だが、この本は女性向けに書かれているからかイラストも多くて親しみやすい本だった*1。
この本によれば、セロトニンは快楽ホルモンと呼ばれるドーパミン、闘争/逃走ホルモンと呼ばれるノルアドレナリンをコントロールしているそうだ。どちらかに傾くと問題が出やすいが、セロトニン神経を鍛えることでこのふたつのバランスが取れるという。
セロトニン神経を鍛えると、女性にはうれしいことがたくさんあるとか。
抗重力筋に働きかけるので姿勢がよくなり、表情も生き生きする/冷え性や便秘、偏頭痛が改善/ぐっすり眠れ、スッキリ目覚める/痛みが緩和されるのでPMSが改善する
などなど。そんなに?と言いたくなるほどいいことずくめだ。
セロトニンを増やすポイントは
- 日光を浴びる(朝がベスト)
- 食事をバランスよくとる
- リズム運動をする
の3つ。
やはり、早寝早起き、きちんと食べる、適度に体を動かすは健康の基本なのだ。
リズム運動というのは一定のリズムを繰り返すものなら何でもよく、5分以上できれば30分程度継続できることが望ましい。ガムをかむのでもいいそうだが、ウォーキングや自転車こぎ、ダンス、呼吸法でもOK。自分に合って続けられるものを選べばいい*2。
セロトニンには自律神経を調節する働きもあるそうなので、病気というほどでもないが何となく調子が悪い、という人にはぜひ一読をお勧めしたい。
この本を読んでちょっとふだんの生活を見直せば、もっと元気に毎日を過ごせそうだ。
私のアクション:朝起きたらお日さまを意識して浴びる
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
セロトニン神経を活性化させるには2500ルクス以上の照度が必要(P92)
電灯の光はせいぜい100〜250ルクス程度。しかしお日さまの光はその10倍から100倍の照度がある。
(P94)お日さまの浴び方にはコツがある
セロトニン神経を活性化させるために最適な時間は、20〜30分が目安。それ以上浴びると、セロトニン神経に備わっている自己抑制機能が働き、かえってセロトニン神経の活動レベルが下がってしまう。
(中略)
夏の光は強く、セロトニン神経はすぐ興奮するので短時間に、冬の光は弱いので長く浴びるなど、光の強さに応じて変えてみるとよい。浴びる時間は長くても1時間で充分。
長さの目安は「気持ちよさ」(P96)
セロトニン神経が活性化されている状態では、お日さまを浴びた時「スッキリ爽快」な感覚が出てくるはず。お日さまを浴びて「元気になった、いい気持ちになった」という状況がベストであって、疲労感、倦怠感を感じ始めたら、反対にセロトニン神経の働きが抑制されだしたということなので、そこでやめる。
一番大切なのは感覚的な自覚症状。…浴びて「気持ちいい」と感じている限り、浴び続けてOK。しかし、浴び続けているとある種気だるい感じ、疲れが感じられるので、そういう状態になったらセロトニン神経は抑制状態に入ると考えよう。
セロトニン神経は目の網膜に光の刺激を与えることで活性化(P96)
カーテンを開けて室内にお日さまの光を取り入れるという方法でも充分活性化される。
反対に、外に出てもサングラスなどで目をおおってしまえば、セロトニン神経のためにはあまり効果はない。
心の3原色(P150)
赤…ドーパミン神経
快や欲望といった、人間が生きていく上で必要不可欠な本能行動に関係している。
快には、一度感じると同じものでは満足できなくなってしまい、より強い快を求めてしまうという特徴がある。
アルコール依存症や薬物依存症はすべて、ドーパミン神経が暴走した結果。
青…ノルアドレナリン神経=「脳内危機管理センター」
外部から来たストレスや不安に対し、あるときは戦う、ある時は逃げるといった形で適切な判断を下す
この働きが強くなりすぎると、ストレスや不安に対応する反応がうまくいかず、キレたりヒステリーを起こす。それが病気として現れた例が、パニック障害や不安神経症。
緑…セロトニン神経
これらの神経の暴走に歯止めをかけるシステムが備わっている。それがセロトニン神経。
セロトニン神経はこのふたつの神経を適度に抑制して、バランスを取る働きをしている。セロトニン神経が「脳内ハピネス神経」と呼ばれるのは、快にも不快にも適切に対応してくれる、セロトニン神経の働きのため。