毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

記録は切り札になる☆☆☆

著者・鹿田尚樹さんは最年少国会議員秘書、という経歴から、現在は書評ブログを中心に幅広く活動されている。1982年生まれ、ずいぶんお若い。

著者は「とにかく何でもメモする」クセをつけたことで、人生が開けたという。高校の時は常勝野球部で補欠だったのが、きちんとスコアや対戦メモを取る腕を買われてベンチ入り。また、仕事でもきちんと記録が取れることで評価される場面が多かったそうだ。
そんな著者が今までに培ったノウハウをまとめたのがこの本。


どこかで聞いたことがある方法もあるし、広く一般に使える方法じゃないかも、というものもある。
でも、“記録をすること”で人生を切り開いてきた人の言葉には力があるし、使い勝手のいいツールなどは試してみる価値があると思う。文具好きの私でも知らないものがいろいろ出てきて面白かった。


個人的には、国会議員秘書としてのノウハウが面白かった。下のメモにも書いてあるが、いつ誰からどんなものを頂いたかという記録をとることや、逆に差し入れを印象づける方法など。自分を安く見られないために文具を選ぶ、という視点は新鮮だった。「勝負ノート」という言葉には衝撃を受けた。
また、ICレコーダーのいい選び方*1が紹介されていて、クレーム処理に使える*2と聞いたらほしくなってしまった。自分の仕事中の話し方をチェックするのにいいかもしれない。

楽しみながらいろいろ試せるいい本。マメさが足りない、と日ごろ反省している方はぜひどうぞ。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

どんなことでも携帯に記録!

  • 携帯から自分のPC(Gmail)宛にメールする。
  • 「件名」には自分なりにワンフレーズで見出しをつける。
  • 「本文」には、心に刺さった文章を書く。
  • 出所も明記しておくこと(本のタイトルは自分でわかるよう簡略化、ページ数もメモ)。
  • あとで検索しやすいよう、最後にはタグを入れておく。

記録の5つのルール

  1. ルール1【大事】:大事なことはすべて記録する
  2. ルール2【時系列】:日付と時間を書く&整理・分類しない
  3. ルール3【シンプル】:「箇条書き」&「単語」(キーワード)で書く
  4. ルール4【1×1】:ひとつのページに、ひとつのコンテンツ
  5. ルール5【読み返す】:1日5分、記録を読み返す

「数字」と「固有名詞」は迷わず記録する。

コンテンツに必ずヘッダー(見出し)をつける習慣を。あとで情報を探しやすい。

安く見られないよう心がける

私が勤めていた国会議員の社会では、議員のみなさんはよいペンを使っています。
それは「自分が安く見られないため」だと言いますが、物事を円滑に進めるためには安く見られないことは重要です。

ノートの左ページには何も書かない

右ページにメモを取り、左ページには自分のアイデアを書き足すというルールにすると、右はインプット情報、左は自分の頭から出た(アイデアなど)アウトプット情報だということも瞬時にわかります。
読み返す際も、基本的には右ページだけを見ていけばいいので、情報を探すのもラク

PEマーキング読書術

本にマーキングをする際には「P」(ポイント)は赤線でマーキングをして、「E」(事例=エピソード)は青線でマーキングをするようにしています。

日々のタスクに必要な時間を記録しておく

この、タスク時間を割り出すことで、1週間にどれだけのタスクがこなせるかがはっきりしますし、1日あたりどのくらいの時間があるかも知ることができます。
著者の例

  • メールチェック&処理…30分
  • ブログを書く…20分
  • ブログの文字をデザインする…10分
  • ブログに画像を入れる…5分

(以下略)
これだけでも、約90〜185分という時間が1日の中でロックされてしまうことがわかります。
1日の自由時間はこのタスク時間を差し引いた分になります。

ブログにかかる時間を3分の1に減らす方法

ブログを書く時に一番時間がかかるのが、実は書くテーマを見つけることです。
ネタが見つかってタイトルまで浮かんでしまえば、あとはサラサラッと書けてしまうものです。つまり、いかにネタ探しの時間を減らすかということが大切です。
私の場合、本を読むこと、ブログのネタになりそうなこと、ビビっときたワンフレーズが見つかったら、こんな感じで携帯電話からパソコンの自分のメールアドレスに送っています。

