静かなブームになっている、学校を卒業した人向けに一般書籍として売っている教科書のひとつ*1。奥野宣之さんの本に触発されて読んでみた。
私の通った高校では山川出版社の教科書は使わなかったので比較できるわけではないが、そんなにむずかしくないな、と感じた。それは現役高校生の時と、その後何年も生きてきた時間の蓄積の差かもしれないが。
内容はほぼ現在の教科書と同じだが*2、一番の違いは字体。暗記するための太字がないのだ。覚えなきゃ、というプレッシャーを感じないですむよう、太字表記はやめたそうだ*3。それがよかったのかわからないが、スラスラと読めた*4。学生の頃は考えもしなかったが、「教科書すべてのページに目を通す」というのはいい勉強法なのかもしれない。
わかりやすく、全体を大まかに把握するのに教科書は最適だと思う。次は日本史を読んでみたい。というのも、高校の時にカリキュラムの関係で一番好きな日本史が選択できずに悔しかったので*5。
高校時代、受験のためにわざわざ山川の教科書を取り寄せて参考書のようにして使っていた友人がいたが、今ならこうして気軽に買って読める。社会人はもちろん、浪人生や現役の学生にもいい勉強になると思う。太字のプレッシャーに悩まされている人は、ぜひこの本と読み比べてみてください。
*1:ほかに『もういちど読む山川日本史』『もういちど読む山川世界史』があります
*2:前書きによれば、一般読者対象に解説コラムなどが追加されているようです。確かに、コラムがわかりやすかったのでかなり助けられました
*3:クイズ番組「雑学王」による
*4:逆に、どこが太字なんだろう、と予想しながら読めて楽しめました
*5:いまだにクイズ番組などでよく知らない名前が出てくると悔しくなります