![]() | 十二番目の天使 オグ・マンディーノ 坂本 貢一 訳 求龍堂 2001-04 価格 ¥ 1,260 by G-Tools |
以前にも書いたが、現在毎日「地上最強の商人」を読んでいることもあり、他の本も読んでみたくなった。すすめられたものをまず読んでみよう、ということで1冊目はこれ。
主人公は出世街道を進み、経営者まで上り詰めて故郷に戻ってきた人物。家族ともに幸福の絶頂にあるが、悲劇が起こる。
そして、リトルリーグの監督を務めることになり、子どもたちと触れ合うことによって再生していく物語だ。最後は泣ける。この、泣ける要素が日本で爆発的に読まれた理由なのだろう。訳者あとがきにもあったが、とにかくみんなが泣ける本で、訳者は翻訳から本になるまでの間、何度読んでも泣けたのだそうだ。
しかし、「泣いて感動」がオグ・マンディーノの目的ではないから注意が必要。
オグ・マンディーノは小説家とされているが、根底に流れる目的は「人生の成功法則を伝えたい」だと思う。それを受けとってもらいやすいストーリーに載せてあるのだ。私は最低でも2回読まないと、彼の作品からその恩恵を受けとれない。小説として満足したあと、彼が何を伝えたかったのか、ぜひもう一度読むことをおすすめする。
また、この本はアメリカのリトルリーグが舞台になっているが、なじみがないため読むのに少し苦労するかもしれない。試合のシーンもたくさん出てくるので、野球を知らない方には少し読みづらいのでは、と思う*1。
小説としてもとても面白いので、何か1冊読んでみよう、と思う方にはここから始めるのがおすすめです。
*1:裏カバーに、野球に関するルールと用語の説明があります