【件名】成功する人は、まめに記録している
【本文】レオナルド・ダ・ビンチの圧倒的な想像の背景には膨大な量のノートがあった
思考ノート31記録
(『脳を「見える化」する思考ノート』午堂登紀雄著・ビジネス社)

【件名】には自分なりのタイトルをつけて、【本文】には本の引用箇所を抜き出して送っています。本文の最後にある「思考ノート31記録」というのは本のタイトルの一部と、引用箇所のページ数を表しています。最後の「記録」という言葉は、この本のコードネームとして使っていたもので、ほかに勉強法の本を執筆していれば「勉強」と書くでしょうし、ブログであれば「ブログ」と書くことになります。

頂き物リストを作る

頂き物をしたら、日付と頂いた物、誰から頂いたのか、ということを記録しておきましょう。

お土産に名刺を貼っておく

たくさんのお土産があれば、名前がわからないものも中にはありますから、「誰から」ということがわかるだけでも、もらう方には印象に残るものです。
その名刺を貼った時に、一工夫して名刺にメッセージを書き添えておくといいでしょう。

クレームによるトラブル処理をスムーズにするには

人の発言よりも、自分の言ったことを記録しておくこと。
ICレコーダーを内ポケットに入れることで、自分が「何を言った、言わない」でもめることがなくなる。

小説家・推理作家森博嗣氏のことば

「いいかい、気持ちなんて伝わらない。伝えたいものは、言葉で言いなさい。それが、どんなに難しくても、それ以外に方法はない」

ネット画面はキャプチャ機能を活用して記録する

パソコンの機能の中には、今見ている画面をそのまま「画像」として保存してくれる機能があります。
WindowsであればPrint Screenキーで全体を、[Alt]+[Print Screen]で特定のウインドウのみを取り込むことができます。
この機能を使うと、簡単に今見ている画面を画像として保存することができます。あとは「一時保管ファイル」として、フォルダを作ってそこに保存しておくだけ。

自分だけのオリジナル教科書、Bノートを持ち歩く

Bの3つの意味

  • バイブル(Bible)のように、常に指針を求めて読み返すノート
  • 銀行(Bank)のように、自分の知識を貯蔵しておくノート
  • 冒険の書のように、自分の記録を保存しておくノート

冒険の書は、ドラゴンクエストに登場するセーブシステムのこと

Bノートには、次のものを収録している。

  • マンガのコピー…毎日やる気のスイッチを入れるため
  • 読書ノートからフレームワークを抜粋…仕事の成果につなげるため
  • 仕事の雛形…講演のレジュメや、仕事の手順などを再利用するため
  • 引用句・金言集…人に伝える時引用するため

ほかにも、役に立つと思う雑誌の切り抜きや、図版などもコピーしておき、いつでも読み返せるよう「辞書」のように作っています。

無意識になりたい自分になっていく「4行日記」

4行日記は「事実・発見・教訓・宣言」で構成される日記です。

  • 「事実」には、その日の印象的な出来事を、個人的な意見を入れずに事実のみを書きます。
  • 「発見」には、事実から気がついた発見を書き出します。
  • 「教訓」には、発見して学んだことを一般化、または普遍化して書きます。
    ことわざや四字熟語でもいいでしょう。
  • 「宣言」には、発見と教訓を踏まえた自分の理想を書き出します。

ポイントは否定語を使わず、すでに実現しているように書くことです。

*1:ダイレクト接続できるか/MP3形式で録音できるか/USB接続できるか

*2:言った言わないにならないよう、少なくとも自分の言ったことを自分で把握しておくだけでもクレームはかなり減るとのこと。ICレコーダーを胸ポケットに入れて会話を録音しておくといいそうです。自分の話したことは記録できます