毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

続けられる簡単エクササイズ☆☆☆

「腰割り」と聞いてそれが何かわかる人は少ないのではないだろうか。私も相撲に関係あるんだっけ、というくらいしか知らなかった。
「腰割り」と「股割り」の違いすらわからなかったくらいだ。


著者は46歳11ヶ月まで現役生活を続けたという元・一ノ矢関。現役時代から熱心に稽古に取り組み、引退後も相撲独特の稽古を科学的に追求しているそうだ。この本は、その集大成とも言えると思う。

「腰割り」は、相撲の稽古のひとつで「両足を広げて腰を落とす動作」のこと。もっともわかりやすいのはイチロー選手がバッターボックスに入る前にやっている姿だろう*1。また、森光子さんが毎日続けて有名になったハーフスクワットも、著者から見れば「腰割り」なのだそうだ。

“腰割り”トレーニングそのものはシンプルだが、なぜ腰割りがいいのか、全身への効果のくわしい説明や、3ヶ月・8名の被験者による腰割り効果の検証実験結果など、非常に科学的なアプローチをしてあるのが面白い。ただ「やっていたら効果が出ました」というだけではないので説得力がある。

また、工藤公康さんのトレーニングをみている筑波大学院・白木仁教授(スポーツ医学)やさまざまな専門家との対談も興味深い。シンプルな動きにこれだけの意味があるんだ、とわかれば納得して取り組める。


自分のできる範囲で、気持ちいいと感じるところでやればいい「腰割り」。簡単だが股関節の柔軟性を高め、使っていない筋肉を目覚めさせるという。股関節の動きをよくしてランニングやゴルフなどに結果を出したい人はもちろんだが、運動習慣がない人、歩いていない人には特に効果があるそうだ。
自分のこと?と思った人はぜひ読んでみてください。


参考
白木先生直伝・腰割りのやり方
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『現役力』工藤公康

*1:イチロー選手の場合は上半身の“肩入れ”もプラスされています