毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

齋藤孝先生の講演会

友人に教えてもらい、はじめて生の齋藤先生を見るべく、某新聞社主催のセミナーに参加。
新聞を学校の授業にどう取り入れるか、というのがテーマで、齋藤先生は『新聞で学力を伸ばす』という著書を出されている関係で、今回の講演を依頼されたのだろう。

ただ、私の目的は“リアル齋藤先生の世界に触れる”であり、講演内容に興味があったわけではない。私は教育関係者でもなければ、子どももいない。しかも新聞も取っていない*1。ないないづくしだが、参加希望はがきを出したら入場証が送られてきたので、いいんだと思って行ってみた。



私の興味は次の3つ。

  • つかみは?どんな風に聴衆を巻き込むのか。
  • 目の動かし方、身振りなどはどうか。
  • 話の展開は?

これはどれも、著書に書いてあったポイントだ。実際にはどんな風にされているのか見てみようと思った。


まず、登場される時にびっくり。小走りだったのだ。しかも、講演者用の台は使わず、ハンドマイクで台の前へ。
そして、いきなりすごい早口。これなら集中しないと聞けないし、テンポで聴衆を巻き込める。さすがだった。

壇上ですごく動き回るとか、アクションが大きいということはなかったが、会場全体をしっかり見て温度差が出ないようにされている印象だった。後述するが聴衆にも実際にいろいろさせるので、いやでも巻き込まれてしまう感じ。

話は、早めに笑いを取ったり、テンポがよくて飽きさせない。授業はもちろん、大企業の講演会などでも「誰も寝させたことがない」記録更新中なのだそうだ。確かに、これでは寝ていられない。部外者になれないからだ。


内容は、新聞や教育にそれほど興味がなくても面白かった。というのは、今まで読んだ著書のエッセンスが凝縮されていたからだ。
「3つにまとめる」「1分間意味のある話をし続ける」「テンションを上げる」「ストップウォッチを使う」などなど。
齋藤先生ご自身はやはり教師に向けてお話をされていたので*2、その辺のずれが少し申し訳なかったが、実際に大学の授業で行っている「4人でチームを作り、順番に1分間話す」というワークも体験できたので楽しかった。


今日の講演内容のポイントとしては、

  • これから必要なのは「メディア・リテラシー」――情報を読み解く力。文学の読解とは違う。文脈・背景・発信者の意図が読み取れる
  • 「実用日本語」は新聞を読むことで鍛えられる
  • 自分の中に「意味」を蓄積するには新聞が最適――「聞く」「話す」には意味が必要。熟語に慣れている=認識力。意味がわからなければ聞き取れず流してしまう
  • これからは全員が「エグゼクティブ」であることを求められる時代――エグゼクティブ=自分で判断できる人間。要求されるラインが上がっている

あたりが面白かった。

新聞の切り抜きノートでどう学力を伸ばすのかについては、『新聞で学力を伸ばす』を読めばくわしく載っていそうだ。興味のある方はぜひ。


自己啓発の本には、よく著者自身のセミナーや講演会でリアルに触れることを勧めているが、改めてそのよさが実感できた。教えてくれた友人に感謝。

*1:基本的にマスコミを信用していないので

*2:実際は教師以外の方も多かったようです