ドリーム―成功者が教える魂の富の作りかた 犬飼 ターボ 飛鳥新社 2007-11 価格 ¥ 1,575 by G-Tools |
この本のいいところは、「成功してめでたしめでたし」ではなく、その先に何があるのか、ということを書いてあることだと思う。また大きな事件が起きるが、卓也はそれを乗り越えて成長していくのだ。
この本で著者が書きたかったことは、半分は「不労所得の作り方」だが、私は残り半分の「魂の冨」の方に心惹かれた。
今は、高収入になればなるほど資源を贅沢に消費する傾向がある。乗れないほど車を持ったり、クローゼットからあふれるほど服や靴を集めたり、使い切れないほどの部屋がある家に住むのが成功者だと思われている。独占してたくさんの資源を消費することが成功になっているんだ。
弓池さんの友人であり、新たなメンター役の湯沢さんの言葉だ。それを一歩進めて、地球に貢献することを考えたり、人脈を広げたりすることで得られる「魂の冨」について考えてみる必要があると思う。
非常にわかりやすく、小説を読みながら主人公と一緒に成長できる楽しさがある。成功法則本になじめない、という物語好きな人には特におすすめです。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
人脈を築く
生きた情報は人脈から得られるもの。人脈には成功者と仲間とアドバイザーの3つがある。
父親に恨みを持っている人とビジネスはしてはいけない
いずれ切り捨てられるか、大きな問題に巻き込まれやすい。
いい辞め方
そういうときには、ただ自分は辞めたいと伝えるのではなくて、お互いの利益になるという言い方をするんだよ。このお互いの利益のことを“ニーズの合流地点”と言うんだ。どんなことにも探せば双方の利益になるポイントがあるものさ。ニーズの合流地点からものごとを伝えると、主張ではなく提案になるからね。
取るべき責任は取る
しかし、取らなくてもいい責任まで全部背負って“いい人”を演じる必要もない。ビジネスは終わらせ方がむずかしいんだ。多くの人が君の言動を見ていることを忘れないようにね。
成功と幸せは別の軸のもの
幸せは心のステージと関係している。どんなに成功していても、その人の心のステージが高いとは限らない。
光と影の両方を見る
人にはよい面も悪い面もある。光と影が混在しているもの。その両方をそのまま見るんだよ。世の中はどちらかというと他人の悪い面ばかり見てしまう人の方が多い。ところが、君のように成功者とはこうあるべきだという考えにとらわれている人や、心のことやスピリチュアルなことを学びはじめた人などもよい面ばかりを見ようとする傾向があるね。
君がどうしても人のよい面ばかりを見ようとしてしまうのは、きっと自分自身が100%善良でなければならないって思っているからじゃないかな。自分の善良な部分だけを見ようとしていない?悪の部分とかずるい部分はあってはいけないって否定しているかもね。
成長していくことは素晴らしいことだし、私も君もそのために存在しているようなもの。でも、太陽を浴びている限り、自分の影を消すことはできないんだよ。明るい光の部分があれば、暗い影の部分も生まれる。暗い影の部分を切り離して押し込めると、逆にムクムクと肥大してくるんだ。そうすると、光の部分だけを表現しているつもりでも、いつの間にか影の部分に支配されていることになる。
自分を置き去りにしないようにね。自分の光の部分を認めれば、それだけ他人の光の部分が見えるようになってくるし、同じように自分の影の部分を認めて受け入れれば、それだけ他人の影の部分も見えるようになってくる。この時の影というのは決して悪ではないんだよ。傷ついた自分や他から切り離されていると思い込んでいる自分なんだ。光と影の両方を見続けていくことによって、ありのままの自分とありのままの他人の姿がだんだんと見えるようになるんだよ。