毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

生き方を変える最強ツール手引き書☆☆☆

人生は手帳で変わる―第4世代手帳フランクリン・プランナーを使いこなす
フランクリンコヴィージャパン
キングベアー出版(2002/07)
¥1,575

サブタイトルにもあるように、フランクリンプランナーを使いこなすための本。どんな手帳なのかを知りたい、という人にはいいが、具体的な使い方がメインなので、“基本的な考え方に興味がある”程度の人なら先に『TQ―心の安らぎを得る究極のタイムマネジメント』を読むのをお勧めする。先に読んだ『人生は手帳で変わる―フランクリン・プランナーでつかんだ成功物語』は、実際に使ってみた人たちのインタビューや報告などを集めたものなので、この本の続編といえる。


フランクリンプランナーは“自分の価値観を知り、その価値観に基づいてどう行動するか”をサポートしてくれる手帳なので、下準備というか助走に少し時間がかかる。買った日に使い始めることももちろんできるが、フランクリンプランナーのよさを活かすには、自分に対してさまざまな問いを投げかける必要があるのだ。
この本では実際に日々を過ごす上で直面するさまざまな問題をどう解決すればよいか、フランクリンプランナーはどういう助けになるのかがわかるようになっているので、困ったところから取り組むこともできる。

少し古い本だが、“時間ではなく、自分のタスクをコントロールすることで充実感と達成感を得る人生”をどうやって手に入れるかがコンパクトにまとめられているので、ある程度この手帳を使うつもりがあるなら、この本から読んでもいいと思う。実際の手帳のページなども出てくるのでわかりやすい。

新しいことを身につけるなら、まずは与えられたものをそのまま使ってみて、その上で自分らしく変えていくのが効率がいいと思う。「フランクリンプランナーの基本的な使い方」を最速で身につけるのに最適な本。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

第4世代手帳の特徴

まず「最も大切なこと」の土台の上に

  • 一線化
  • 役割のバランス
  • 優先事項のスケジュール
  • 人間関係の重視

の4つの柱がある。
その結果、充実感・達成感・心の安らぎが得られる。

インプットを変えなければ結果は変わらない

今までとは違うアウトプットを得るには、過去の計画(長期目標からデイリータスクまで)を見直し、これまでとは異なる計画を立案し、それに基づいて行動を起こす必要がある。

プランニング・カレンダーで5年後をプランする

プランニング・カレンダーは、翌年の1ヶ月単位の見開き月間カレンダーと、その後の5年分を12ヶ月単位で1ページに収めた年間カレンダーから構成されている。将来5年間にわたる年間カレンダーに、すでに決まっているスケジュールはもちろん、価値観に基づいて設定した長期目標の期限を自分で記入し、自分の生活の将来をプランニングすることができるようになっている。

計画は自分にできることに集中する

計画は「自分が何をするのか」という点を明確にすることが必要だ。つまり、計画を立てる時には、「自分は何をすべきか」ということを常に盛り込むようにすることで、「他人待ち」から脱却できるはずだ。

「最も大切なこと」を発見するための3つの切り口

  • Value(価値観)――理想的な生き方に近づくための具体的な行動指針
  • Role(役割)――理想とする生き方を実現するために果たすべき役割
  • Mission(ミッション)――あなた自身の理想とする生き方や生きる目的を表す

ベンジャミン・フランクリン自伝より

私はこれらの徳がみな習慣になるようにしたいと思ったので、同時に全部を狙って注意を散漫にさせるようなことはしないで、一定の期間どれかひとつに注意を集中させ、その徳が習得できたら、その時初めて他の徳に移り、こうして13の徳を次々に身につけるようにして行った方がよいと考えた。またあるひとつの徳を先に習得しておけば、他のいずれかの徳を習得するのが容易になろうとも思った(以下略)。

仕事ができる人と普通の人の違い

普通の人は仕事が来れば、来た順番通りにやって行くでしょう。ところが、優秀(有能)な人は仕事にABCとプライオリティをつけていって、Aからやっていきます。Bのレベルの低いものやCは切り捨ててやらないのです。そうでないと、デッドラインの中で仕事ができません。普通の人のように順番にやっていくと、時間はいくらあっても足りないし、Aが最後の方になってしまって、手抜きになってしまいかねません。人生も同じです。デッドラインは必ずあるのです。それを意識して毎日を過ごして行くことがとても大切なのです。

