毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

“なぜ運動が人生を変えるか”わかります☆☆☆

たまたま家族が借りてきて、「いい本だから」とすすめてくれた本。偶然だが、昨日の読書日記に書いた『パーソナル・マーケティング』著者の湯本優さんが紹介されていたので、一緒に読めて面白かった。
ブランディングの話とはまた別に、この本の内容も「コロンブスの卵」のようで新鮮な驚きがあった。


著者は自転車競技の元オリンピック候補であり、現在は医師免許を持つプロアスリートとして女優・モデル・選手の指導を行っている。同時に経営者でもあり、本田直之さんとトライアスロンチームを結成しているなど、とにかく異色の人だ。

“インナーパワー”というのは著者の造語で、“生きていくための根源的な力”“誰でも持っているが、きちんと使えていない”ものだという。そして、それはインナーマッスルを鍛えて姿勢をよくすることで開花させられるそうだ。

ここだけ読むと何となくマユツバっぽいが、著者自身のアスリートとしての経験や、指導者としてのクライアントの変化を見るうちに“インナーパワー”という考え方にたどりついた、という経緯を読めば素直に納得できる。“インナーパワー”というものがある、と仮定してみれば、なぜ成功者はみんな姿勢がいいのか、体を鍛えているのか、オーラがあったり輝いている人が多いのかが説明できてしまうのだ。


下のメモにも書いたが、著者の指導を受けているモデルのSHIHOさんの言葉がこの考え方の素晴らしさを表現していると思う。
体を動かすことで、人生が変わる。それも、心拍数を上げるような運動や過酷なトレーニングではなく、姿勢を意識して歩くだけでもいいという。やってみようかな、という気になる。


姿勢について簡単な説明はあるが、具体的なエクササイズなどは残念ながら出ていない。それは2冊目に期待するとして、この本を読めば姿勢がよくなり、体を動かしたくなること請け合い。モチベーションを上げる本として、ぜひ読んでみてください。
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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

社会的に成功している人は姿勢がいい(P2)

さら彼らには共通した特徴があります。
たとえば、みなぎる自信。
ここぞという時の集中力。
何事も素早く決断していく力。
困難に打ち勝ち、未来を切り開いていく力。
目標を掲げ、そこに向かって突き進んでいく行動力。
(中略)
この、人生を生きていく上でとても大切な根源的な力を私は「インナーパワー」と読んでいます。いわば、人間が潜在的に持つ、肉体的および精神的な力の総称です。
この「インナーパワー」は、実は「正しい姿勢」から生まれている。

「正しい姿勢」で運動することによって(P10)

私たち人間の体と心は、たがいに相乗効果を与え合いながら進化し、その人が本来持っている根源的な力である「インナーパワー」を目覚めさせることができるようになるのです。
(中略)
既存の言葉を使うなら、「潜在能力」が近いかもしれません。いわゆる潜在能力とインナーパワーの違いは、潜在能力というと、それぞれの人に備わった特別な能力、つまり「秘められた才能」というイメージがあるのですが、私が考えているインナーパワーは、もっと人間としての根源的な力、人であれば誰もが持っているけれど、きちんと使うことができていない力のことです。

走る時に最も意識しなければならないのは「下腹部」(P48)

下腹部を意識すると、着地する時の衝撃が体全体で吸収されるようになるので、膝や足首の負担を減らしケガを防ぐことができます。
あとは胸を張り肩甲骨を動かすつもりで腕を振る。このように上半身の筋肉を意識することで、自然に体の中心軸が定まり、そして安全に走ることができるようになるのです。

体は日々シグナルを発している(P49)

体の発するシグナルも、人と人とのコミュニケーションと同じで、こちらから聞こうと意識しなければ本当の声を聞くことはできないのです。
筋肉を意識する。それも表面に位置する「アウターマッスル」ではなく、身体の奥にある筋肉である「インナーマッスル」を意識することで、それまで聞くことができなかった体のかすかなシグナルを聞き取れるようになります。

正しい姿勢が最強の境地を生み出す源(P55)

姿勢が悪いと、人は自信がなさそうに見えてしまい、信頼を得ることがむずかしくなります。マイナスのオーラが漂い、かっこ悪く見えます。当然、仕事のパフォーマンスも落ちてくるでしょう。

ラソンでは足よりもお腹を意識することが大切(P73)

