鶴岡さんは10歳で起業することを決意し、目標を立てて着々と実現させてきた人だ。さまざまな仕事を経て、現在は千葉県に「伝説のホテル」を作る、という夢に向かって日々前進されている。とにかくそのパワーには圧倒させられる。
この本は、“その「伝説のホテル」をどうやって形にしているのか”という最新のエピソードをもとに説明されている。
善著『『天国体質になる!』と重複する内容もちらほらあるが、それもブレがなくていい、と前向きに感じられた。
私が一番なるほど、と思ったのは人に「夢を語る」時のコツ(下記のメモをご覧ください)。夢の話=未来のことを話すと思いがちだが、大事なのは過去から現在にかけて自分が何をやって来たのか、だという。
さらに、人に信用してもらう(=応援してもらう)には、毎日少しずつでも進捗しているところを見せることだ、というくだりにはショックを受けた。やはり日々夢に向かっている人のことばは力強く、説得力がある。
鶴岡さんの最初のキャリアは店頭で洋服の販売を担当し、20人分の予算を達成したという驚異的なものだった。販売をする人には最初の著書『一人で20人分の売上!新人ツルちゃんの接客営業』がいいと思うが、それ以外の人にはこの本が一番だと思う。読むだけで元気が湧いてくる本。私も買います。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
人は神と一体であって、その証拠を見せるために心から願ったことは叶う(P4)
自分に許可を与える(P16)
成功者と呼ばれる人たちに共通する特徴のひとつは、「自分に許可を与えることができる」という資質です。つまり「自分はできる」と信じ、自分に「チャレンジしていいよ」という許可を与えることができる人にだけ夢の実現への道が開き、成功にたどり着けるのです。
ぶれない「自分軸」を持つ(P23)
自分以外の人にどう評価されるかということを気にして動いていると、人と違うことができなくなってしまいます。
伝説のホテルの“7つの教え”(P33)
1.自然に感謝し、その偉大さを受け入れること
2.常にエネルギーを充電し続け、いつでも分かち合うこと
3.出会うこと起こることすべてに意味を見出し、発展させる努力をすること
4.世界が変わるのを待つのではなく、自分が変わることで世界を変えようとすること
5.違いを尊重し、人との対話の中から新しい発見をすること
6.人を心から信頼し、信頼される自分になること
7.どんな時も、すぐに気持ちで恩返しをすること
成功する人の多くは「根拠のない自信」を持っているものです(P49)
夢に仮説を立ててみる(P50)
方向性を決めれば、その方向に向かっていく時に、「これはちょっと違うかもしれない」ということに気がつけます。「これがいいかもしれない」という仮説があるからこそ、「これはちょっと違うかも」という気づきがあるのです。
完璧な設計図でなくてもいい(P61)
もしも進む方向を間違えてしまったとしても、それに気づいた時に軌道修正すればいいのです。そのためには「その方法をやってみて何ヶ月以内にこのレベルまで達成しなければ、他の方法を検討しよう」という「期限」と「達成レベル」をあらかじめ決めておくことです。これを明確にしておかなければ、効率の悪い方法や間違った方法につい固執してしまうでしょう。
夢をあきらめるのではなく、夢を実現する方法を変えていく(P62)
夢を実現する方法は100万通りありますから、ひとつの方法にこだわらず、常に改善していくことが大切なのです。一歩を踏み出してみなければ、設計図の改善点も修正点も見えないままです。間違えることを恐れずにとにかく前に進んでみてください。大切なのは「完璧さ」よりも「やってみること」なのです。
「良い失敗」を繰り返す(P78)
成功に近づけるのは、仮説を立てて実施したけれども、残念ながらうまく行かなかったという失敗です。こういう失敗なら改善すべき点がわかるので、自分を成長させてくれます。
不幸は人との比較から始まる(P80)
人の基準でどうかではなく、自分の価値観=判断軸=自分軸に照らしてどうなのか?ということが何より大切なのです。
著者の「成功している状態」とは(P81)
私にとって成功している状態は、「自分らしくあること」です。
肩肘張って、格好いいことを言ってしまった日は、「今日はちょっと失敗しちゃったな」と思います。それがどんなに上手くいったとしても「自分らしくないことを言ったり、やったり」してしまったら、自分では全然うれしくないのです。
逆に自分らしく、自分が思ったことを言ったり、やったりできた日は、それだけで「今日は成功したな」と思えます。
そういう発想ができると「成功」のハードルが低くなるでしょう。「毎日成功している」状態が簡単に作れるようになります。すると自分の人生に毎日満足するので、精神的にとても安定し、「誰かに何かを与えたい」という気持ちが湧いてくるのです。
「知っている」のと「できる」のと「実行している」は全然違う(P98)
実行しない限り、何の成果も実績も上がらないことは言うまでもありません。
