上京物語 〜僕の人生を変えた、父の五つの教え〜 喜多川 泰 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2009-02-18 by G-Tools |
主人公は東京の大学へ入学するため、故郷を出てきたばかりの祐輔。「上京物語」というタイトルは、“東京行きの新幹線に乗った主人公が、車中で父から渡された日記帳を読む”シチュエーションそのままだ。
あっと驚くしかけがあるため、ネタバレになるので詳細が書けないのが残念だが、もし前半で読みにくさや違和感を感じたとしても、後半で謎が解けるのであきらめずに読んでみてほしい。また、主人公と同年代の10代の人たちにぜひ読んでほしい本だ。
喜多川さんは高校生を中心に、若い世代にメッセージを伝えるために本を書かれているそうだが、この本は特に読んでもらいたいと思う。この本を読むのと読まないのではその後の人生が変わる。私もできれば大学入学前に読みたかった。喜多川さんはサインに必ず「1冊の本との出会いで人生がかわる そんな出会いをこの1冊で…」と書かれるが、まさしくそんな本だ。
もちろん、10代ではなくても読む価値は充分あると思う。今からでも遅くない。まだまだできることはあるはず。
この本が教えてくれることはたくさんあるが、中でも心に響いたのは「他人と比較しない。昨日の自分より前進しているかが大切」と「失敗を恐れずに挑戦する勇気を持つこと」のふたつ。これを心がけるだけでも生き方が変わってくると思う。
また、巻末には父が祐輔にすすめる本のリストも載っているので、参考になる。
近くに10代がいる方は、ぜひすすめてみてください。きっと大きな贈り物になります。