毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

こんな人の下で働きたい――大久保恒夫さん

今日のNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』は経営コンサルタントで現在は成城石井の社長を務める大久保恒夫さんだった。私は存じ上げなかったのだが、ユニクロが一時低迷したあとに劇的に業績を回復したのは、この人のアドバイスによるものだったそうだ。

大久保さんは物が売れない今の時代に、めざましい結果をあげている人だ。一体どんな方法が、と思って見たところ、びっくりするような方法だった。


食品スーパーなのに、売上で評価しないという。最も重要な評価項目は「笑顔であいさつができているか」。また、品切れを嫌い、「廃棄コストをもっとかけてもよい」という指示まで出していた。こんなやり方で大丈夫なの?と思うが、大久保さんが社長に就任して以来、業績は上向きになっているという。

奇をてらったやり方のようにも見えるが、大久保さんが大切にしているのは「お客さんに喜んでもらうこと」。だからあいさつができているか、掃除は行き届いているか、品切れを起こしていないかがチェックポイントなのだそうだ。店をきちんと作り、店員が生き生きと働ける環境を作れば、自然に売上が上がるのだという。

当たり前といえば当たり前のことだ。しかし、効率主義で数字ですべてが決まるような経営手法が常識のこの時代に、こんな方法で結果が出せるんだ、とうれしくなった。
もちろん、働く人の意識を変える一方で、会社全体のシステムにも手を入れている。現場に責任を委譲し、やる気を出せるような方法を積極的に取り入れているそうだ。


こんな人が上司や社長だったら、どんなに働きやすいだろう、と思った。あれこれ言わず、自主性に任せてくる。成功しても失敗しても、必ず成長につながるから、と見守るだけ。でも自分の目できちんとチェックし、必要なら助けの手をさしのべてくれる。こんな上司や社長が増えたら、仕事はもっと楽しくなるんじゃないだろうか。

それに、一見時代錯誤のようなこの方法で売上げを回復していると聞いて、心強く感じた。私は個人で仕事をしているが、目指す方向性はこれでいいんだ、と背中を押してもらえた気がした。

【参考】大久保さんのインタビュー記事があったので貼っておきます。
トップに聞く 成城石井社長 大久保恒夫「成城石井に商人魂を植え付けおもしろい会社にしたい」(起業家ネットワーク)