それをなぜ急に引っ張り出してきたかというと、書類トレーを使おう、と思い立ったからだ。簡単で実行しやすい方法が書いてあったはず、と思って急いで再読。2度目に読んでも、やっぱりいい本だ、と思った。
というのは、著者自身が片付けが苦手ですぐに机の上がぐちゃぐちゃになるタイプ*1だからだ。もともと整理整頓が得意な人のシステムは、それが苦手な人にはほぼ実行不可能。とても薄い本だが、書いてある順番に取り入れれば、誰でも実行できるという。子どもからお年寄りまで使えるシンプルなシステムだ、と書いてあったが、誇張ではないと思う。
やり方は簡単で、
- できるだけ広い机のスペースを確保する
- スケジュール帳ですべてを管理する
- 書類トレーを使う
- 時間管理術をマスターする
- システムをルーティン化する(ステップは4つ)
- 半年に一度はシステムを定期点検する
の6段階*2。できるだけ広くスペースを取れ、という最初の部分だけでがっかりしてやめてしまう人もいるようだが、現在の環境を工夫すればいいのだと思う。机の上やその周囲にむだなものが一切なくなれば、今までよりはずっと広く使えるはずだ。
ポイントは、前回もチラッと書いたが、推奨しているスケジュール帳のレイアウトがフランクリン・プランナーそのままなのだ。私の場合、ここで新たに何かを始めたり覚えたりする必要がないので、ステップがひとつクリアできる。フランクリン・プランナー愛用者には特に取り組みやすいと思う。
トレーの使い方などもとても具体的で、わかりやすい。最低限これだけやれば大丈夫、というものが厳選されているので、プロセスに疑問を感じることなく取り組める。
特に、手帳の書き方とペンディングトレーの使い方は懇切丁寧に説明されているので、この通りやれば忘れたり、抜けたりがなくなると思う。
やはりシステムは持続可能どうかが大切だ。一時的にできても、維持できなければ意味がない。このくらいシンプルなら、続けられると思う。
時間を作るには探しものをなくすのが一番だ、ということにようやく気づいたので、少しずつ取り入れたい。
何とかしたいけどきっちりしたことが苦手、という人にとっては救世主になる本です。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
自分が1日にこなせるタスクの量を把握する(P58)
1日のTODOリストには、タスクを書きすぎないように気をつけてください。人は毎日、せいぜい7つのタスクしかこなせません。(中略)1日ではどう考えてもこなせない量のタスクを、1日のリストに書き込むのはやめましょう。
1時間ルール(P80)
もし、あるタスクを終えるのに1時間以上かかるなら、それをする予定はTODOリストに書き込むだけでなく、しっかりとスケジュール帳に書き込むことです。
なぜなら、1時間という空き時間は、前もって予定しておかないと、急に天から降ってくるものではないからです。
(中略)
自分の日々のタスクの状態は自分が一番知っているはず。スケジュールに組み込むのは1時間以上のタスクなのか、それとも、30分以上かかるタスクから書き込んでいけばいいのかは自分で決めてください。
「最重要の7つ」だけをこなす(P86)
毎日「7つの最重要課題」をこなすことができれば、全人口の3パーセントに当たる「人生の成功者」の仲間入りをすることになる。
できなかったタスクを転記する時の注意(P92)
書く順番ですが、まずそのタスクを他の日に書き写し、その後で今日のページに戻って、「書き写した」という意味で→を書くこと。この順番を守ってください。もし最初に元のタスクに矢印を書いたところで何かの邪魔でも入ったら、新しく書き写すことを忘れ、大事なタスクを忘れてしまうリスクがあるからです。
捨てるモノを見極める3つの質問(P98)
1.「それを捨てたら困りますか?」
2.「過去6ヶ月にそれを使いましたか?」または「この先6ヶ月に使う予定がありますか?」
3.「同じモノがほかで手に入りませんか?」
*1:この本は話題になった前著『気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ』のシステムをさらにシンプルにバージョンアップしたものだそうです。読み比べはしていませんが、この本1冊で充分だと思います
*2:表現はわかりやすいように変えているので、本の記述とは違っています