毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

自分も人も幸せにする簡単な方法☆☆

4532312159 心のなかの幸福のバケツ
トム・ラス/ドナルド・O・クリフトン
高遠 裕子 訳
日本経済新聞社
2005-05-25

価格 ¥ 1,365

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この本は「ポジティブ心理学の祖父」と呼ばれたドナルド・O・クリフトンが自分の寿命がそう長くないことを知り、最後にもう1冊本を書きたいと思い、孫のトム・ラスに協力を頼んで書かれたものだ。
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この理論はとてもシンプルだ。

「バケツとひしゃくの理論」

人は誰でも心にバケツをもっている。
バケツの水があふれているときが最高の状態だ。
逆にバケツが空のときが最悪の状態だ。

人はバケツのほかに、ひしゃくももっている。
他人と接するときは、かならず、このひしゃくを使う。
相手のバケツに水を注ぐこともあれば、
バケツから水をくみ出すこともある。

誰かのバケツに水を注げば、自分のバケツにも水がたまる。

たったこれだけ。あとは、その科学的根拠や、「じゃあどうすれば人のバケツに水を注げるのか」などの具体的な方法を教えてくれる。
相手にちょっとした気配りをして心を満たしてあげると、それが自分にも返ってくる。当たり前のことだが、意識していないといつでもそんな風に人に接することはなかなかできないと思う。毎日の小さな心がけで円満な人間関係が築けて、幸せに近づけるのだ。当たり前とバカにせずにやることでどんなに大きな恩恵が返ってくるかは、この本を読めばわかる。驚くくらい大きなお返しがやってくる。

「ポジティブシンキング」ということばは、もう手垢がついたように感じられるくらい日常的になっているが、その実践について教えてくれるのが共著者のトム・ラスだ。「ポジティブ心理学の祖父」の家庭は幸せにあふれ、それは両親やトム自身にも自然と伝えられた。トムは全身に次々と腫瘍ができるという先天性の病気だそうだが、常にポジティブでいるという彼の習慣によってそれを受け入れて生きている。ポジティブに考えることで寿命も変わる、というデータがあったが、まさにトム自身がそれを証明していると言ってもいいと思う。


とても簡単なことだが、一生を左右する大きな心がけ。それが「バケツとひしゃくの理論」だと思う。簡単に読めるので、自分がどの程度ポジティブなのか確認するためにもおすすめです。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

ポジティブな感情の効用

最近の研究で、ネガティブな感情は健康を損ない、寿命を縮めかねないことがわかってきた。
逆に、人が生きて行く上で、ポジティブな感情が不可欠であることもわかってきた。ポジティブな感情は心と体を鍛え、精神的・肉体的な病気から守ってくれるのだ。

魔法の比率

ポジティブな言動とネガティブな言動には、5対1という「魔法の比率」があるという。夫婦の間で、ネガティブな言動1に対して、ポジティブな言動が5回あれば、結婚生活は長続きする可能性が高い。しかし一方で、ポジティブの比率が13倍を超えると、逆に生産性が落ちる可能性がある。

ポジティブになるための5ヵ条

  1. バケツの水をくみ出すのをやめる
  2. 人のよいところに注目する
  3. 親友を作る
  4. 思いがけない贈り物をする
  5. 相手の身になる

毎月5枚のカードを書く

毎月、最低でも5枚のカードにお礼や褒め言葉を書くことをも目標にしよう。
感謝の気持ちを書いたカードは、そっと本人に渡してもいいし、送ってもいい。ファンファーレとともに読み上げたってかまわない。相手の心のバケツに水がたまるなら、どんな方法でもかまわない。何より大切なのは、相手のバケツをいっぱいにすることなのだから。

バケツに水を注ぐための質問例

  1. どんな呼び名で呼ばれたいだろうか。
  2. 一番関心を持っているものは何だろうか。人に話したくて、うずうずする趣味や興味は何だろうか。
  3. ポジティブな感情を増やすもの、心のバケツをいっぱいにするものは何だろうか。
  4. 誰かから褒められ、認められたらうれしいだろうか。
  5. どんな方法で褒められ、認められたいだろうか。人前がいいか、それとも非公式がいいか。あるいは、紙に書かれたものの方がいいか、口で伝えられる方がいいか。
  6. どんな形で評価されると、やる気が起きるだろうか。ギフト券をもらった時か、コンテストで優勝した時か、あるいは、メモや電子メールをもらった時か。
  7. これまでで一番うれしかったのは、どんな評価だろうか。