さすがは本田健さん、さらっと読めて押しつけがましくなく、でも大切なことを教えてくれる。
「17のこと」と言っても、それぞれの項目に3〜5個の小見出しがあるので、実際には70くらいあり、読みごたえがある。
本田さんご自身が40代*1なので、20代30代の本よりも書くのがむずかしかったそうだ。
それだけに「ライブ感」というか、走りながら実況中継みたいな勢いがあって面白かった。
17のことはさまざまだ。人によって、「これはできている」「これはやってない」という風に振り返るのにいいと思う。
個人的には、「年齢はただの記号」とか「やる気があればまだまだ」と思っているタイプだったのが、それだけでは大切なことが手からこぼれてしまうなぁ、と気づかされた。
知らない山道を歩いている時、“今どの地点で、目的地まであとどのくらいか”という表示があるのとないのとでは疲れ方がまったく違うという経験をしたことがある。そのくらい「自分が今いる地点を知ること」は大きい。人生はゴールまでの時間がどれだけ残されているかわからないが、それでも手探りよりはマイルストーンがある方がずっと歩きやすい。
この本は20代であれ、おそらく50代60代であれ、現在地点を知る手がかりになると思う。
「自分の人生の棚卸し」「自分を客観視」することの大切さはこの本でも、他の本にもたくさん出てくるが、そのきっかけになる本。
目の前のことをこなすのに精一杯な人こそ、ぜひ読んでみてください。
私のアクション:「健康」「時間」を資産として意識する
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
40代は、後半の人生のフレッシュ・スタートを切れる10年だ!(P5)
苦手なことは潔く捨てる(P22)
苦手なことに立ち向かうことは、若い時には経験として無駄にはなりません。けれども40代になったら、苦手なことに取り組むよりも、自分が得意なことをどんどんやって、形にしていく、実績として残していくことの方が大切になります。
あなたの見過ごしがちな資産は「健康」と「時間」(P66)
お金の友人になる(P76)
お金を稼ぐことも、使うことも、楽しんでできている人は、お金と友人になれます。お金を、自分のやりたいことを応援してくれる親友のように思っていて、自然と、お金との健康的なつき合いができています。
お金と健康的につき合うのに、大金は必要ありません。
「絶対に大切なもの」を明確にする(P93)
あなたの人生で、絶対に必要なものは何ですか。
お金でしょうか。家族でしょうか。
仕事でしょうか。趣味の世界だという人もいるでしょう。
それは人それぞれで、正解はありません。
どれも正解だといえるでしょう。
自分にとって必要なものがわかっている人には、迷いがありません。
迷いがなければ、後悔がありません。
後悔のない人生を生きられるとしたら、それは素晴らしいことです。
幸せな生き方には2種類のものが必要(P175)
それは、日常のささいなことに幸せを見出すセンスと、ワクワクすることを推し進めていく情熱です。この内面、外面のエネルギーを使って、人生を楽しめるかどうかです。
楽しいことを選択する(P180)
幸せな人生を送りたいのなら、どんな時も「楽しいこと」を選択してください。なぜなら、あなたの人生で大切なカギがそこにあるからです。あなたが楽しくないことをしていたら、まわりも楽しくなくなります。
あなたには、自分を楽しくさせる責任しかないのです。
人生の意味を見出した人は、心の平安を手に入れることができます(P182)
人の幸せは、自分をそのままで受け入れられるかで決まります(P182)
*1:書いた当時は40代前半だったとか