毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

自分らしく成功するヒント☆☆

4769609469成功するのに目標はいらない!
―人生を劇的に変える「自分軸」の見つけ方

平本 相武
こう書房
2007-07

価格 ¥ 1,365

by G-Tools
私が以前感銘を受けた「すぐやる!すぐやめる!技術」の著者、平本相武(あきお)さんの本。今回はどうやって「自分軸」を見つけるかというのがテーマ。
自分軸には2つの傾向があり、「価値観型」と「ビジョン型」に分けられる。今参加しているセミナーで「目標型」と「展開型」の2タイプある、と言っているのとほぼ同じだと思う。実は「価値観型」は日本人に多いそうだ。欧米では「ビジョン型」が普通だが、日本では明確にビジョンを描ける人が少なかったことから、「価値観型」というタイプを思いついたのだそうだ。
もちろん、2タイプがきっぱり分かれるわけではなく、どちらかの傾向が強い場合が多い。チェックリストにも載っているので、自分がどちらのタイプなのか見当をつけることができる。それを踏まえて何が「自分軸」なのか探っていくと、どんな時でもモチベーションを保てる「やる気の素」近づけるのだ。


この本を読んで思ったのは、いかに自分を知るか、自分を動かすパワーの素は何なのか突き止めることの大切さだ。「自分軸」とはよく言ったもので、これがあればどこにいてもどんな時でもぶれにくくなる。そして、自分なりの評価基準ができるので、人と比べることがなくなる。見つけてみたらそれほど大げさなものではなさそうだが、知っておいた方が生きて行きやすいだろうと思った。

この本では、どうやって「自分軸」を見つけるのか、その方法もたくさん紹介されている。あの手がだめならこの手、それでも無理ならこんな方法もあります、と至れり尽くせり。ただ、やはりきちんとコーチングしてもらって導き出すのと、本を読んで自分でやるのは大きな違いがありそうだ。お金を払ってコーチしてもらうのは価値があると感じた。

とは言っても、この本には平本さんにコーチしてもらった人たちのケースがいろいろ紹介されているのでかなり参考になる。何気ない会話やイメージから本質を探っていくのだが、初めに出てきたイメージと、導き出された「自分軸」の格差に驚くケースが多かった。
たとえば、「中目黒で粋な飲み屋をやりたい」と言っていたある部長。突き詰めていくとそれは「部署を越えてアットホームな関係を築きたい」という価値観が出てきたのだという。こういう、一見何の関係もなさそうなことから、平本さんは人それぞれの「自分軸」を導き出していく。
私の場合、幼い頃から人生の目標としていたある「実現しなかった夢」を今でも引きずっていたが、この本を読んで初めて「待てよ」と思った。もともとそのままの形で実現されることが必要だったののだろうか。実はそこから「自分軸」を引き出すことができれは、それでよかったのかもしれない。前述の部長が本当に「中目黒の飲み屋」を始めても実は満たされないのと同じこと何じゃないだろうか。そう思えただけでも私には価値のある本だった。


平本さん自身は「ビジョン型」だそうだ。それがなぜ2つのタイプについて本を書こうと思ったかというと、ひとつには日本人に多い「価値観型」の人を応援したかったから。そしてもうひとつは「ビジョン型」の人に「価値観型」というタイプもいますよ、ということを伝えたかったのだそうだ。ビジョン型タイプにとって価値観型は目標設定ができなかったり、設定しても達成できなかったりして情けない人に見えてしまうが、この人は価値観型なんだとわかることで見る目が変わる。知っておけば部下や上司、周りの人との関係もよくなるはず。
この本を読むだけで明確な「自分軸」を見つけることはむずかしいかもしれないが、少しでも自分のモチベーションを上げて維持することができるようになると思う。平本さんの人を見る目はとても温かいので、他の成功法則本で落ちこぼれてしまった、ついて行けなかった人には、ぜひ読んでほしい本。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

「ビジョン」と「価値観」

「行先」=「ビジョン」=「ありたい姿」=「本当はどうありたい?」
「理由」=「価値観」=「自分らしさ」=「自分にとって何が大事?」

「価値観型」「ビジョン型」の理解を深める本

「価値観型」への理解を深める



「ビジョン型」への理解を深める



「価値観型」「ビジョン型」両方について言及している本

成功の時期・成長の時期(それぞれのキーワード)

「成功の時期」:がんがん、アウトプット、ストレッチ
「成長の時期」:じっくり、インプット、バランス
このふたつは、波のように交互に訪れる。

波を知って上手に乗りこなす

「ものごとをバリバリとこなして成果を出し、アウトプットしたと思う時期」と「じっくり立ち止まり、気づきや学びを深め、インプットしたと思う時期」を思い出し、その波を時間軸の上に書き込んでみることで自分の周期を見つける。周期はひとによってさまざまる

自分軸はどんな選択にも有効

価値感が満たされるかどうか、ビジョンに近づけるかどうかをその都度考える。そして決めた行動は実行すること。