毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

本当の豊かさを手に入れる方法☆☆☆

著者は自己啓発書を多数書いているアラン・コーエン氏。解説は本田健さんだ。本田さんはアラン・コーエン氏の親しい友人だそうで、やはり「類は友を呼ぶ」のだろう。その本田さんがすすめている通り、素晴らしい本だった。
自己啓発書だが小説仕立てになっているので、好みは分かれるかもしれないが、小説としても楽しめる。特に、最後には衝撃の結末もある。

失業し、お金に困っている主人公の青年が、ある工場へ面接に行き、経営者のエベリット氏と出会うところからこの本は始まる。エベリット氏は絵に描いたような成功者ではないが、主人公がお金も心も豊かに生きて行けるよう、さまざまなことを教えてくれる。お金の成功だけではなく、いかに心も豊かにいられるか、それがこの本の大きな特長だろう。
面白いのは、各章の最後に、その教えを受けて主人公がどのように行動したかが3つずつ紹介されていることだ。一見何の関係もなさそうに見えるが、実はそういうところから変化が起きるのだ、ということがよくわかる。


私が一番印象に残ったのは「気持ちよく払ってくれるお金しかいらない」とエベリット氏が言うエピソードだ。相手のためを思って速達で送った書類を受け取った客が、「普通郵便でよかったからその分しか払いたくない」と電話をしてくる。エベリット氏はためらうことなく「その分を差し引いて払っていただくよう言いなさい」と秘書に指示する。それを聞いて憤慨する主人公に、エベリット氏はそう言うのだ。

私は、このくだりを読んで、今までうまく言葉にできなかったお金に関するもやもやがすっきりと晴れた気がした。額面がいくらか、とうことよりも、気持ちよくお金を払いたいし、受け取る時も気持ちよく払っていただければと思う。最近、気持ちよくお金を払えない店はいくら安くても使わなくなったのは、この気持ちが強くなったからだろう。
こういう、あまり意識していないが大切なことを、この本は教えてくれる。

訳もまずまず及第点といったところか。ジョークが多くて日本語にした時に違和感のあるところもあるが、それは翻訳ものの限界だからしょうがない。「翻訳調がまったくダメ」な人でも大丈夫なのではないだろうか。

とてもわかりやすく、親切な本だと思うので、自己啓発書が苦手な人には特にお勧め。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

「ものごとを小さく考え、小さく語るとき、私の世界は縮小する。それに誰かが同意すると、それはさらに小さくなってしまう」

「貧困の原因は欠乏ではなく、恐れと、使わずに貯めておくことにある」

豊かな精神が豊かさをひきつける

もし豊かな心をもっているなら、君は行くところどこにでも豊かさを作りだせるだろう。一時的にお金を失ったとしても、豊かな精神が豊かさをまたひきつけるのだ。欠乏の精神を持っていたなら、どれだけたくさん受け取ろうとも、どれだけ経済的チャンスが自分のもとにやって来ようとも、富はたくみに君をかわしていくか、やって来たとしても長続きはしない。

人生の目的というのは、無事に死にたどりつくことではないのだよ。

「最良の広告は、品質と誠実さである」

「人のめんどうをちゃんとみれば、人生は自分のめんどうもちゃんとみてくれるもの」

君には自分の好きなものをなんでも手に入れる価値がある

君の買うものはどれも、自分にどれだけの価値があるかを語るものなのだ。自分自身を愛し、信じるものは、自分自身が幸福になるものを自分に与えるものだ。

もし『絶対にイエス』ではないのなら、『絶対にノー』なのだ。

お金に愛される方法

お金が私を見つけ出すんだよ。なぜなら私はお金を楽しむからね。私はそれを命の流れに等しく思っているし、その流れをとどこおらせないのが好きなんだよ。お金を恨みで包み込めば、お金を遠ざけてしまう。お金はよいものだと言いなさい。すると、お金は君のところをよく訪れてくれるだろう。

「自分を信頼しはじめたその瞬間に、どう生きたらいいのかがわかる(ゲーテの言葉)」

「人生で恐れるべきものは何もない。理解すべきものがあるだけなのだ(キュリー夫人の言葉)」

常に自分自身でいること

自分の情熱に忠実に生きれば、君は幸福になり、成功し、世に贈り物をもたらし、豊かに報酬を得るのだ。

情熱がすべての秘訣

勇気を出して情熱を感じることをするなら、君が作り出したものに吹き込むエネルギーを感じるために人はお金を払ってくれるのだ。

「世の中が好みなさいと言うことにただ同意するのではなく、自分の好きなことを知るのが、たましいを生き生きさせておくのだ(ロバート・ルイス・スティーブンソンの言葉)」