毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

真に生きるための秘訣☆☆☆☆

道は開ける 新装版

D・カーネギーと言えば『人を動かす』『道は開ける』の著作で有名だ。古典的な本だが、成功法則の本を読むと必ずと言っていいくらい名前が挙がっている。

以前、『人を動かす』の方を読もうとしたことがあるが、翻訳が古いせいか小さな字がぎっしりだったからか、読みづらくてその時はあきらめてしまった。その経験があるので、この本もどうかなと思ったが、こちらは読みやすかった*1
『道は開ける』と聞いたらどんな大上段に構えたことが書いてあるのかと思うが、原書のタイトルは“HOW TO STOP WORRYING AND START LIVING.”。=「悩むのをやめ、生き始める方法」の通り、悩むのをやめれば素晴らしい生き方ができることを教えてくれる本だ。
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たくさんの成功者から著者が実際に聞いた話やアメリカ全国から募集した体験談などの豊富な実例と、あらゆる本から著者が引用する箴言により、いかに悩むことが心身、さらに人生を蝕むか、それをやめることで豊かに生きられるのかがストンと入ってくる。


悩みを追い払うにはまず現状を正しく把握することが大切だという。そして、決めてしまうことだ。

  1. 悩んでいる事柄をくわしく書き記す。
  2. それについて自分にできることを書き記す。
  3. どうするかを決断する。
  4. その決断を直ちに実行する。

                        ガレン・リッチフィールドの言葉(P79)



また、悩むひまがないくらい忙しくしておくことも大切だ。人はやることがないとあれこれ考えすぎてしまうものらしい。

悩みの習慣を断ち切る第1の鉄則(P105)
忙しい状態でいること。悩みをかかえた人間は、絶望感に打ち負けないために、身を粉にして活動しなければならない。



そして、悩まないために、たびたび休息すること、疲れる前に休息を取ることを勧めている。疲れる前に休むことで、結局は生産性が上がるのだという。


日本人にはピンと来ないかもしれないが、「祈る」ことによっていかに心の平安を保つことができるかもこの本には書かれている。実際に、多くの人が賛美歌や聖書の言葉で救われ、生き方が変わった体験が紹介されている。すべてを自分ひとりで背負ってしまわない、自分はひとりではないという安心感がいかに人を強くするかは、一読に値すると思う。


この本は一度読んでおしまいではなく、枕元においてくり返し読むことが勧められている。
人によって響くところは違うと思うが、考え方やものごとの受け止め方、ちょっとした心の持ちようで人生を変えることができる。ぜひ読んでみてください。

私はこちらを購入しようかと思案中。『人を動かす』『道は開ける』『カーネギー名言集』の文庫版3冊セットで2,310円はコンパクトで魅力的だ。
ハンディーカーネギー・ベスト (3冊セット)



以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

サー・ウィリアム・オスラーの言葉(P42)

過去と未来を鉄の扉で閉ざせ。今日1日の区切りで生きよう。

今日1日を生きるための問い(P42)

1.私は、未来に不安を感じたり、「水平線のかなたにある魔法のバラ園」にあこがれたりして、現在の生活から逃避していないだろうか?
2.私は、過去の出来事――すでに決着のついたことがら――を後悔するあまり、現在をも傷つけていないだろうか?
3.朝起きるときに「今日をつかまえよう」――この24時間を最大限に利用しよう――と心に誓っているだろうか?

ウィリス・H・キャリアの公式(P53)

1.「起こりうる最悪の事態とは何か」と自問すること。
2.やむを得ない場合には、最悪の事態を受け入れる覚悟をすること。
3.それから落ち着いて最悪状態を好転されるよう努力すること。

プラトンの言葉(P57)

医師のおかしている最大の過失は、心を治療しようとせずに、肉体を治療しようとしていることだ。しかし、心と肉体はひとつのものであり、別々に治療できるはずがない!

事実を直視するんだ!悩むのをやめなさい!そして、何かをしてみることです。(P68)

ガレン・リッチフィールドの方法(P79)

1.悩んでいる事柄をくわしく書き記す。
2.それについて自分にできることを書き記す。
3.どうするかを決断する。
4.その決断をただちに実行する。

レオン・シムキンの方法(P88)

1.問題点は何か?
2.問題の原因は何か?
3.いくとおりの解決策があって、それらはどんなものか?
4.望ましい解決策はどれか?

