方角を1度間違えたら、「たった1度」の違いで、目的地とはかけ離れた場所に向かってしまうのだ。

実は人生でも同じことが起こっている。私たちも知らず知らず航路を外れていることがあるのだ。
たとえば以前は素晴らしいと思っていた仕事に退屈や不満を感じるようになったとき――、素晴らしかった人間関係が輝きを失ったと感じるとき――、自分の体型がすっかり変わってしまったと気づいたとき――。
これらは航路をそれた飛行機と同じだ。では、正しい方向に戻るには、いったいどうすればいいのだろう。
ここで、よく聞くアドバイスは、「くるりと向きを変えなさい」というもの。
(中略)
実は、くるりと向きを変えずとも、「小さな方向転換」で十分なのだ。私たちは方角のちょっとした違いで簡単に航路(目標)を外れるが、同じようにして正しい航路に戻ることも簡単にできる。そして都合がよい方にも悪い方にも、方向のわずかな転換は積もり積もって大きな違いを生む。
どんな習慣でも、それをほんの少しだけ変え、継続していけばとんでもない成果をもたらす。これは人生のすべてにいえる。たとえ、“ちょっとした習慣の変更”でも、時が経てば大きな違いができるのだ。

一度に大きく変えなくてもいいのだ、と実感できただけでもこの本を読んだ価値があったと思う。少し方角がそれただけで大きく変わってしまうが、逆に言えば、ほんの少し何かを変えただけで、大きな変化が生まれるのだ。この考え方は「ちょっとだけ何かを変える」ことの大切さを教えてくれるので、結果が出なくてギブアップしそうになった時や、逆にいきなり大きな方向転換をしたくなった時に私を支えてくれるはずだ。


5つの黄金ルールとは次の通り。

  1. 毎日の習慣にほんの「ひと工夫」を加える
  2. ウサギよりはむしろ「カメ」でいい
  3. 毎日の歯磨き同様、「生活の一部」にする
  4. 奇跡は常に「一粒の種」から生まれている
  5. 結果だけでなく「プロセス」を大いに楽しむ

何かをやろうとしても続かない人、自分を変えたいが何からやっていいかわからない人、いろいろ本は読んだけど自分にはハードルが高いと感じている人、ぜひこの本から始めてみてください。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

小さな習慣を成功させるためには、

ほんの少しの自己コントロールへの決心があれば充分だ。少しだけ忍耐し、少しだけ楽観的に。
そして、なにより、この小さな変更のパワーで自分の人生が一変する、と強く信じること。

プロセスを楽しむ

ちょっとした習慣変更方がもっともうまくいくのは、あなたがそれを愉快だと思い、明るく行い、その過程を楽しむ時だ。そうしたら、この方法が生活の一部となることも、ほぼ確実だろう。

とにかく次に進んでみる

ある習慣を変えるのがむずかしそうに見えても、そこで立ち往生することはない。とにかく次に進む。いくつめかの変更をした頃には、以前は困難に思えたことが、今の自分にはやさしくなっていることに気づく。
短期的な結果にこだわるのはやめる。

取り組む時間が長いほど上達する

学生時代までにおよそ1万時間練習した人々は、地方のオーケストラの楽団員になれるレベルに達した。平均2万時間練習した人々は、同じプロでもより高いレベルに達し、有名オーケストラの楽団員になった。3万時間以上練習した人々は音楽の世界で最高レベルの地位に到達した。
教訓は明らかだ。才能や情熱がどうあろうとも、結局は取り組む時間が長いほど、上達するということ。まさに、「習うより慣れろ」である。

幸せと感じるための3つのポイント
  1. 愛する人がいること
  2. 何か有意義な使命を持っていること
  3. 楽しみに待つ何かがあること
郵便物のルール

郵便物を仕分けする時、「請求書」と「手紙」にはそれぞれふさわしい場所を与え、混ざらないよう気をつけて保管するとよい。