タイトルは“タフな体”だが、同時にタフな精神力も身につきそうな本だった。
著者は大学卒業後、あるメーカーに就職。あまりの激務にせっかく大学時代に鍛えた体が維持できないことに悩み、工夫を重ねて場所や時間がなくてもできる、独自の方法を作り出したという。
その後、退職して現在はインターネットなどを通じ、2000人以上のクライアントに体を鍛える方法を指導しているそうだ。
その、ほとんどの人がこの本に書かれた簡単な筋トレでやせたり、魅力的な体型を手に入れたと聞けば、興味がわいてくる。
内容は本当に簡単。1日5分、それも1日おきという、拍子抜けするようなメニュー。といっても少し試してみればわかるが、きちんとやれば負荷はそれなりにかかる。何より、著者は「筋トレは辛くて苦しいもの」という常識を変えたかったそうなので、その意味では成功していると思う。
私も本当に筋トレが苦手で、できればやりたくないとサボりがちなのだが、これならやってみようかなと思えた。
特にこの本が素晴らしいのは、続けられるためのコツがいろいろと紹介されていて、それは筋トレだけでなく仕事や生き方などにも応用できるということ。
なぜ体を鍛えている人は仕事ができるのか、この本を読めば納得できる。
2週間で体が変わるそうなで、夏本番を迎える前に何とかしたい人はぜひどうぞ*1。
私のアクション:毎日何か筋トレをやる
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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
自分の体は唯一無二の資源(P18)
…自分の体を大切にメンテナンスすることが、よりよい生き方、幸せな人生の土台になるのだ。
気分が乗らない時は(P50)
ふだんのメニューを100%とすると、50%くらいの軽めのメニューにしておくのだ。今回できなかったメニューは、次に105%がんばればいいと割り切れば、体を動かして完全にリフレッシュした気持ちだけ手に入れることができる。
100%できない時は、50%でも30%でもかまわない(P50)
何かを続けられない人は、ずっと100%でなければ意味がないと思い込みがちだ。そうすると、ゼロか100か、やるかやらないかという発想に陥って、100できなかった時に心理的ダメージを受け、結局は続けられなくなってしまう。
(中略)
…たった5分でもいいから時間を確保して、「続ける」ということに焦点を合わせるのだ。
すでに習慣になっている行動とセットにする(P55)
すると、習慣に組み込んで続けやすくなる。
たとえば、お風呂に入る前後の時間、寝る前、朝起きてすぐなど、毎日必ず取る行動と連動させて筋トレをすると、習慣に組み込みやすくなる…。
階段を下りるだけでも足腰を鍛えられる(P57)
バレーボールやバスケットボール、陸上の高跳びなど、ジャンプの動作が含まれる競技のアスリートは、ジャンプ力を向上させるために、上に飛ぶだけではなく、高いところから降りるトレーニングもしている。
筋トレはストレス発散効果もある(P60)
今までお酒や食べることでストレスを発散していた人は、その頻度が少なくなるようだ。
平日の疲れがたまっている時こそ、軽く体を動かしてアクティブレスト(P66)
疲れているからといってゴロ寝をしているのは、効果的な疲労回復方法ではないことが体験的にわかった。
「いい調子、いい調子」と、ウソでもいいから自分をほめながら続ける(P68)
ある意味、自分をうまくだましてあげることが、モチベーションを維持するコツ。
拮抗筋=表側と裏側の筋肉をバランスよく鍛えることが重要(P83)
ひとつの筋肉を鍛え続けるより、拮抗筋である部位を鍛えるトレーニングを織り交ぜた方が疲れない上に、バランスよく体を鍛えることができて断然お得。
背筋は「脂肪燃焼効率」がとても高い筋肉(P101)
人間の体には、赤筋と白筋という2種類の筋肉がある。赤筋とは、同じ動作を続ける持久系の動きに、白筋は瞬発系の動きに使われる筋肉。そして赤筋は、脂肪燃焼効率が白筋より高いとされている。
背筋は、赤筋の割合が多いため、しっかり鍛えて筋肉量を増やしてあげると、勝手に脂肪を燃焼してくれるようになる。
理想のトレーニングは2段階(P149)
体を鍛える期間は、お腹や背中を毎日鍛え、それに加えて1日おきに胸や足を鍛えていく。そして、半年程度トレーニングを継続し、ある程度筋肉がついてきたら、週2回くらいのトレーニングで維持していく。
筋トレをするから、仕事ができるようになる(P171)
筋トレによってタフな体を作り上げているから、仕事ができるのだ。
たとえば、仕事ができる人の特徴として、面倒くさがらない、労をいとわない、マメな性格の持ち主ということが挙げられる。
(中略)
仕事ができる人は、例外なくフットワークが軽いものだ。
*1:一応男性向けの本ですが、女性も使えます