毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

それぞれの走る理由☆☆☆

家族が読んで置いていたので、ぺらぺらとめくるうちに面白くて読んでしまった。


著者の間庭典子さんはファッション誌のジャーナリストだが、ご自分がマラソンにのめり込み、世界でもっとも過酷なスパルタスロン246キロ完走者でもある。そんな走るライターだからこそ書けた、ランニングで人生が変わった多くの人のインタビューが圧巻だ。

それぞれの人が、走ることによって手に入れたものはさまざまだ。また、走り始めた理由も大失恋や正社員になるためなど、人によってまったく違うのが面白い。走る目的や、目指すものもひとりひとり違う。同じレースで同時に走っても、目標は自分で決められる。それがランニングの醍醐味なのかもしれない。

男女14人のエピソードが紹介されているが、ごく普通の市民ランナーからタレント、ランニング界では知らない人がいない著名人まで幅広い。14人をまったく同じように扱っているのが新鮮だった。最後に出てくるのが金哲彦さん。実は、金さんの闘病のことはこの本で知った*1


最後の章は著者自身のスパルタスロン体験がつづられている。よくまあこんな過酷なレースに、というものすごいレポートだ。記録が35時間57分って*2
でも、読後は不思議に「走るのって楽しそうだな」と感じるのだ。

この本を読んで、すがすがしさを感じたら、今が走るタイミングなのかもしれない。

*1:最初に手に取ったのは今年の初めだったので。何でこんなところに金さんが、と思って始めに読みました

*2:もちろん寝ている暇はなく、ほぼ不休