毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「食べるために生きる」から「生きるために食べる」へ☆☆☆☆

フィット・フォー・ライフ ——健康長寿には「不滅の原則」があった!
ハーヴィー・ダイアモンド/マリリン・ダイアモンド
グスコー出版(2006/04/08)
¥2,205
書評メルマガ「1日1冊」で以前紹介されていた本。とても簡単な紹介記事で、

  • 朝食はフルーツにする
  • 毎日運動をする

くらいしか挙げられていなかったが、読んでみたらとても奥の深い、生き方まで変えるような食事法の本だった。
1日1冊の紹介記事はこちら



健康的にやせたい人に向けて書かれた本だが、決してダイエット本ではない。アメリカ発祥のこの方法は、「ナチュラル・ハイジーン」と呼ばれる考え方に基づくものだ。一時的にやっても意味がなく、どういう人生にするかを考え、どこまで取り入れるか自分で決めればよいという。


健康法についてくわしい人なら、聞いたことのある内容も多いと思う。

  • 人間の体にはリズムがあるので、それに合わせて食事をする→午前中は排泄の時間なので、重いものは食べない=果物を摂る
  • 加熱したものは消化に負担がかかるので、できるだけ生で摂る
  • タンパク質と炭水化物は消化酵素が違うため、一緒に摂らない

などなど。

要は、自然界に近い食生活、原始時代から続けている食べ方が理にかなっているので、できるだけそれを守る、というもの。
それさえ守れば量は食べたいだけ食べられるし、我慢するものもそれほど多くない。極めていけば厳格なベジタリアンになるが、あとは自分でどこまでやるか決めればいいだけだ。厳しいのはちょっと、という人は、朝食と昼までに口にするものは果物にするだけでもかなり違うという。

何しろ、人間が1日のうちもっともエネルギーを使っているのは消化活動なのだそうだ。体に負担をかける組み合わせで食べていると、1日にフルマラソン1回分のエネルギーを使ってしまうという。食後眠くなるのがその証拠。これでは、他のことにエネルギーを使えないのでもったいない。


分厚い本だが、ひとつひとつの章が短く、必要なところだけ読めば簡単だ*1
翻訳者がこの方法を指導している方で、日本人に合う方法などをかなり加筆してくれているのも心強い。

ただ、動物性タンパク質の問題について語っているのにメニューにバターが多用されていたり、“日本人が米を常食するようになったのはたかだか6千年、人種の違いは気にする必要なし”と書かれているなど、ところどころ首をかしげる部分も。
こういう健康法はどんなものでも合う人、合わない人が出てくるので、結局は試してみてどうか、で判断するしかない。

もし体質に合うなら、スリムで健康になり、エネルギーがあふれるというのだから、やってみる価値はあると思う。
私のアクション:朝食をフルーツにしてみる


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

ナチュラル・ハイジーンの根本原理(P66)

人体はセルフ・クレンジング(自らの浄化力)、セルフ・ヒーリング(自らの治癒力)、そしてセルフ・メインテインニング(自らの機能維持力)を潜在的に備えているという考え方である。
つまり、この健康法は「全人類の治癒力は、すべて体の中に存在している」という考え方に基づいているのだ。

体の3つのサイクルがもっとも活発になる特定の時間(P78)

・正午〜午後8時――補給(摂取と消化…食べることと食べたものの分解)
・午後8時〜午前4時――同化(吸収と利用…体への同化)
・午前4時〜正午――排泄(体内の老廃物と食物カスの排出)

野菜と果物には「必須アミノ酸」8種のほとんどが含まれている(P201)

たとえば、ニンジン、バナナ、芽キャベツ、キャベツ、カリフラワー、とうもろこし、きゅうり、なす、ケール、オクラ、グリーンピース、ジャガイモ、スカッシュ(ベシカボチャ)、サツマイモ、トマト、すべてのナッツ類、ひまわりの種やごま、ピーナツをはじめとした豆類などは8種類すべてのアミノ酸を完璧に含んでいる。

*1:肉食や牛乳の害、従来の栄養学の問題など、健康法の本にたいてい出てくる内容も多いです