価値観と行動のギャップ

価値観を定めたら、それを意識して行動にしていく必要がある。価値観と行動にギャップがあり続ける限り、「心の安らぎ」と充実感は得られない。

時間に価値について考える

社会が24時間365日休みなく動くようになった現代では、本当に意識して自分の行動を計画しないと、忙しく仕事だけをこなしていくうちに、毎日が終わってしまう。「仕事と私生活では同じ1時間でも時間の価値がまったく違う」とパクさんは言う。1日10時間働くとすると、1時間はその10%である。一方、私生活に振り向けられる時間が2時間しかない場合、1時間はその50%の比率を占める。そう考えると、1日10時間働いた上でさらに1時間10%追加して働くのであれば、同じ1時間でも50%の価値を持つ私生活にその時間を利用する方が、よほど意味が大きいことになる。

「自覚」「良心」「想像力」「自由意志」を確認する質問

自覚から始まる

  1. 自分自身の考え方・立場・感情などを客観的に見つめて、必要であればそれを変えるようにしているだろうか。
  2. 自分のものの見方や行動・態度が、実際の結果にどのように影響しているかを意識しているだろうか。
  3. 自分の本当の価値観と、育ちや周りの人たちから与えられた先入観や動機づけの区別をすることができるだろうか。
  4. 周りの人たちの反応やフィードバックから学ぶことができているだろうか。

良心について考える

  1. 「今、○○をすべきだ」、あるいは「今しようと思っていることをやめるべきだ」と心の中で感じることがあるだろうか。
  2. 自分の心の中の指令と社会一般の考え方の違いを意識しているだろうか。
  3. 誠実さや信頼性といった普遍的な原則の存在を深く意識しているだろうか。
  4. 人がどう思うかより、何が正しいかを考えて行動するようにしているだろうか。

想像力を働かせる

  1. 前もって計画を立てているだろうか。
  2. 自分の現状に左右されず、将来のことを想像できるだろうか。
  3. 自分の目標を再確認し、それを達成するためのイメージトレーニングを活用し、達成した時の自分の姿を想像しているだろうか。
  4. 問題に直面した時、他の人の意見を求め、創造的な解決策を見いだそうとしているだろうか。

自由意志に基づいて行動する

  1. 自分や他人に対して約束をして、それを守る力があるだろうか。
  2. 流れに逆らってでも、自分の決意や心の指令に基づき行動できるだろうか。
  3. 生活の中で有意義な目標を設定し、確実にそれを達成することができるだろうか。
  4. その時の気分や感情に左右されず、自分自身の約束や決意を守ることができるだろうか。

目標を設定するとは現状と対立すること

新しい分野を開拓することはワクワクすることでもあるが、時として死ぬほど恐ろしい思いをすることでもある。それほどこれまで慣れ親しんだ習慣を捨てるのは大変なことなのだ。熱気球が飛び立つ様子に似ている。熱気球が空中に浮かぶには、地上に固定しているおもりを解き放たなければならない。つまり、おもりが現状、あなたは熱気球、そして目標は空の彼方にある。

目標設定それぞれの役割

価値観は、私たちがこの人生で「なぜ(why)」特定のことをしたいのかを教えてくれる。また長期目標は、「何を(what)」達成したいかを教えてくれるものである。それに対して中間ステップと日課のリストは「どのように(how)」達成するかを示している。

フランクリン・プランナーの日々の活用手順

  1. 集中できる環境を選ぶ。
  2. 「価値観」と「目標」のページを見直す。
  3. 前日の「今日の優先事項」の中で、達成していない業務を確認する。
  4. 前日の「今日の出来事」を確認する。
  5. 「今日の予定」を確認する。
  6. 「今日の優先事項」に記入する今月の「主要課題リスト」「1週間コンパス」を確認する。
  7. 「今日の優先事項」に適切なタスクを記入する。
  8. 月間カレンダーを確認し、「今日の予定」を入れる。
  9. 数日後までの予定を見て準備すべきことを確認する。
  10. 「今日の優先事項」のタスクに優先順位と順番をつける。