ビジネスブックマラソンで紹介されていて、1万人以上に聞いた「後悔していることは40代に集中している」ということばに興味を持って読んでみた。
ビジネスブックマラソンの紹介記事はこちら
1万人以上のデータというのはなかなか取れるものではない。著者はリクルート時代に仕事柄多くの人に会い、社内外で教えを請うてきたという。「実は40代の生き方で人生の満足感が決まる」と知り、実際に39歳の時に行動した結果、年収を10倍にできたそうだ。
そのさまざまな反省点から40代に心がけるべきことを50挙げてある。大半は企業に勤めている男性向けだが、性別や職業に関係なく取り入れられることもある。
「失敗から学ぶ」というのは重要だ。それも、たくさんの経験者から学べるのだからこんなにありがたいことはない。30代と40代は違うんだよ、といろんなところで聞く。その違いに足を取られないよう、ぜひこの本で予習してみてください。
私のアクション:今日の幸せも意識して行動する
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
「人生で手に入れたいこと」を3つに絞り「円グラフ」に書く(P44)
たとえば、「たった一度きりの人生で何を手に入れたいか」を円グラフ化することです。もちろん、思い浮かぶものはいくつ出してもかまいません。
しかし、最終的に優先順位の高い3つくらいに絞って、円グラフの中にウエイトづけして描くと、自分の欲しているものがぐっとリアルになります。
実はこの円グラフ、自分の意志決定の基準を明確にしてくれるので、何かの判断や決断に迷った時に大きな力を発揮してくれるものなのです。
人生の20%は「オフェンスモード」に(P48)
結論から言ってしまうと、私は40代に突入する最後の年に、重い腰を上げて攻めに転じました。意識的にオフェンスモードに入ったのです。
(中略)
…多くの人がわかっていても、結局チャレンジしていないのです。そして、そのことを後悔しているのです。ならば、自分に言い訳などせず、ただやるだけです。
(中略)
…私の心のシェアとしては80%くらいが「守り」で、攻めの部分は20%程度だったと思うのです。
豊かな人生は「グレーゾーン」から生まれる(P52)
(30代までは白か黒か、成功か失敗かの二元論で考えていた著者が、それではしっくりこなくなり、友人の心理学者に相談した時の話)
「白と黒の間にはグレーがあるので、そもそも白か黒かでは心がおかしくなる」というもので、さらには「成功か失敗か」についても、成功の中にもナンバーワンを目指すだけでなく、オンリーワンを目指す生き方もあるのだから、決めつけは可能性を小さくするという指摘を受けたのです。
(中略)
…物事を面白がるには二元論で考えないことです。いろいろな可能性があるのですから、二元論で考えて自ら可能性を絶つのではなく、もっとグレーゾーンを味わいましょう。
「なりたい自分」と「ありたい自分」を両方持つ(P58)
(ある心理学者の指摘)
「常に10年後とか20年後の目標設定をして、『なりたい自分』の世界に生きているので、今を生きていない」というのです。「今を生きていないので、今の幸せを実感できるはずがない、それってある意味不幸ですよね」というものでした。
「じゃあ、どうすればいいんですか」と尋ねてみると、「『なりたい自分』同様に『ありたい自分』、つまり今日をどう生きるか、今をどうありたいかの目標設定もしておくことですね」…。
(中略)
今を大切にしない生き方は後悔の対象になりがちなのです。
基準を設定して「相対的な自信」を持つ(P65)
ライバルと比較する項目が10項目のうち8項目劣っていたとしても、優れている2項目に意識を集中させ、そこに自信を持つようにしてきました。また、その分野で勝負するようにしてきたのです。
…どの程度であれば、自信を持っていいレベルなのかという基準を持つのです。
(中略)
基準を明確にして「相対的自信」で対応するようにしましょう。もちろん、絶対的自信が持てるならそれに越したことはありませんが、もしぼんやりとした「絶対的自信」の呪縛にかられているのなら、「相対的自信」にシフトしてみましょう。
「勝てる土俵」を自分でつくって勝負する(P69)
勝負する領域は、自分で自分の都合のいいように勝手につくってしまうのが肝心なのです。
毎週ドキドキする「ゴール」を設定する(P89)
週次で自ら目標設定し、そのゴールを楽しく追うことによって、(仕事に追われている、流されてしまうという)かなりの部分を防止することができるようになります。
(中略)
週次の能動的な目標設定の最大の効果は、自分の方から仕事を追いかけられるようになることです。しかも、1週間という短いピッチでゴールが決められるために、ゲーム感覚で目標が追えるようになります。
(中略)
…私の言うところのドキドキする「ゴール」を毎週設定することは、長期的な目標とリンクさせる必要はまったくありません。
(中略)
大切なその「ドキドキするゴール」ですが、達成できるかどうかギリギリの仕事の目標でもかまいませんし、自分へのご褒美だっていいのです。
負荷をかけないと自分の本物の力は引き出されません(P97)
伝達力、3つの奥義(P111)
1.最初の「つかみ」と「落としどころ」を大切にする
2.ワンフレーズで言い切って、言葉をつなげる
3.事例で伝える
「シンプル・スピード・スッキリ」をモットーにマネジメントする(P117)
シンプルに考えて、とにかくスピーディーに仕事や問題を片づけていれば、いつもスッキリとしていられる。
スピードアップで“ギネスに挑戦”(P119)
…どうしたら今より早く問題解決が図れるか、ロールモデルを探し、自分のギネス記録に挑み続ける意識で仕事に取り組むことをおすすめします。
週末時間を稼働させる(P129)
週末もあらかじめカウントして、仕事や家庭の時間に振り分けておく意識が重要になってきます。…最初から土日の計画を立てる習慣を身につけるようにしましょう。
(中略)
稼働しているという意識が大切です。
(中略)
週末を「休む」以外にもちゃんと使える習慣ができれば…人生を充実させるチャンスが増えるということなのです。
キーワード、キーフレーズ、エピソードの「三段論法」で話すクセをつける(P173)
「自分の居場所」を作る(P178)
私たちに「自分の居場所」が必要な理由は、そこで自分の存在が実感できるからであり、自己愛が満たされるからです。自己愛というものは自分では満たすことができず、必ず相手が必要なのです。
定期的に「フィードバック時間」をつくる(P186)
※著者が推奨しているのは通勤時間
実はこのフィードバックの時間があるからこそ、実力が自分の中にたまっていくのです。実力を熟成させる時間と考えてください。
(中略)
ただ行動するのではなく、反省して軌道修正して再実行、そしてまた反省して軌道修正しながら再実行するから成果につながるのであって、振り返ることなしに馬車馬ののごとく働いても、成果にはつながりません。
ひとつのテーマを「ばっかり読み」する(P189)
…どんな分野であっても、その分野のコアとなる中核要素というものがあります。そのキモを素早くつかむ方法というのは、速読して同じテーマの本を読み続けるのがもっとも合理的なのです。