扶桑社(2012/11/01)
¥ 1,470
家族が借りてきた本。どこかで見かけて「ものすごく長いタイトルだなあ」と思っていた。
何の本かと思ったら、あの「カイゼン」の本だった。
自分でも意外だが「カイゼン」について書かれた本を読むのは初めて。1冊目がこの本でよかった。
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著者・原マサヒコさんはトヨタの元メカニック。トヨタ「技能オリンピック」での最年少優勝者で、「カイゼン」DNAを受け継ぐ人だ*1。
この本は、著者がご自身の経験を元に、「カイゼン」をわかりやすくストーリー仕立てにしたもの。
冴えない営業マンである主人公が、ある時知り合った老人=メンターに教えを請いながら、リストラ予備軍から大逆転というシンプルな物語。
メンターからカイゼンの手法をひとつひとつ教わり、実践していくうちに結果が出てくる。
わかりやす過ぎるストーリーだが、物語の中でポイントを知ると、具体的ですんなり理解できた。
たとえば、「なぜ5回」というものがあるが*2、おそらく説明だけでは理解できなかったと思う。主人公を助けるサポート役の女性が、「なぜ〜ですか?」と繰り返したずねることで、主人公は根本的な問題にたどり着く。
むずかしい本は苦手、という人はまずこの本から「カイゼン」を学んでみるといいと思う。
興味が湧いたら、もっと専門的な本と合わせて読むのをおすすめします。
私のアクション:探しものをしたら、その時間をゼロにする方法を考える
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
何かを探してるな、と思ったら、その時間をゼロにするためにどうしたらいいかを考えてみる(P31)
そうやって探している場所をひとつずつ減らしてみるのだ。
探すと選ぶは仕事ではない(P34)
仕事というのはあくまで成果を出すことだから、何かを探していたりするのはムダ
「清潔」にはふたつの意味がある(P36)
もうひとつの意味は、衛生面。職場や家の環境は清潔か?ビジネスマンにとって大事なことのひとつは体調を崩さないこと。
モグラ叩きをしてはいけない(P129)
モグラ叩きというのはたとえ。目先のことにとらわれるのではなく、根本原因の解決をしろということだ。
(中略)
…土から出てきたモグラを叩くのではなく、そもそも土の中にモグラが住み着かない環境を作らなきゃいけない、という意味
仕事を進める上でストレスがない、というのも影響要素のひとつ(P148)
細かいストレスを減らすことで、よい仕事ができるようになる。
*1:著者について面白いインタビューがあったのでリンクを貼っておきます【原 マサヒコ】不登校からトヨタNO.1のメカニックになったスゴい人!――日刊すごい人
*2:本当の原因を探るために「なぜ」という質問を繰り返すことで掘り下げていく方法