毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

論理的な決め方を学ぶ☆☆☆

世界一やさしい問題解決の授業』の著者・渡辺健介さんの本。やはり小中学生向けに書かれているのでとてもわかりやすい。今回は魚が主人公のストーリーになっていて、内心子ども向けかな、と思いながら読み始めたが、大人でも楽しく読めた。

今回の本のテーマはインディペンデント・マインド(Independent Mind:略してIDPM)とは何か、そしてどうやってそれを身につけ、磨いて行くかを扱っている。IDPMとは、幅広い視野、教養、経験に基づいて築き上げられた自立した考えと価値観のこと。こんなことを教えてくれる学校はおそらく今の日本にはほとんどないだろう。そして、一番必要とされている能力なのではないだろうか。


3つの章から成り、「物語+コラム」という形式で問題解決や意志決定の力を段階的に培えるようになっている。
主人公は赤い魚の国のピンキーという中学生。第1章では、緑国にサッカー留学しようと考えたピンキーが、自分にとってベストの留学先がどこなのか、親友のブーと一緒に探すことにより、個人の問題解決を学ぶ。
第2章では、留学先の緑国で価値観の違いに遭遇し、その状況の中で自分の土台を築いていく。
第3章では、赤国全体の問題に巻き込まれ、集団にとっての問題解決を考えていく。そのプロセスがていねいに書かれているので、理論的な考え方、決め方がよくわかる。

読むだけで身につくとは言えないが、その入口には充分なってくれる。先に読んだ『世界で一番シンプルな決め方の技術』にも通じる、生きて行くための大切な能力だと思う。
ぜひ読んでみてください。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

自信が溜まるコップ(海亀さんのコラムより)

自信は、日々の生活の結果として、自然にそのコップに溜まっていく。
でも、溜まるだけじゃなくて、蒸発もする。時には、自ら誤ってこぼしてしまうこともある。
「自信が溜まるコップ」は非常に正直じゃ。そのままの状態を包み隠さず表す。コップに溜まっている量は、他人から丸見えじゃ。
いくら自信があるように装っても、本能はありのままの姿をさらけ出す。本能はコップに溜まった自信の量を、0.001ミリグラム単位で知っているのだ。
コップに自信が溜まってないと、差し迫った時、本能がむき出しになって、防衛本能が働いたり、緊張して体がガチガチに固まって力を発揮できなくなったり、自分を大きく見せようとしたりする。
自信というのは、ごまかしの効かないものなのじゃ。

自信は「溜めるもの」ではなく、「溜まるもの」。
意識すべきなのは、自信をつけようとすることではなく、自信が自然に溜まるような環境や体験に自らを置くこと。
学業でも、部活でも、私生活でもよい、成功も失敗も含めたあらゆる経験を通じて、自信が0.001ミリグラムずつでも溜まっていくようにする。
それが大人になってからでも効いてくるのじゃ。

IDPM(Independent Mind)を身につけても、

何が正しくて、何が間違っているなどということはわからないことは多い。よいと信じて始めたことが、時に間違った方向に言ってしまうこともある。
しかし、IDPMを持ち、よいと信じた行動を貫き続けられれば、まるで重力に引っ張られるかのように、最終的には確実に「正しい方向」に向かって行く。