悩みを断ち切ってしまう第2の法則(P116)

気にする必要もなく、忘れてもよい小事で心を乱してはならない。
「小事にこだわるには人生はあまりにも短い」

過去を建設的なものにする方法は、天下広しといえども、ただひとつしかない。過去の失敗を冷静に分析して何かの足しにする――あとは忘れ去ることだ。(P154)

カメラのピントを合わせる(P174)

今までの私は、全世界とそこに住むすべての人間を変えてしまいたいと思っていた――だが、変えなくてはならないものはただひとつ、私の心というカメラに組み込まれたレンズの焦点距離だったのです。
(中略)
たまに不安に襲われそうになった時は――これは誰の日常生活にもつきものでしょう――自分に向かって、カメラのピントを正しく合わせよう、と言い聞かせるだけで万事OKです。

モンテーニュの言葉(P178)

人間は起こることよりも、起こることをどう評価するかによってひどく傷つくのだ。

幸福と平和をもたらす精神状態を養う第2の鉄則(P198)

仕返しをしてはならない。敵を傷つけるよりも自分を傷つける結果となるからだ。私たちはアイゼンハワーの態度を見習おう。つまり、きらいな人について考えたりして、1分間たりとも時間をむだにしないことだ。

人間は生まれつき感謝を忘れやすくできている。だから絶えず感謝を期待していることは、みずから進んで心痛を求めていることになる。(P202)
しかし、この世で愛される唯一の方法は、自分から愛を要求しないことであり、返礼を期待せずに愛情をふりまき始めることなのだ。(P204)

ガリバー旅行記』の作者スウィフトの言葉(P212)

世界一の名ドクターは、食事ドクターと静寂ドクター、そして陽気ドクターだ。

ローガン・ピアソール・スミスの言葉(P216)

人生には目標とすべきものがふたつある。第1は自分の欲するものを手に入れること、第2はそれを楽しむことである。数ある人間のうちでも、第2のことを実践できるのは賢者だけでしかない。

どんな場合でも、いつも自分らしくふるまうのよ!(P221)

現状打破を試みる理由その2(P240)

たとえ成功しなくても、マイナスをプラスに変えようとするだけで、うしろをふり返らずに前方を見つめることになる。消極的だった考えが積極的になり、それが創造力を活動させ、われわれを多忙にし、過ぎ去ったものを嘆く時間や気持ちはなくなってしまうだろう。

ウィリアム・ボリソの言葉(P241)

人生でもっとも大切なことは利益を活用することではない。それならバカにだってできる。真に重要なことは、損失から利益を生み出すことだ。このためには明晰な頭脳が必要となる。ここが分別ある人とバカ者との分かれ道だ。

善行とは他人の顔に歓喜の微笑をもたらす行為である。(P250)

カール・ユングの言葉(P255)

「私の患者の3分の1は臨床的には本当の神経症ではなく、生きがいのなさと人生の虚しさとに苦悩しているのだ」
言い替えると、彼らは親指を立ててタダ乗りの人生を送ろうとするが、自動車の列はそれを無視して通過してしまう。そこで彼らは、意地の悪い、生きるに値しない無益な人生を引きずりながら、精神分析医のもとへ急ぐのだ。ボートに乗り遅れて岸にたたずみながら、彼らは自分以外のあらゆる人々を悪しざまにののしり、世間は自分たちの自己中心的欲望を満足させるのが当然だと主張し続ける。

ベンジャミン・フランクリンの言葉(P257)

他人に善を行う時、人間は自己に対して最善を行っているのである。

エリノア・ルーズヴェルトの哲学(P302)

「叔母さん、あたし、あることをしたいの。だけど、何か言われはしないかと心配なの」。
叔母は彼女の瞳をじっと見つめてから、こう言った。
「自分の心の中で正しいと思っているのなら、他人の言うことなんか気にしてはだめよ」。

リラックスする方法(P326)

自分をヨレヨレの古いソックスだと考えるんだよ。そうすれば、いつも楽にしていられるよ。

V・H・カルテンボーン(ラジオニュース解説者)の言葉(P354)

まず毎朝、自分にぴしゃりとひと鞭くれることだ。半分眠っているような、ボヤッとした状態からはっきり目の覚めた状態にするには、肉体を動かすことが重要であるとよく言われる。けれども、それ以上に必要なことは、精神や頭脳を毎朝動かせ、行動へと駆り立てることだ。毎日、自分自身に励ましの言葉をかけるんだ。

ウィルバー・クロスの哲学(P382)

しなくてはならない仕事が一時に殺到した場合には、私はゆったりといすに腰をおろして、1時間パイプを口にくわえたまま何もしないでいる。

デューク・ベアード教授の3つのルール(P388)

1.自分が悩んでいる問題は何か、それをはっきりさせること。
2.問題の原因を見つけること。
3.問題解決について、ただちに建設的な努力をすること。
今その当時をふり返ってみると、私の悩みは一種の混乱、つまり原因を突き止めることを忘れ、事実に向き合うことを回避したことから生じた無気力状態にすぎなかったことがわかる。

*1:本は新装版で1999年出版ですが、「訳者まえがき」の日付は1978年なので、訳はそのままだと思われます