もともとのタイトルは「Multiple streams of income」。つまり、複数の不労所得を得る方法を教えてくれる本だ。犬飼ターボさんの『ドリーム』と基本スタンスは同じなので、とてもわかりやすかった。
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全部で13章あるが、まず始めに「複利の力」と「お金持ちの考え方・習慣」について説明がある。その後、労働以外の収入源、不労所得についてや資産の考え方などが続く。そしてようやく具体的な話が5章から始まる。株、不動産、ネットワークマーケティング、そして情報関係のビジネスについて。最後に生活全体の見直しの章がある。このようにこの本1冊で“不労所得をいかにして得るか”がわかる仕組みになっている*1。じっくり読み込めば、それに応えてくれる本だと思う。
ただ、少し前の本(2000年出版、日本語版は2002年)のため、インターネットについてのところが今とは少し変わっている。基本的な考え方は変わっていないと思うが、検索エンジンにGoogleの名前がなかったり、アフィリエイトと思われる用語が日本語に訳されていたり、少し読みにくい。ここを今の状況に合わせて書き直してくれればさらに長く読まれるいい本になると思うのだが。
私の今の仕事は、基本的にクライアントさんに直接会って時間いくら、というやり方なのである程度以上収入が上がらない。それをカバーするヒントをいくつかもらえた。個人で仕事をやっているが伸び悩んでいる、またはこれから始めたい人にはとてもいいテキストになると思う。もちろん、今は会社のお給料しかない、という人も、不労所得の仕組みがわかれば、自分の得意な分野で始められる。
ちなみに、著者の最も得意な分野は「不動産」。“いかにして頭金なしで不動産を取得し、利益を得るか”というノウハウを教えて巨万の富を得た人だそうだ。
でも、まず始めは節約して資金を作るところから。最近こういうことを棚に上げていたのでちょっと反省した。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
7つの重要なマネー・スキル
- 価値を知る
- コントロールする
- 蓄える
- 投資する
- 稼ぐ
- 守る
- 分かちあう
お金持ちの買い物の方法
- 計画を立てて買い物をする。飛行機の切符同様、前もって計画すればするほど、購入額は低くなる。
- ディスカウントを要求し、しばしば成功している。
- 必ずレシートを要求する。
- レシートに間違いがないかどうかを必ずチェックする。
- 受け取ったレシートにカテゴリー番号をすぐに書き込む。
- 収支を1セントに至るまで管理する。
- 家に帰ったらすぐにレシートをファイルする。
節約≠蓄える
煙草をやめた私の友人が、禁煙したことによって月50ドル浮いたと自慢していました。ところが、「その50ドルはどこへいったの?」と私がたずねると、彼女は首をひねるのです。彼女は「節約」はしたものの、「蓄える」ことはしなかったのです。
買い物のパターンを変えることによって節約を達成したら、そのお金を財布から出し、別にしておくことです。貯金箱にでも入れておき、定期的に預金口座に移し替えましょう。そうして初めて、節約した意義があるのです。
90日先を見て計画する
「90日後に必要となるものをより賢く買うためには、今日何をすればよいだろうか」
この先90日間を見通して、飛行機の切符を買う必要はないかどうか考えます。誰かの誕生日はないだろうか、何か他にプレゼントを買う必要はないだろうか、食料はどうだろう、事務用品は大丈夫だろうか、と考えていきます。
たったこれだけの習慣で、生活費が劇的に削減されるのです。
(中略)
稼いで得た1ドルも、節約して得た1ドルも、最終的には同じ1ドルです。しかし、出費をコントロールする方が、収入を増やすことよりはるかに簡単なのです。
人の習性を知る
ことUSPに関しては、結果が出るまでの早さを強調して失敗することはまずありません。人は怠け者だということを忘れないでください。もし選べるのであれば、人は必ず、むずかしいことより簡単なことを、遅いものより速いものを、複雑なものよりシンプルなものを選ぶのです。
情報起業家の3つの重要なスキル
- 飢えた魚を見つける
- 魅力的な餌を作る
- 長期的な関係を築く
ジェフリー・ラント博士が挙げる「究極の利益」のリスト
- 経済的な安定
- 健康
- 愛
- 安全
- 救済
- 自尊心
- コミュニティや仲間との調和
- 独立
- 性的な満足
- 美貌・個人的魅力
広告の大見出しは、あなたのセールスポイントとともに、究極の利益を約束したものであるべきです。本文には、その他の利点をスペースの許すかぎり書き連ねましょう。商品の特徴など二の次です。
ところで、「特徴」と「利益」はどう違うのでしょうか。
「特徴」はあなたの商品を描写するものです。「利益」は、あなたの商品を使うことによって顧客が得るものです。
言葉を書くことで、私はお金を手に入れる
書けば書くほどそのお金は増えていく
だから、1日1000語書け!
ベンジャミン・フランクリンの言葉(13の徳より)
富への道は、あなたがそれを望むのであれば、市場への道と同じくらい平易なものである。それは2つの言葉にかかっている。勤勉と倹約。つまり、時間もお金も無駄にせず、その両方を最大限有効に活用することだ。
*1:かなり分厚い本だったので、今の私にはすぐ必要ないだろうと思う不動産関係とマルチについての章は飛ばしています