できる大人の“一筆添える”技術 むらかみ かずこ ディスカヴァー・トゥエンティワン 2009-03-15 価格 ¥ 1,365 by G-Tools |
著者はライターとして独立したのち、マーケティングツール「小冊子」を作る会社を興した人だ。
私は本を読む時、初めての著者なら必ずプロフィールを確認するのだが、そこに思わず惹かれることばが。
口ベタ、気の小ささゆえ、対面での営業やプレゼン、告白が一切できない弱みを手紙で補う。
同じような悩みを持つ人なら、読んでみたくなる殺し文句だと思う。そのノウハウがいろいろと公開されているので、やってみる気になれる。
私の場合、最近とみに名刺交換する機会が増えた。できるだけすぐにお礼のメールは送っているのだが、ある時お葉書を頂いたのだ。密かに憧れてしまった素敵な大人の女性だったので、よけいにインパクトがあった。やっぱりできる人は違うんだ、と思った。
そういえば、以前ある経緯でお会いすることができた作家であり、「3%の会」を主宰されている黒木安馬さんは、メールも手紙もすぐにお返事をくださった。この時も「ああ、一流の人はさすがに行動が早いなあ」と感動したことを思い出した。
何でもメールですませる時代だからこそ、手書きはインパクトがある。でも、自分の書く文字が好きではない私はどうすればいいのか?それをこの本が教えてくれた。
その答は「万年筆」。しかも、万年筆なんて高いし扱いにくいし、と思っている人にもいいものがあった。それは、ペリカンの子ども向けライン「ペリカーノジュニア」。あのペリカン万年筆が1575円で手に入る!この値段ならちょっと試してもいいかな、と思った。ふだん見かけないものだからこそ、ブルーのインクで書かれた万年筆の筆跡には味がある。
他にも、一筆箋やメッセージカードの使い方、切手や便せんの工夫など、私が文房具好きだからかもしれないが、思わず手紙が書きたくなるようなヒントがいっぱい*2。
なるほど、と思ったのは「堅苦しい書き方をしなくてもよい」ということ。
「時下ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。」のような形式を重んじるよりも、自分の言葉で素直に気持ちを伝えればいいんだ、と思えたのでずいぶんハードルが低くなった。
どちらかと言えば女性向けだと思うが、「手紙を書くのは苦手」という男性にもこれなら自分にもできそうだ、と思えるきっかけになるかもしれない。
*1:買ったあとで、メルマガ「ビジネスブックマラソン」で紹介されていたことを知りました