毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

手帳だってカスタマイズの時代☆☆☆

「あな吉手帳」を始めようとした頃、A5のリフィルを求めてネットをうろうろしていて見つけた本。「手帳」と「カスタマイズ」という言葉が自分の中で結びつかなかったので、いったい何が書いてあるのか興味がわいて読んでみた。


著者の舘神龍彦さんは手帳評論家。インターネットで手帳関連の記事を読むと、必ずと言っていいほどお名前を見かける方だ。本が出ているのは知らなかったので初めて読んだ。
以前、舘神さんを含む超豪華メンバーでの鼎談を読んだことがある。
「手帳術」について、達人たちがひたすら語ってみた(全4回)――日経トレンディネット
※一覧できるページが日経トレンディネット上に見当たらなかったので、高畑さんのサイトのリンクを貼らせていただきました
結論は、「本当に自分に合う手帳がほしけりゃ、自作するしかないよね」だったと思う。事実、文具王・高畑正幸氏は「文具王手帳」なるものを発売されていたくらいだ*1
自作=リフィルだと普通思う。ところが、この本には綴じ手帳でもできるカスタマイズ法について、いろいろと教えてくれる。こういう発想はなかったので新鮮だった。
ハウツーもたくさん紹介されているが、手帳を使いこなすために必要な「基本的な考え方」が学べるのが特徴だ。


そもそも、手帳とは何か、というところから話は始まる。そして、カスタマイズとは何か。

手帳のカスタマイズとは、スマートフォンにアプリをインストールするように、目的別のツールや習慣を手帳に付け加え、自分なりの手帳を作り上げることです(P12)。

ファッション誌にこれが最新コーディネートだ!と紹介されている着こなしを上から下までそっくり揃えて着ますか?と著者は問う。しませんよね、普通。
雑誌のコーディネートを参考にしつつ、ワードローブを見直し、手持ちと新しいアイテムを組み合わせてどう自分なりのオリジナリティを出すか考える。
それを手帳でやりましょう、というのが「手帳カスタマイズ術」。

使うのはカバーのついた手帳なら何でもOK。または、市販のカバーにノートを選んでセットする形もある。
さらに、リフィルを印刷しただけで穴を開けずに綴じて手帳にはさんだり、市販のリフィルに項目を追加で印刷したり、カードや付せんを使ったり、いろいろと工夫できるという。


手帳の基本機能というのが説明されているが、これがまさに目からウロコ。

  1. スケジュール
  2. ToDo
  3. メモ
  4. アドレス帳
  5. 便覧

この中で、アドレス帳以外の4つのうち*2どれをデジタルにするか、アナログとどう組み合わせるかを考える。最適な方法はひとりひとり違うので、自分でカスタマイズするのが一番いいそうだ。
たとえば、「便覧」も以前は手帳にセットされていたものだが、これを自分がよく使う便利なものを編集して上から貼り替えるだけでもぐっと使いやすくなるという。

…現在の手帳は、3つの基本機能(スケジュール、ToDo、メモ)以外にも、ライフログやリストなどの役割を果たすようになっています。
(中略)
3大機能はもちろん、それ以外の各役割について、何がどうなっているかを明確にすることで、手帳は何となく使うものから、攻めの使いこなしができるものに変わるのです(P210)。


個人的には、ライフログとして手帳を使うためのアイデアがいくつかあったのが役に立った。特に、「はじめから項目を印刷しておいた方が書きやすくなり、長続きする」とくり返し書いてあったのには説得力があった。せっかく印刷しやすいリフィルタイプを使っているのだから、工夫してみてもよさそうだ。

今持っている手帳を使い、ちょっとした工夫をするだけでぐっと使いやすくできる「カスタマイズ術」。ただ何となく市販の手帳を買ってきただけ、という方はぜひ読んでみてください。手帳を使うのが楽しくなるはずです。
私のアクション:自分が手帳に求めている機能を整理する


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください

著者の手帳の中身(P31)

新書サイズの手帳に、複数の冊子とカード、システム手帳のリフィルを組み合わせて使用
・すきま時間にやることのリスト→前年12月のページを利用
・メモページに「名言」を書いておく。自分の中から出てきた「これは真実だ」と思えることばも一緒にメモ
・5×3の情報カード→解消したい心のクセ、課題など締切のない問題を書く
・うしろのカバー内側に2冊の冊子をはさんでいる
1.仕事の簡単な日報を書く手帳→その日完了したことを記入する進捗の記録
2.メモ帳→「発見したこと」「アイデア」「情報」を書く
「右ページから始まる裏表で1テーマ」がルール。記入後は切り取り、不要なものは捨て、形になりそうなものはパソコンで入力
・システム手帳リフィル→日記用横罫リフィル、読書記録用など最低限のものをはさんでいる。バラバラにならないよう簡単にとじたもの

新聞記事のスクラップにオレンジのマスキングテープ(P48)

オレンジ色が目立つので、ページの中からすぐに新聞記事を見つけられる。インデックス代わりになる。

よく使うフォーマットを自作してはさむ(P63)

手帳に合うサイズで印刷し、ホッチキスや製本テープで留めて別の小冊子を作る。ハリナックスも使える。

欲しいものリストのアイデア(P71)

行きたい店やイベント、欲しい本やものなど、ジャンルごとに1枚のリフィルを用意する。気になったことを随時メモし、四半期ごとに棚卸し。
時間をおいて見直すことで、衝動買いを避け、よりよいものを手に入れられる。

市販のリフィルに項目を追加印刷(P81)

市販の1日1枚フォーマットのリフィルに、自分が毎日記録したい項目を印刷する。
・今日の注目ニュース
・血圧・体温
・食べたもの
・会った人
など、自由に追加できる。

印刷された記入欄には書きたくなる効用がある(P98・148)

ライフログ手帳は、記入欄があらかじめ用意されていることが意外と重要。専用の項目が印刷されているから、そこに何か書こうという気になる。

金言を管理する方法(P138)

手帳のメモページが分量的にちょうどよい。定位置が決まるとどこに書いたか探す必要がなくなる。メモを続けることで自分のポリシーが見えてくる。似たような言葉の重複が避けられる。
1年分貯まった金言やメモは見返したいものだけパソコンに入力してプリントアウトし、翌年に引き継ぐ。
自作フォーマットで残すのもよい。手帳が変わっても引き継げるので便利。

問題を見つけた時の、解決のヒントを自分なりに蓄積する。自分のクセや得意技を言葉として備蓄し、いざという時に引き出す。これがマイ手帳の醍醐味(P137)

*1:純粋に自分のためだけに作ったものだそうですが、そのスペックの高さゆえ市販されたとか

*2:アドレス帳は今の時代、ほぼスマホやSNSなどにアウトソーシングされていますよね