毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

パートナーシップと仕事の相乗効果☆☆

著者は赤城良典さんと加奈乃さんというご夫婦だが、いつもおふたりで活動されているので名義は「赤城夫婦」。
なぜキングベアー出版から?と不思議に思ったが、「第8の習慣」のひとつとして“マリッジ・プログラム"というメニューが導入予定であり、その講師をされることが決まって出版されたからのようだ*1

私は6月に著者おふたりの講演会に参加する予定があるので、どんな内容なのか読んでみた。


一般的に、日本ではまだまだ「家庭を取るか仕事を取るか」を迫られることがビジネスでは多い。しかし、“仕事を捨てて家庭を取る"というような考え方ではなく、いい夫婦関係を築くことで仕事でも成功できる、両方手に入れられるのだ、というのがこの本の趣旨だ。

夫婦関係には4つのステージがあるという。

  • 第1ステージ:幻想夫婦
  • 第2ステージ:戦国夫婦
  • 第3ステージ:調整夫婦
  • 第4ステージ:共鳴夫婦



目指すのは第4ステージだが、普通は第1と第2を行ったり来たりすることが多いそうだ。チェックリストがあり、現在どのステージにいるのかがわかるし、上を目指す方法も教えてくれる。

私は、実際に「共鳴夫婦」としての関係を築いているご夫婦3組の話が興味深かった。どの夫婦にもターニングポイントがあるのだが、その時私に同じ決断ができるか考えてみたが、たぶんできないだろうと思った。「共鳴夫婦」になるにはやはり強い信頼関係が必要なのだろう。

また、面白いと感じたのが、共鳴夫婦になるためのアクション・プランの最初が

まずは、自分を満たす(P237)。

だったことだ。普通の本なら自分を抑えて相手のことを優先するとか、相手の話を聞くとか、そういう方向になると思うが、自分を満たさなければ人と分かち合えない、という言葉には説得力があった。


個人的にはそれほど目新しいことはなく、もう少しコンパクトにまとめられたのでは、というところもあったが、ちょうど第2ステージあたりの悩みが多い人やこれから結婚する人にはヒントになる1冊だと思う。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

マリッジ・プレミアムとは(P13)

幸せな結婚生活において、パートナーとの関係から得られる「健康」、「才能」、「お金」の「3つのプレミアム(特典)」のことを言います。

運がよい人はリラックスしている(P112)

リチャード・ワイズマン博士は次のように述べている。
「運のいい人がチャンスに気がつくのは、肩の力を抜いて周りを見ているからだとも言える。何かチャンスが来ないかと待ちかまえているというより、偶然、出くわした時に、しっかり気がつくのだ。それに対し、運の悪い人は緊張や不安に弱く、新聞の写真を数えるのに必死なあまり、100ポンドをもらえるという広告にまで気が回らない。実際の生活でも、待ち合わせの時間に遅れないことや新しい仕事を見つけることなど、さまざまな問題で頭がいっぱいだ。その結果、ごく狭い範囲に注意力が集中して、身の回りにあふれている予想外のチャンスを見逃しやすい」
運のいい人、悪い人―運を鍛える四つの法則』より

まずは、自分を満たす(P235)

自分自身がコップで、愛や幸福感が水だとします。
(中略)
自分に必要な水を確保しても充分なほどの水がある時、あなたには「余裕」が生まれます。この余裕は、相手を思い、相手のために、水を分かちあうことを苦としません。まずは、自分自身のコップに水を満たしていく必要があるのです。わずかしかない水を相手に与えてばかりでは、いずれ自分自身が枯れてしまいます。
(中略)
自分を大切に扱い、自分の器を存分にハッピーで満たしましょう。

身だしなみを整えることが、夫婦喧嘩を予防することにつながる(P245)

私たち夫婦は、ある時から自分たちのケンカについて、カレンダーに記録し続けてみました。ケンカした日の自分たちの体調、生活リズムや食事、最初のケンカの原因となった話題、ケンカした時間帯、仲直りできた理由などを細かくつけてみたのです。
すると、何とも意外なことに気がつきました。それは、夫の無精ヒゲが伸びている時や、散髪に行かず、髪がボサボサの時に、夫がイライラして、ケンカしていることが多かったのです。
(中略)
毎日、鏡で自分の姿をチェックしてください。自分に自信が持てる姿でいるようにしましょう。鏡に映る自分を見ながら、今日の体調をチェックして、身だしなみを整える。それだけで、ずいぶん、気持ちが穏やかになります。

「パートナーに飽きてきた」と感じる時は、「自分の人生に退屈し始めている」サイン(P247)

本当は、自分に飽きたのではなく、自分自身に飽きているのです。いつもの代わり映えしない自分に飽きているので、違う人と出会うことで、新しい自分を発見したいという欲求が生まれてきているのです。逆を言えば、いつでも自分の好奇心を刺激していれば、パートナーとも飽きずに、楽しく過ごしやすくなるでしょう。

自分に優しくなる(P252)

自分の気持ちを落ち込ませることに注目するのではなく、きげんよくいられることに注目してください。自分を責めてしまうのは、完璧主義になろうとしている時です。あるいは期待に応えようと、頑張りすぎの時でもあります。
(中略)
どんなに頑張っても、達成することができないのであれば、そもそも目標を達成するための時間が足りない設定をしてしまっていたのです。あるいは、今よりもベストなタイミングで達成するのかもしれません…自分を責める必要はないのです。

シンプルなことを積み重ねる(P254)

多くの人は、シンプルなことを毎日続けることができないため、何かもっと複雑なことが人生の問題を解決してくれる答になると思っています。しかし、実際は、シンプルなことをていねいに積み重ねていくことができるかどうかが、人生の質を大きく変えていくのです。なぜなら、日常生活の過ごし方が、自分を作っているからです。そして、「自分を大切にする」という基本的な行動をきちんと行うことが、夫婦関係にも、よい影響を与えることへとつながります。

相手の話に耳を傾けるコツ(P263)

人は言葉とぴったり同じ感情を伝えているとは限りません。言葉とは裏腹の感情を抱いている場合や、言葉にうまくできない感情を秘めている場合もあります。言葉の裏に隠されたこれらの感情を共有できなければ、本当の意味で相手の話を聞いたことにはなりません。聞くことは、相手に共感することでもあります。感情や考えを共有することなのです。
(中略)
しっかり聞くために大切なことは、結論をせかさないことです。言葉の後ろにある感情に注目してみましょう。人は、特に大した話ではないささいな内容から、自分の感情が大きく揺れたできごとまで、さまざまなことを話したいと思っています。人が、話を誰かに聞いてほしいと思うのは、話すことがらを共有することで、もっと自分のことを知ってほしいからです。

*1:現在のところ、まだ日本では開催されていないようです。確認できませんでした…