それは、腹部のインナーマッスルが、上半身とか半身の連携を司る最も重要なインナーマッスルだからです。
(中略)
上半身の姿勢を正しく保つことが大切なのは、背骨周りのインナーマッスルが鍛えられていないと、この神経の流れが阻害されてしまうからと考えられます。

「平常心を保つ」のは間違い(P92)

よく、パフォーマンスを出すためには「つねに平常心でいることが大切」だと言われますが、平常心を保とうなどと考えてはいけません。なぜなら、どうしたって心というものは浮き沈みするものだからです。そんな揺れ動く心を固定しようなどと無理なことを考えると、できない自分という現実を前にして落ち込むことになります。
大切なのは、心を動かさないようにすることではなく、浮き上がったり沈み込んだりしてしまったとき、できるだけ素早く、ちょうどいい場所に心を引き戻すことです。

イライラした時や怒りがこみ上げてきた時は(P93)

背筋を伸ばしてゆっくり深呼吸を数回行うと、自然と心が落ち着いてきます。
(中略)
姿勢が整い、体と心が落ち着いている時の心の状態を覚えておけば、心が乱れた時に調える指針となってくれます。

運動は「動の瞑想」である(P97)

昔の人は日々体を酷使した生活を送っている人がほとんどでした。だから静の瞑想を生活に取り入れることが効果的だったのです。でも、現在の生活は体を使う機会が減っています。そんな現代においては、動の瞑想であるスポーツを生活習慣に取り入れることの方が、静の瞑想より有効なメディテーション方法だといえるのではないでしょうか。

頭でいくら考えても、メンタルをコントロールすることはできない(P103)

心を切り替えるスイッチは、心ではなく体の使い方にあるのです。

心と体の軸が定まる最大のメリットは(P104)

「人生の振れ幅」の大きさを楽しむことができるようになることだと私は思っています。
人生は振れ幅が大きければ大きいほど、喜びも悲しみも、苦しさも達成感も大きくなります。

正しい立ち方のチェックポイント(P139)

壁を背にまっすぐ立ってチェックする。
1)首――左右どちらかに傾くことなく、まっすぐ伸びていますか?
2)肩――左右水平で、きちんと壁についていますか?
3)お腹――下腹がぽっこり出ていませんか?
4)腰――反りすぎていませんか?
5)腕――自然におろした手が体の前の方に来ていませんか?

腰を反らしすぎない(P140)

意識的に胸を張ると、多くの人は腰が必要以上に反ってしまいます。胸を張った状態で手を腰の反り返り部分に当ててみてください。拳が握れるようでは反りすぎです。その時はお腹の筋肉を意識しながら、おへその部分をへこませるようにして、腰と壁のスキマを徐々に少なくしていきます。この時、前方に倒れ気味になっている骨盤を垂直に立てるように意識すると、腰の反りすぎが直ります。
(中略)
正しい座り方も基本は同じです。背骨をまっすぐにして胸を張り、腰が反りすぎないようにお腹をへこませます。

人間はなぜ腕を振って歩くのか(P142)

私たち人間は、腕と足をまったく違った使い方をしていますが、もともと腕は「前脚」だったことを考えれば、歩く時に腕を使うのはごく当たり前のことです。当たり前どころか、本来は前脚を使わなければ歩くことはできないのです。
(中略)
腕を前脚と考えれば、歩く時に肩甲骨がいかに重要な役割を果たすかおわかり頂けると思います。…肩甲骨は、上半身の股関節のようなものなのです。そして、上半身の股関節である肩甲骨をきちんと動かすと、足はもっとラクに、しかも大きく動くのです。

モデル・SHIHOさんに聞いた「美しさの秘訣」(P205)

「その人がどんな生活をしているか、どんな過ごし方をしているかだと思います」という返事が返ってきました。
(中略)
そうした「ふだんの時間」が彼女らしさを育み、輝かせているのです。

SHIHOさんのことば(P207)

インナーマッスルを鍛えて、自分の体に軸ができると、ものごとをとてもシンプルに考えられるようになるのです。だから、自分にとって何がよけいなものなのか、何が大切なものなのか、わかるようになるのです。もちろん、生きている以上、いいこともあれば悪いこともあります。でも、だからこそそこで上手にバランスが取れている人を見ると、すごく上手に生きているなぁ、と感じます。」