読書日記:『続けられる!大人のrunning』
著者の中野ジェームズ修一さんは、カリスマトレーナーとして有名な方だ。著作もたくさん出ている。昨日の読書日記で紹介している本に続き、私が読んだのは2冊目だが、前の本が女性向けに優しく書かれているのに比べ、とても厳しい印象を受けた。やはり「頭のいい人」のタイトル通り、ターゲットがバリバリ働くビジネスマンだからかもしれない。
内容はとてもオーソドックスだ。しかし、トレーナーのような仕事をしている人にとっては当たり前のことでも、雑誌やテレビなどの断片的な知識しかない一般の人にはとてもいい本だと思う。体を鍛えるとはどういうことなのか、ダイエットには何が必要なのか、などの本質的なことがよくわかる。
しかも、最近は本田直之さんの本などのように、バリバリ働く人ほど体を鍛える傾向があるが、それについても少し触れてあり興味深い。やはり、きちんと計画を立てて体を鍛えられる人は、ビジネスでも成功する傾向があるようだ。
集中力の鍛え方やトレーニングを続けるための方法など、ビジネスに使えそうなアイデアもある。
著者は「当たり前すぎて売れないと思うが、それでも出したかった」とあとがきに書いているが、実は、ありそうでなさそうな本だ。この本を読んでいれば、「すぐに結果が出る」「○○だけダイエット」などの流行に踊らされずにすむ。ある程度自分でトレーニングしたい人にもいいし、これからジムに行こう、トレーナーにつこう、と考えている人にも参考になる。
私は11月に10キロ走る、という目標があるので、この本にあるフルマラソン志望者向けのプランを途中までやろうかな、と思っている。
初心者向けの必要な情報が詳しく載っているので、これから体を鍛えたい人にはぜひお勧めです。
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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
集中力アップトレーニング(P69)
- 筋トレをする時、ジムに1冊の本を持っていく。どんな本でもいいが、次の展開を早く知りたくなるような本がおすすめ。
- 筋トレメニューの1セット目を集中して行う。
- 終わったらすぐに、インターバル(60〜90秒)の間に本を読む。90秒で読める分量は、だいたい文庫本2ページ分。2ページ読んだら本を置く。
- すぐに筋トレ2セット目を集中して行い、終わったらまた2ページ読む。
これを繰り返し行ううちに、筋トレをしている間はさっきまで読んでいた本の内容をすっかり忘れ、本を読んでいる間はまわりの音や人の動きが気にならなくなる。集中力の切り替えがうまくなってきた証拠である。
(中略)
集中力の切り替えは、仕事にもスポーツにも活きるのだ。
「ピンク筋」の効用(P98)
本来、筋肉は速筋と遅筋の2種類だけだが、筋トレを長く積んでいると速筋の白色の中に、ピンク色の部分が現れる。これは速筋の中に脂肪を分解する酵素が増えて、白がピンク色に変わったもの。瞬発力も持久力もあるオールマイティーな筋肉で「ピンク筋」とも呼ばれる。ピンク筋は筋肉の中でもっとも大きくなりやすく、脂肪を熱に変える脂肪燃焼タンパク質の割合も多い。筋肉のついた体を作る上でも、体脂肪を落としてスリムな体を作る上でも、理想的な筋肉といえよう。
速筋は継続的に鍛えることでピンク筋に変わるか、遅筋にはこの変化は見られない。したがって、理想の筋肉・ピンク筋の割合を上げるためには、速筋を継続的に鍛える、つまり有酸素運動だけでなく筋肉トレーニングもするのがポイント。体を帰る鍵を握っているのはピンク筋なのだ。
トレーニングを自分にカスタマイズする(P144)
ステップ4:翌週のトレーニング予定日を「宣言」する(P152)
種目と負荷を決めたら、1週間の中でトレーニングできそうな種目と日にちを検討し、その枠を太く囲む。これを私は「宣言枠」と呼んでいる。
(中略)
具体的に、どんな種目を、どれくらいすればいいかまで設定しているのに、どうしてできないのだろう?と考えた末、プログラムに足りないのは「いつやるか」だ、と気づき、種目と負荷を決めて終わりにするのではなく、いつならトレーニングできるか、時間はどれくらいとれるかをヒアリングしながら、「トレーニングをする予定日」を先に決めて、「この日はこのトレーニングをします」と宣言してもらうようにした。
すると、漠然と1週間のどこかでやればいい、という意識から、「火曜は比較的仕事があいているので18時に上がれば、ジムでたっぷり2時間トレーニングできるな」とか「週末は時間があるので、1時間かけて10キロ走ろう」というように、具体的な計画が立てられ、実行に結びつきやすくなった。