天才コピーライター&漢字セラピスト・ひすいこたろうさんの本。今までの本と同様、エッセンスが短いエッセイの中に込められている。この本は特に、ひすいさん自身が助けられた、自分の中で「伝説」になっている言葉を集めたものだそうだ。それだけに、ひとつひとつの言葉のパワーが今までになく強く感じ、本が付せんだらけになってしまった。
イラストがとても印象的で、イラストを書いている日野かおりさんは実はこの本がデビュー作。それにまつわるいい話も掲載されている。
どこからでも読めるし、簡単に読める。元気のない時、迷った時に手に取れるよう、手元に置いておいてほしい1冊。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
甲本ヒロトさんの言葉
いろいろなところで人に聞かれるんだよ。「楽しきゃいいのか?」って。いいんだよ。そのかわり、楽じゃないんだよって。漢字で書いたら同じじゃんって。
でもね、楽しいと楽は違うよ。楽しいと楽は対極だよ。
楽しいことがしたいんだったら、
楽はしちゃダメだと思うよ。
楽しいことがやりたいと思った時点で、楽な道からはそれるんだよ。
自分と徹底的に戦うからこそ、楽しいのです。楽しいを極めてこそ「極楽」です。
江國香織著『恋するために生まれた』より
恋はエネルギーです。つい最近、わたしはエネルギーについてのちょっとした「発見」をしました。エネルギーは消費することによってしか蓄積されない、という発見です。
たとえば、旅に出るにはエネルギーが要りますが、旅をするとエネルギーが湧く。
(中略)
つまり、エネルギー不足だと感じたら、休んでいても回復しないということです。
億劫だなと思っても、誰かに会ったり、仕事したり、おいしいものを食べに出かけたりしないとエネルギーは生まれない。
恋をするにはエネルギーが要りますが、恋はすればするほどエネルギーを産んでしまう。消費するほどチャージされるのがエネルギーですから、これはおそろしいことです。
経営の神様・ドラッカーの言葉
いまさら、自分を変えようとしてはならない。うまくいくわけがない。自分の得意とする仕事のやり方を向上させることに、力を入れるべきである。
人の卓越性は、ひとつの分野、あるいはわずかの分野において実現されるのみである。
必殺技の見つけ方
仕事を含めて、あなたが今までに一番時間をかけたことを5個紙に書き出してみてください。次に、一番お金をかけたことを5個紙に書き出してください。「時間」をかけたものと「お金」をかけたものを、うまく結びつけることができたら、それがあなたの「必殺技」です。
誰でもできることを、誰にもできないくらいやれば絶対成功する!
心も光のスピードに近づければ、老化がゆるやかになるのではないか?
では、心を光速化するためにはどうすればいいでしょう?
それは、抵抗をなくせばいいのです。
心の抵抗とは、つまり「執着」。
執着を手放せばいいのです。
元永定正さん(抽象画家)の言葉
どんなことでも、自分を信じる。
一寸先は闇じゃなくて、光なんです。
目の前が少し暗くなっても信じていればなんとかなります。
光に向かって進むことが大事なんですよ。人間はみな天才なんですから。
じっくり、ゆっくり!
100センチずつ進む人は挫折します。
1センチずつ進む人は成し遂げます。
ゲーテの言葉
急がず、しかし休まず。
森下洋子さんの言葉
技を磨こうとするより、心、魂を磨くこと、人間として素晴らしい生き方をすることの方が、舞台に立った時の存在としては大きいと思うんです。
悩みの96%は取り越し苦労
アメリカのある大学が「心配事」に関する調査を行いました。
すると、心配事の80%は実際には起こらずに済んでいたことがわかりました。
(中略)
本当に起きてしまうのは残りの20%。
しかし、その20%のうちの80%は、順序立てて整理し、準備さえ怠らなければ、大事に至る前に解決できるのだそうです。
失敗は小さな成功(菅野一勢さんの言葉)
学校のテストって、どこが試験に出るか先生に聞いても、教えてくれませんよね。でも、ビジネスの“テスト”では、どこが出るか、僕にはわかるんです。それは失敗すること。失敗すると、自分には何が足りないのか、何がわからないのかが、すぐにわかる。だから、僕は1秒でも早く失敗しようって心がけていました。成功するって、そんなにむずかしいことではなくて、失敗を積み重ねていけば、いつか成功してしまうもの。成功ってただそれだけのこと。
笹田雪絵さんの言葉(『幸せ気分』より)
どんな
つらいことも
悲しいことも
嬉しいことも
楽しいことも
みんな
いつかのいい日のために
あるのよね。