毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

自分でできる、体と心をゆるめる方法☆☆☆

著者の『身体にきく』という本を少し前に読んで面白かったので、こちらも読んでみた。この本の方が前に出ているのだが、こちらも面白く、するすると読んでしまった。


まずはじめに驚いたのは、著者は“野口整体をベースにした独自の整体法を編み出した人”とされているが、実は野口整体創始者野口晴哉さんのお弟子さんではないそうだ。それでこんな本を書いていいのかと思ったが、非常にわかりやすいし、きっと深く理解されているからそれで通っているのだろう。

著者の体に対する考え方がすばらしい。そして、それは考え方や生き方にもつながってくる。決して無理強いせず、体に意識を向ける方法は、慣れれば誰でもできるはず。

さらに、この本では具体的に自分で*1できる整体(=体をゆるめる)の数々が紹介されている。そのどれもが簡単で「本当にこれだけでいいの?」と思うが、いくつかやってみたら確かに楽になった。自分でできるならこんなにありがたいことはない。


その「自分でできる整体」の説明のために、この本でも野口整体の「体癖」が取り上げられている。確かに『身体にきく』ほど体系化されていないが、実はこちらの方が体癖についてわかりやすいかしれない。『身体にきく』には質問に答えると自分がどの体癖かわかる、という便利なチャートがついていたが、より本質的な理解はこの本を読んで初めてできた気がする。
また、腰椎の何番をゆるめる*2にはこの動き、という具体的な方法が紹介されているので、いろいろ試してどこがゆるむと楽かがわかれば、おのずと自分の体癖もわかるので、チャートではよくわからない、という人は試してみる価値があると思う。

何より著者の文章がやさしく、読むだけで気持ちがゆるみ、リラックスできる。自分の体を大事にしよう、と思えるので、体にいいことを何かやりたいが運動はちょっと、という人にはおすすめ。また、不眠の人にも役に立ちそうだ。
私のアクション:寝る前に骨盤をゆるめる体操をする

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読書日記:『身体にきく』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

自然な流れを待ってみる(P72)

もし興奮しているだけだったら、その先の本当の集中状態がやってくるのを待ってみます。自分にとっての自然な流れがくるのを、あわてないで待ってみる。そして、満足のいく深い気持ちよさを身体でつかむ。

物事がよくない方向に転がっていく時、人は必ずあわてている(P95)

すぐにでも結果を出そうとしている。その流れをあえて変え、タイミングを遅らせる方にズラしていくと、全然違ったことが見えてきます。状況に興奮しているだけなのか、本当に心が動いているのかがわかります。これは人生のあらゆることにおいても通じる身体技術です。
とくに焦って落ち着きをなくしている時に、「待つ」ということは、骨盤上部の緊縮=自立的集中を呼び込むということなのです。

不安には根拠がない(P122)

不安とは身体が生むものだからです。
(中略)
結局のところ、ある状況で不安やパニックにかられるか、動じずに受け止めることができるかは、その人の身体性にかかっていると言っても過言ではありません。不安定で過緊張におかれた身体が理由を引き寄せているのです。

真の自信というのは、自分の内側から湧き上がるもの(P124)

骨盤の動きに弾力があって深い呼吸ができてはじめて、身体の内側から満ち足りた感覚が生まれます。自分が十全に力を出しきることができるという確信は、勝手に根拠なく身体から湧いてくるものです。
その揺るぎない感覚に基づいて、「いま・ここ」に集中して生きる。
内なる身体感覚に従って生きることのみが、“自信”の根拠なのです。

*1:一部は身近な人に手伝ってもらうものも

*2:体癖は、腰椎の何番の骨の動きが堅くなっているかがおもな判断材料です