毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「崖っぷち体験」が人を強くする☆☆☆

家族が借りてきた本。山崎選手も中日時代からなぜか好きで注目してきた選手だ。40歳を過ぎて楽天で2冠王*1を取り、さらに楽天でクビ→中日で開幕4番という浮き沈みのある野球人生がこの人の特徴だと思う。いくつもチームを変わりながら長く野球選手を続けてきた裏にはどんなことがあったのだろう、と思い読んでみた。
読む方が冷や汗をかいてしまうほど、包み隠さず書かれていた。


中日で長距離バッターとして注目され、期待されていた矢先にオリックスに放出。さらに、オリックス自由契約になり、たまたま新たに誕生した球団、楽天に拾われる形で現役を続行。
その原因は、どちらも監督との衝突。普通、お世話になった監督のことは名前を出しても逆の場合はあまり触れないものだが、山崎選手は名前も理由もはっきり書いている。


ただ、自分の生き方があまり器用ではないことはわかっているようで、後輩には勧めていないそうだ。きっと、自分の考えがはっきりしている分、それを曲げるのが苦手なのだろう。

だが、やはり長く現役を続けてきた賢さは随所に光る。中でも感じたのは「自分の“売り”をよくわかっている」ことだ。
もともとはキャッチャーで入団したが、当時中日にいた中村武志という素晴らしいキャッチャーには勝てないと思い、バッティングを磨いてコンバートされたこと。
また、どこにいても自分はボールを遠くまで飛ばせることが持ち味、とそこを活かす方法を常に考えたこと。
代打やDH(指名打者とも。パリーグ特有の、守備につかない打撃専門の選手)が向かないと考えていたが、監督の構想でそれが求められればきちんと応え、結果を出すことで自分の望む状況に変えていったこと。
さらに、楽天に野村監督が就任してから素直に薫陶を受け、その結果2冠を取れたことも、40近くなってからなかなかできないことだと思う。

年俸に関しても自分の考えをはっきりと書いてあり、爽快さすら感じる。
この人の生き方をそのまま真似するのは危険すぎるが、その肚の据わり方や身の処し方には学ぶべきところがあると思う。
やはり、崖っぷちを経験した人は強い。
私のアクション:自分の武器を再確認する
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*1:ホームランと打点