毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

タイトルに偽りあり☆

大変申し訳ないが、最後まで読めなかった。文章術・読書術の本に関しては、どうしても点が辛くなる傾向があるようだ。読めませんでした、で終わってもよかったのだが、タイトルに惹かれて買う人が出るだろうと思い、感想を書いておいた方がよいと判断した。
※あくまで個人的な意見ですのでご了承ください。


著者は1937年生まれというから、コピーライターとしては大ベテランだと思う。たくさんの素晴らしいコピーの実例が出てくるので、コピーライターという仕事に興味のある人にとっては面白いかもしれない。

ただ、一般的に「読書術」という本を求めている人はターゲットにしていない。あるいは、求められている本になっていないというべきか。


私が引っかかったのは、速読を目の敵のように悪く言っていたところだ。私も初級だけだが速読のひとつを学んだ人間なので、答えるだけの資格はあると思うが、速読は単なるひとつの方法にすぎない。短い時間で知識をインプットしたい時に使う手段であり、速読を身につけたからといって「じっくり味わって読む」行為を否定するわけでも、できなくなるわけでもない。私が学んだ栗田昌裕先生は「速読しかしてはいけないわけじゃないんですよ。じっくり読みたい時は、今まで通り読んでください」とおっしゃっていた。私も当時の速読スキルを維持しているとは言えないが、速読で読もう、と思う時は意識してスイッチを入れる。

あまりにもくり返し速読を悪く言うので、だんだん気が滅入ってきた。たくさんの本を取り上げてあるので興味はあるのだが、重箱の隅をつつくような“味わい方”で、コピーライター的な文章にも疲れてきてついに断念。たとえて言うなら、
「定年退職後、田舎に移り住んで畑をやっているんですよ」
という人が読む本だろう。収穫できてもできなくてもよい。そのプロセスが楽しい、というタイプの人だろうか。もっとせっぱ詰まっていて「いつ、どのくらい肥料を入れればいいのか」とか「害虫に食べられないためには」というような、具体的で切実な悩みを持っている人にはおそらく役に立たない。

私はコピーライターという仕事に興味がある方だと思うのだが。糸井重里さんの文章は大好きなんですけどね。いったい何が違うんだろう。

その違いを知りたい、という方は読んでみてもいいかもしれません。