しかし、何かの折りにamazonでカスタマー・レビューを見たら、評価が低くてびっくりしたことがある。
ブクログに登録しながら蔵書整理をしていたら、この本が出てきた。買ったことを忘れていた。一度は読んだはずだが、内容を覚えていなかったので読み直した。すると、レビュアーの気持ちが少しわかった気がした。
ひとことで言えば偉そうな印象を受ける。押しつけられている気持ちになることもある。言葉遣いも時々気になる。
しかも、気功の先生やヒプノセラピストやアーユルヴェーダのドクターの言葉があちこちに出てくる。偉い人の言っていることだから間違いがないのだ、ということだろうか。
あれ、こんな文章書く人だったっけ。何年も経って私が変わったのかもしれない。
しかし、読み進むうちにやっぱり書いてあることは本物だ、と思った。
タイトルに“開運生活”とあるが、それほどスピリチュアルなことを前面に出そうとしていない。なのに、人が生きる上で大切なことがちゃんと書いてあるのだ。乱暴な言葉遣いでも、それはきちんと心に響く。
生活のあれこれは人によって好みが違うので、それは適当に読み流せばいい。私だって、こんなにいろいろ並べて飾り立てる趣味はない。だが、“健康的な生活をすれば化粧品はシンプルになる”とか、“健康法としてやるなら、初歩の段階である程度の動きや感覚をマスターするために習う必要があるが、最終目的は自宅で毎日のように気持ちよくできること”などから始まり、心と体のつながりがわかっていなければ書けないことがたくさん出てくる。
“お掃除術”とタイトルにあるように、もちろん住まいの掃除に関する話もあり、読んでいるうちにものを捨てたくなる本だ。文章は大きく好みがわかれるので無理には勧めないが、もし読めるならぜひ図書館などで借りて読んでください。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
ひとつひとつ片づけて次に進む(P49)
というのはとっても大切なことで、すがすがしく、軽々と人生をやっていく重要なポイントです。片づけなければいけない用事がありながら進んでゆくのは、大きな荷物をしょって歩いてゆくのとおんなじだからです。
頭の中も、クローゼットと同じ((P49)
整理して片づけて、「ああスッキリ」と、限りなく「無」に近い状態にしておくと、「今」この時を充分に楽しめます。ゴチャゴチャいろんなものが入っていると、今起こっていることを享受する「余裕」がなくなっちゃうんですね。
迷いがない(P84)
真剣に(インテリアの)ベストポジションを決め、きっぱりこれがベストポジションだと思う。だからその後に迷いがないんですね。迷いがない部屋なんです。それをみなさんにおすすめしたい。迷いがない、ということが、どれだけ人生をすっきりさせるか、ということを、簡単に部屋で体感してほしいんです。
ひとつのものがすべてを語る(P86)
たかが部屋、たかが小物とお思いでしょうが、私の哲学では、「ひとつのものはすべてを語る」ということが言えるのです。
(中略)
人生、思い通りにいかないことばかりとお嘆きのあなた、自分の部屋のものを並べ替えるのだけは、自分の思い通りにいくでしょう。これをやらない手はありません。自分の部屋だけでも、自分の思い描いたように並べ替える。すると、そこで今の暮らしに対する満足度がぐっとアップしますよね?
友達は量より質(P177)
いい波動を持った人とだけつき合い、陰々滅々になっている人は、自力で立ち直るまで、ほっときましょう。冷たいようですが、実は自分自身にしか、自分は癒せないし、本人がその気にならないと、人って誰がサポートしても、変わらないものなのですよ。
いらないものでいっぱいだから、人は迷い、具合も悪くなる(P197)
だから、そんなものたちはとっとと手放して、心を軽くすればいいのです。