毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

潜在意識を味方につける☆☆☆

マーフィー100の成功法則
大島 淳一
産能大学出版部(1971/05)
¥1,575

文庫版もあります

かなり前に出た本。それもそのはず、鎌田浩毅先生が20代の頃ボロボロになるまでくり返し読んだ、と『知的生産な生き方』で紹介されていたからだ。


著者は、ジョセフ・マーフィー博士の理論を日本に紹介した大島淳一さん。簡単に言えば“潜在意識に働きかけて望むものを得る”というのがマーフィー理論だが、この本ではわかりやすく、ふんだんな実例を挙げて100の法則にまとめてある*1


古い本なので表現がしっくり来ないところもあるが、それをさし引いても読みやすく、入門書としては最適だと思う。むずかしいことは一切なし。ちょっとやってみようかな、という気にさせる。

また、実際の例としてどんな風に潜在意識に働きかけたか、という「ことば」が出てくるのだが、このレベルが非常に高いのが特徴だ。最近では“アファメーション”という呼び方をされることが多いが、これにはコツがある。
その実例がたくさん読めるので、いいヒントになるはずだ。


少し気になるのは、著者本人の体験談と、マーフィー博士が著作で書いていたことが同じように扱われていて区別がつかないことだ。40年も前には、著作権や引用の概念が今とは違っていたんだろうか*2

読んでいてとても前向きな気分になれるのも特徴だ。私も仕事のことなどで壁にぶつかっていたが、この本を読んで「そうだ、この手があった」とやる気が出てきた。

実践するのが一番だが、くり返し読むだけでもかなり効果があると思う。ぜひ買って読んでください。私も文庫版を注文しました。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ*3

喜びを先取りして体験する(P63)

はじめにいろいろ手段を考えるのではなく、まず自分の願望が実現したところを頭に描いて、それがかなえられた喜びを先取りして、体験してしまうのです。それからアイデアとか機会が現出するのを待つのです。

うらやましく思ったら祝福する(P86)

そういう時は、すぐに祝福してしまうのです。誰かが巨富を得たということを知って嫉妬の心が起こりかけてきたら、すぐに「彼とその富に祝福あれ」というのです。その人のために喜んでやるのです。そうするとあなたの意識する心が、富や幸運を肯定することになり、これは潜在意識に受け入れられ、あなたにも富や幸運がもたらされるのです。

もうちょっとよかれ(P87)

昔、株でもうけた人は、「人もよかれ、われもよかれ、われは人より、もうちょっとよかれ」と祈っていたそうです。

豊かになるアファメーション(P97)

「私はお金が好きだ。私はお金を愛する。私はお金を賢明に、建設的に、思慮深く使います。私はお金を喜んで手放しますが、それはすてきな具合に何倍にも増えて私のところに戻ってきます。お金はよいものです。実によいものです。私はそれをよいことだけに使います。私は自分の利益と、私の心の富に感謝します。」

記憶力をよくするアファメーション(P112)

「私は自分の潜在意識が記憶の倉庫であると悟ります。私が読んだり、先生から聞いたことをすべて憶えておきます。私は完全なる記憶を持っております。そして潜在意識の中の無限の知性は、筆記試験であれ、口頭試験であれ、どんな試験の時も、私が覚えていなければならないことをすべて私に示してくれます。私はすべての先生、すべての級友に愛と善意を放射します。私は心から彼らに成功とよいことを祈ります。」

ものを売りたい時のアファメーション(P116)

潜在意識の無限なる知性は、この家を欲しがり、またこの家には入れは栄えるような買い手を私に引きつけてくれます。このような買い手は、決して誤りを犯さない私の潜在意識の創造的な知性によって私のところに送られてこようとしています。この買い手は他にもたくさん家を見ることでしょうが、彼が欲しくて買うのは私の家だけです。というのは、彼の内なる無限の知性が彼を導くからです。私はその買い手にふさわしく、売買の時にもふさわしく、値段もふさわしいことを知っています。これに関してはすべてがふさわしいのです。私の潜在意識の深層の流れは今や働き始め、私たち両者を神の秩序に従って引き合わせてくれます。私はそうなることを確信しています。」

願いを一語にまとめる(P136)

(父を亡くした青年が遺言状が見つからず、マーフィーの法則を使うことにした)
眠る前に自分の心の深層に「私は今この問題を潜在意識に引き渡します。それは父の遺言状がどこにあるのかちゃんと知っており、それを私に教えてくれます」と親しく、くつろいだ調子で語りかけました。それから自分の願いごとを「アンサー」という一語に圧縮して、それを子守歌のように何度も何度も繰り返しました。そして彼は、「アンサー」という一語とともに眠り込んだのです。
(中略)
…この青年が最後に、自分の願望をひとつの単語にまとめたのは大変よいことでした。もちろん、文章による祈りでもよいのですが、その祈りの内容をさらに一語、あるいは数語にまとめて、この青年のように、子守歌のようにくり返しながら眠りにつくことは、万能全知潜在意識に活動開始を命ずる最も有効な方法であります。

心配は考えることとは違う(P138)

世の中には「心配すること」を「考えること」だと思っている人もありますが、それは大間違いです。真の思考というのは、心配や恐怖からは自由なものです。

恐れることは願うことで解決できる(P198)

失敗が心配なら成功に注意を向けなさい。病気が怖いなら、完全なる健康について考えなさい。事故が怖いなら、神の案内と保護について考えなさい。神は大生命で、それは今、あなたの生命です。
「置き換え」という大原則が恐怖への解答となりましょう。あなたが恐れることは何でも、あなたの願うものという形で解決できるのです。病気だったら健康を願うのです。恐怖という牢獄にいるのならば、恐怖からの自由を願うのです。よきものを期待しなさい。心の中でよきことに集中しなさい。そして自分の潜在意識は常にあなたに答えてくれるということを確信しなさい。

*1:以前流行した「マーフィーの法則」とはまったく別のものです

*2:どちらの体験であっても、もちろん実践には影響ありません

*3:アファメーション」ということばは、この本には出てきません