野心と志の違い(P110)
※著者のメンターのひとり・田坂広志さんのことば
「野心というのは自分の代でやりきってしまうこと。…自分の代でもある程度の結果を残せるけれども、自分たちがいなくなっても受け継がれていくのが志」
つまり自分が生きているうちに実現しようという時間軸で考えてしまうと、野心になりやすいのです。大きな視野と長い時間軸を持てば、発想が変わってくるはずです。
人を信じて裏切られるリスクよりも、人を信じないで心を閉ざしてしまうリスクの方がずっと大きい(P116)
実は相手のバリアをはずすためには、自分がバリアをはずしてしまうことなんですね。
進捗する姿を見せて信用を得る(P122)
人から信頼してもらうためにもうひとつ必要なのは、「進捗する姿」を見せることです。自分で何かを宣言し、それを毎日進化させている姿を見てもらいましょう。
人は、会うたびに少しずつでも進捗している人を見ると、「この人ならいつか必ず夢を実現させてしまうだろうな」と思い、信用してくださるのです。
(中略)
最初の一歩を踏み出さなければ、本気でその夢を実現させる気があるのかどうかさえ、相手には伝わりません。
夢を叶える人の「夢の語り方」(P127)
最初に「私はこんなことがやりたいのです」と、目指していることを話す。
次に「思いついたのはこんな時でした」と、思いついた原点を話す。
そして「今日まで何をやってきたか」を話す。
最後に「今、こんなことで困っています」と現在の課題について話す。
(中略)
4つのステップの中でも特に大切なのは「今日まで何をしてきたか」ということを語り、相手に自分の進化を伝えることです。夢を語るというと「未来」を語ると思いがちですが、実は「過去」から「現在」まで自分がどれくらい進化しているかを語ることこそ、みんなを夢に巻き込むために重要な要素だったわけです。
人生の固定客を持つ(P141)
「人生の固定客」とは、今までお世話になった人やずっとおつき合いしてきた人のことで、そういう人たちとずっとつながっていくことがとても大切だと思います。
ところがほとんどの人は、そうした大切な人たちに定期的にメールを送ったり、電話をしたりすることができません。
(中略)
そこで私は自分の手帳に、「○○さんに連絡」などと前もって書いておくことにしています。連絡する内容はちょっとした近況報告でかまいません。連絡をすることで相手に喜ばれ、ずっとつながっていけるでしょう。
エネルギーに注目した人間分類法(P157)
※著者のメンターのひとり・角田識之さんによる
1.エネルギーがみなぎっていて自ら燃えている「自燃人」。
2.他人が燃えていると触発されて燃える「他燃人」。
3.他人がどんなにいろいろなことをしてあげても燃えない「不燃人」。
4.他人が燃えているのを消してしまう「消燃人」。
(中略)
自分で自分のエネルギーを燃やせる「自燃人」であることが大切です。他人も燃えてしまうほど自分を燃やすことができれば言うことはありません。
自分の感情がモチベーションをコントロールしている(P158)
人間にとって大切なのは「何が起こっているか」ではなく、「それをどう感じているか」であり、「感情をコントロールすること=人生をコントロールすること」といっても過言ではないと思います。
プラスの感情を持ってモチベーションを上げる(P159)
「この出来事に対して自分はマイナスの感情を持ってしまったけれども、同じ出来事に対してプラスの感情を持っている人がどこかにいる。どうやったらプラスの感情を持てるのだろう」と考えられるので、自分もプラスの感情を持つことができます。その結果、モチベーションを上げることができるのです。
(中略)
人間というものは、「絶対にすべての出来事をラッキーに解釈しよう」と決めてしまうとどんな出来事に対してもプラスのイメージを持てますから、心配はいりません。
人と違う経験をしたり、自分の知らない話を聞いたりしたら48時間以内に3人以上に話す(P162)
これをやると「良い話」や「面白い話」を忘れなくなるからです。そして5人くらいに話したところで、その「良い話」や「面白い話」は自分のネタになります。
先にプラスのオーラを出す(P165)
自分がマイナスのオーラを出していると、相手からもマイナスのオーラが返ってきます。人間というのはつい「あなたからプラスのオーラを出しなさい。そうすれば私もプラスのオーラを出しましょう。あなたが仏頂面をしているのに、なぜ私が機嫌よくニコニコしていなくてはならないの?」と思いがちだからです。
(中略)
自分からマイナスのオーラを断ち切り、自分から笑顔で話しかけてみることが大切です。成功者やリーダーになる人たちは、自分が先にプラスのオーラを出す人たちです。
(中略)
ここでもっとも大切なのは「いかに相手からプラスのオーラを引き出すか」ではなく、「自分からプラスのオーラを出せるかどうか」です。もちろんプラスのオーラを出す人が周囲に集まったり、プラスのオーラをたくさんもらったりするのは素晴らしいことですが、相手が返してくれるオーラに一喜一憂する必要はありません。