毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

フィードバックが簡単にできるノート術☆☆☆

著者の橋本和彦さんは、難関中学・高校受験の塾を経営している人だ。この「3本線ノート」というシステムは、もともと生徒たちの学力アップのために考え出されたもので、この本ではその応用として「大人でも使える」「こんなにいろんなことに使える」ということが紹介されている。

この本を読んでいて思い出したことがある。


10〜20代の頃、お菓子作りに凝っていたことがある。何度か作るうちに上達するのだが、その時に欠かせないのがメモだった。短期間に何度か繰り返して作ると上達が早いが、やりっ放しでメモを取らないとまたゼロレベルからのスタートになる。しかし、分量や焼き時間の微調整はもちろん、次はこうしたらうまく行くのでは、というポイントや考察をメモしておけば、次はそこからスタートできる。途中でそれに気づき、専用のノートを作っていた。

「3本線ノート」の一番のメリットは、この「フィードバック」が簡単に、わかりやすくできることだと思う。何かをやり、反省点をメモし、次はどうするかの考察もメモしておく。やりっ放しではなく、経験を蓄積できるのだ。


この本で紹介されているのは、実にさまざまな用途だ。スケジュール管理や議事録から、会社の部署などで情報を共有するためのノートやメンタル面の管理まで。“実戦”の名の通り具体例が豊富なので、どんな風に使えばいいのかイメージしやすい。

その分私の期待していた学習面での使い方は残念ながらあまり詳しく載っていなかった。2つの例から想像すると、コーネル大学のノートに少し近い感じかもしれない。『3本線ノート術』も読んでみたくなった。

大学ノートに線を3本引くだけのシンプルな方法なので、投資額も少なくて済む。いろいろやってみたけど定着しない、という人にお勧めです。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

ビジネスマンの仕事能力(P4)

  • 時間管理能力
  • 問題解決能力
  • 発想力
  • コミュニケーション能力

3つに分けるメリット(P7)

  • 分解・整理ができる
  • 3つの視点が持てる
  • 後から見てもわかる

記入例:メモ帳の場合(P10)

A欄:事実
B欄:感想や意見
C欄:考察

2軸思考が自然にできる(P12)

ただノートに線を引いただけで、混同して扱われがちなものが、無意識に分類・整理されて自動的に記入されるのが3本線ノートのメリットです。

PDCAサイクル(P14)

A欄:plan+do
B欄:check
C欄:act

「起承転結」の代わりに「序破急」(P15)

起承転結に置き換えれば、「起+承」=「序」で「転」=「破」、「結」=「急」となります。

TO DOリスト(P24)

まずA欄に「やるべきこと」をずらっと書き並べます。そして終わったものから順に、日付のところにチェックの線を入れて完了していることがはっきりわかるようにします。
(中略)
B欄には左のA欄にかかれている仕事の結果を書き、C欄に気がついたことをしるします。このC欄が改善のポイントとなり、次のA欄にフィードバックされるわけです。
こうすることで、同じような仕事を繰り返したとき、確実に前よりも進歩したやり方が採用できます。

大きな締切の下に、それに属する小さな締切を並べておくと、ひと目でモレがないかどうかが確認できる(P28)

ウィークポイントをあぶり出すためには(P34)

フィードバックの時間を用意することがポイントです。あらかじめフィードバックのための時間を作っておき、それを仕事のスケジュールの中に組み込んでおくといいでしょう。

本に線を引き、読書メモ作成P125)

線は2種類。波線は自分の行動に直結すること、直線は要約して利用したい情報や表現のところに引きます。
そして区切りのいいところで、ノートのA欄に線を引いた部分の要約、B欄に使えそうなフレーズ、C欄に自分が起こしたいアクションを書きます。B欄とC欄はあとで書くことにしてもいいでしょう。

理解型の勉強ノート(P128)

まずA欄には学習することの概要を書いていきます。授業のノートのような要領です。次にB欄には、その要約を書きます。A欄の中の大切な部分を抜き出して、「ポイントの整理」をします。最後に、C欄に覚えておかなければならない最重要部分を書いて完了です。
B欄を書くコツは、「小学校5年生に伝えるつもりで」わかりやすくまとめることです。これがうまくできていれば、C欄は簡単に書けるでしょう。復習する時はB欄とC欄を繰り返し眺めるようにします。

プレゼンテーションのシナリオづくり(P140)

スティーブ・ジョブズ氏やジャパネットたかたの高田社長のように、「現状認識」→「問題点の展示」→「自分が紹介するもののメリット」の順で話すと効果的です。

ノートの複数使い(P167)

1冊目で素材となる問題を集め、2冊目でそれを解決すればいいのです。