この本は、マガジンハウスの雑誌『Tarzan』に1990年から2010年までに掲載されたアスリートのインタビューを抜粋してまとめたものだ。プロアマ問わず、スポーツ選手の本やインタビュー記事はヒントや力をくれる言葉が多いので、期待して読んでみた。
テーマごとに5つのグループに分け、ひとり1ページ*1に言葉がまとめられている。その数総勢90名。自分が興味のないスポーツの選手だとまったく知らない人もたくさんいて新鮮だ。さすがは20年分のまとめなのでいろんな人が出てくるし、その人の現在にもプロフィールではふれられているので親切だ。
ただ、欲張りかもしれないが、ひとり実質1ページは短すぎるのではないだろうか。もう少し読みたい人が何人もいた。無理やりまとめているせいなのか、本人の言葉か記事を書いた人の言葉かわからないものもあり、やや残念。
それでも、いろんな人がいろんなことを考えて努力しているんだなあ、ということがわかるだけでも貴重な本だと思う。他の人はどうしたのか、何がブレイクポイントになったのか知りたくなった時にどうぞ。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
気持ちいいのが一番。(P56)
ガン・リタ・ダール(ノルウェーのMTB選手)
今、自分が気持ちいいのか、それとも壊れ始めているのか、ということをカラダで感じることが大切。そうすれば、どんな状況に陥ったとしても、カラダに対する見極めはできる、と語るのだ。
無理なく続けられるものは自分に合う。(P176)
中澤佑二選手(サッカー)
どんなことでも試行錯誤を繰り返すうちに、自分の必要なことだけが残り、結果もそれについてくるというわけだ。
自分がやらなければ、誰も責任をとってくれない。(P178)
上原浩治選手(野球)
「それにしても地味なトレーニングですね」とたずねると、「地味ですねぇ。てもやらないと結局自分に跳ね返ってくることなんです」との答。
*1:名前や経歴などは別のページがあるので、割り当てはひとりに2ページ